第53話 他の転生者ばなし 原 昭紀の場合
私、原
自分で言うのもなんだが連載をいくつも抱えた人気漫画家であった。
歴史物、バトル物、グルメ物何でもござれだ。
その為、いつも仕事に追われていたアシスタントも多くいるが結局は私が話を考え無ければなにも進まないからね、最近はデジタル化する同業者も多いが私は自分でペン入れしたい派だから。
若い頃から漫画が好きでそれ一筋でやってきた、意外と簡単に連載デビューできそれからも人気作家としてやってきた、結婚はしてないがお金は有り余るほどあり、老後の心配も無くアシスタントからも数人商業作家も生まれた。
出す作品全てが人気作となりアニメ化、映画化、物によればドラマ化した作品も数知れず、本屋とかではコーナーも作られるほどだ。
皆からは羨ましがられるが私的には仕事的には満足だがプライベート的には不満だらけだ、仕事が多いため休みもほとんど無く遊びにも行けず、昔の友達とも交流もほとんど無くなった。
同業者にも友人と呼べる人間は数人いるが向こうもこっちも忙しいからタイミングが合わず遊ぶこともほとんどない、仕事を減らすことも考えたが私の作品の続きを待っている人の事を考えるとそれもなかなか出来なかった。
それでも最近は終了した作品があればその分の連載はいれないことにしているので少しづつは減っているがまだまだである。
普通の会社ならそろそろ定年の年齢なのだが、そんな時だったその日も朝から原稿の締め切りがあり編集に原稿を渡し、アシスタント達にも次の日まで休みをあげ帰らせたところだ。
今週もちゃんと間に合ったことにひと安心して少し散歩でもしようと外に出た、そしてそれが最後の時だった。
私は死んだみたいだ、神様のミスでだ、現実は小説より奇なりと言うがまさにその通りだった。
私の担当をしてくれたのは芸術の神様であった。
死んだものに向いた神があてられることが多いらしい、そして少し話をしたあと向こうでも生きていけるようにと少しの戦う力と定番のスキルをいただいた、そして向こうでも漫画家とは言わずとも絵に関係した仕事につけるようにとそれに関連したスキルなどもいただいた、絵を具現化できるスキルも貰えた。
かなり多くもらえたがなんでかと言うと神様の中にも私のファンの方がおりそのため少し融通してもらえたみたいだ。
そして神様にお礼を言い、異世界今からいく世界に飛ばしてもらった。
◇◇◇◇
この者のこれからに良いことが待っている事を切に願う。多くのもに夢や喜びを与えたのだから。
(芸術の神)
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