第11話 武姫

 武姫は厳格な父親のもとで育ったため、身分違いの関係が許されるはずもない。それでもなお、2人の間には強い絆が生まれていくのだ。


 マサオは自身の背景や環境を超えて、武姫との関係を追い求める。大阪の魅力的な場所でのデートや、武姫の隠れ家となる秘密の場所でのひと時を通じて、二人はお互いの心を知り、愛を育んでいく。


 大阪城は見事だとマサオは思った。

「ふわぁ〜」とぽかぽか陽気なので、マサオはアクビが出た。

 武姫は城の歴史について教えてくれた。


 大阪城は1583年(天正11年)から羽柴(豊臣)秀吉によって築城が開始され、羽柴家(豊臣氏)の本拠地となった。


 豊臣大坂城普請は四期に区分され、第一期(天正11年から13年)に本丸を、第二期(天正14年から16年)に二ノ丸を、第三期(文禄3年(1594年)から5年)に総構(三ノ丸)を、第四期(慶長3年(1598年))に馬出曲輪と大名屋敷を整備した。


 文禄・慶長の役間の文禄5年(1596年)に行われた和議交渉に際して、明使饗応のため本丸御殿は大改修が行わた。本丸南の表御殿には「千畳敷」と称される大規模な殿舎が、またこれまで別個の御殿だった表御殿と詰の丸の奥御殿を繋ぐ「千畳敷の大廊下」も建てられた。これらの建築は慶長伏見地震で倒壊したとも言われたが、実際にはその後も存続している。また慶長9年には秀頼が「二階作の千畳敷」を新造したとあるが、これが殿舎を指すのか廊下を指すのかは不明である。なお表御殿のある本丸南側と奥御殿のある詰の丸との地表差は3メートル以上ある。何れにしろ「千畳敷」「千畳敷の大廊下」も大坂の陣まで残り、『大坂冬の陣図屏風』『大坂夏の陣図屏風』双方に描かれている。


 一般には大坂城が豊臣政権の本拠地と解されるが、実際には1585年(天正13年)には秀吉は関白に任ぜられ、翌1586年(天正14年)には関白としての政庁・居館として京都に聚楽第を建設して1587年(天正15年)の九州征伐からの帰還後はここに移り住み、更に関白を退いた後は京都の南郊に伏見城を築城して死ぬまで伏見において政務を執った。ただし諸大名による年賀の挨拶は、基本的に大坂城で受けていた。


 1598年(慶長3年)に豊臣秀吉が死去、1600年(慶長5年)の関ヶ原の戦いで石田三成方の西軍が敗れた結果、徳川家康によって東軍への恩賞という形でその所領が分配されたため、220万石の大大名から摂河泉65万7千400石の一大名に転落した豊臣氏であったが、遺児の豊臣秀頼は依然として豪華絢爛たる大坂城を居城としていた。しかし、1614年(慶長19年)に勃発した大坂冬の陣において、講和条件として大坂城は惣構・三の丸・二の丸の破却が取り決められ、大坂城は内堀と本丸のみを残す裸城にされてしまう。秀頼は堀の再建を試みたために講和条件破棄とみなされ、冬の陣から4か月後の1615年(慶長20年)、大坂夏の陣で大坂城はついに落城し、豊臣氏は滅亡した。


 落城後の大坂城は初め家康の外孫松平忠明に与えられたが、忠明に課せられた任務は大坂城下の復興であり、城そのものにはあまり手が加えられることはなかった。1619年(元和5年)に忠明は大和郡山へ移封となり、江戸幕府は大坂藩を廃止して大坂を幕府直轄領(天領)にすると、翌1620年(元和6年)から2代将軍徳川秀忠によって、豊臣色を払拭する大坂城再築工事が開始された。大坂城再築工事は主に西国大名を中心に1620年(元和6年)からの第一期工事では47大名を動員して西の丸、二の丸北部・東部、三の丸、1624年(元和10年)からの第二期工事で58大名を動員して本丸一帯を、1628年(寛永5年)からの第三期工事では57大名が動員されて二の丸南部、と実に3期足かけ9年にわたる普請によって1629年(寛永6年)に完成した。

 武姫は1630年(嘉永7年)に流行り病で亡くなっている。

「だから、この後のことはよく知らないの」

 幕府直轄の城である徳川大坂城の城主は徳川将軍家の歴代将軍自身であり、譜代大名から選ばれる大坂城代が預かり、近畿地方、および西日本支配の拠点となった。他に大坂城代を補佐する定番2名(京橋口定番・玉造口定番)も譜代大名から選ばれ、旗本で編制された幕府の常備軍である大番2組(東大番・西大番)に加勢する加番4名(山里加番・中小屋加番・青屋口加番・雁木坂加番)が大名から選ばれた。なお、大番と加番は1年交代制だった。城代は江戸時代を通じて70代の就任をみている。本来の城主である将軍は家光、家茂、慶喜の3名のみ大坂城に入城している。このうち在城期間が最も長いのは家茂で、大坂城にて生涯を閉じた唯一人の将軍である。

 

 彼らの関係を受け入れない者たちが現れる。マサオの友人や武姫の家族は、二人の関係が持つ困難さに直面し、彼らを引き裂こうとするのだ。それにもかかわらず、マサオと武姫は互いを支え合い、困難に立ち向かっていく覚悟を決める。


 武姫は正雄に抱かれながら辛い恋を思い出していた。1590年、秀吉が小田原城の戦いにて北条氏を攻め滅ぼし、天下を掌握した頃だ。

 武姫は、京で農作業や子どもたちの世話をする優しい女性です。


 ある日、村には訪問者がやってきました。それは平成から逃れてきたサラリーマンのマサオでした。マサオは沖縄の高校を卒業後、東京にある出版社に就職を果たしたが、彼はストレスや孤独感に悩まされていた。隅田川近くに不思議な洞穴を見つけた。その洞穴からこっちの世界にやって来たのだった。


 マサオは京の人々に温かく迎えられ、武姫とも出会いました。彼女の優しさと明るさに心を打たれ、マサオはますます京に留まることを決意します。


 武姫とマサオは共に過ごす時間を通じて、互いの孤独や心の傷を癒していきます。美しい自然と共に、彼らの心も次第に穏やかになっていきました。


 そして、武姫とマサオは互いに惹かれていくことに気づきます。彼らの関係は深まり、愛情が芽生えていきます。しかし、二人はそれぞれの背負う過去や環境の違いによる壁にも直面します。


 物語は、武姫とマサオが互いの過去と向き合い、困難を乗り越えながら二人の愛を育んでいく姿を描いていきます。彼らは互いに励まし支え合いながら、真の幸せを見つけるための道を歩んでいきます。


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