戦国-8

 四国を長宗我部が平定し、それを手土産に帰順してきた。四国は降雨量が少ない。溜池の整備も四国中が長い間分裂して争っていたため、充分とは言えず、耕地面積の割には米の収穫量も少ない。農業主体の経済ではどうやっても貧しい地域なのだ。

 冷害に強い米は品種改良で作れるが、旱魃に強い米は作れない。長宗我部の武器を持った農民兵、一領具足は徴発農民兵と違って、ある意味職業軍人である。屯田兵と言えば何となくイメージできるだろう。彼等は戦となれば、剽悍で強い。だが、いくら戦に強くても、倍も米を生産できるわけでは無い。

 四国が豊かになるためには、大規模な資本投下により、溜池の整備、漁業の振興と第一次産業の振興につとめるだけでなく、天候に左右されない第二次産業を起こし、流通路の整備によりそれらの商品価値を運ぶ方法を考えないといけない。

 いくら四国の土地を獲ろうとも、圧倒的に資本が足りないのだ。今の日本でそんな事のできるのは織田しかいないのである。


 四国の殖産事業は大規模な物になりそうだ。俺はここに織田家の殖産事業の秘密兵器、木下藤吉郎改め、羽柴秀吉を新たに設立した四国開発部長官として投入することにした。

 ちなみに羽柴秀吉、結婚は遅かったが、愛妻ねねとの間に子供が3人いる。しかも3人目の妊娠中に妾を作り、4人目を仕込んだのがねねにバレて、修羅場になったのを俺が仲裁したので、俺の事を神の如く崇拝している。

 だが俺は、奴が最近密かに3人目の妾を囲っている事を知っている。やつは俺を殺した光秀の黒幕かもということで、常に弾正に見張られているのだ。後年の事であるが、四国だけでなく、豊臣と改名し北海道、樺太から、前世界のロシア東部からカムチャッカ方面まで拡大された織田家の勢力圏の殖産に尽力し、その人柄がら各地でで愛された。

 死後、豊臣明神として祀られたのであるが、各地の部族と婚姻関係を結び生涯に20人もの子を成したためか、子供を望む夫婦が参拝する事も多かったというのは俺の知らない話である。


 竹中半兵衛、今の所病気もせずすこぶる健康。軍務部の麒麟児と言われて将来有望。ここの所、大きな戦がないので活躍の場は無いが、

将来織田家の軍務を背負う人材になると目されている。ただ、どうも陸の戦いより海軍に興味があるようで、最近は九鬼嘉隆の屋敷に入り浸っている。強くなりすぎて負ける要素が無く、ある意味俺の戦い方がスタンダードになってしまった陸戦より、新兵器が開発され、船団による海戦という概念ができつつある発展途上の海の方が面白いのかもしれない。


 駿河の今川が同盟を持ちかけてきた。今川ではあるが、実権を握っているのは松平元康改め松平家康である。今川の姫、築山を嫁に娶り、今川氏真を助け、実質的に駿河を支えている。というのは表向きのはなし。実際は気の弱い氏真は家康の傀儡となっているようだ。

 織田に負けて以来、対織田同盟を結んでいた筈の北条と武田から徐々に侵略を受け、現在支配しているのは駿河の三分の二位になってしまっている。帰順ではなく同盟だそうである。その意気や良し。だが、別に今川と組まなくても、武田も北条も怖くは無い。今川を放置しておいたのだって、西側を攻略するのに、今川が武田と北条の間に居て、侵略されていれば、俺としては東側を放置しておけるので、ラッキーだと思っていただけで、今さら弱体化した今川を仲間に入れて、相甲駿で攻めてくるとは考えられなかったから放置しておいたのだ。従って無視。家康君は今まで通り放置プレイ決定。

瀬戸内の交易を支配下に置くのが現状では優先事項である。


 出雲の尼子が毛利に攻め滅ぼされ、毛利は東進。山名が内紛で自滅し、義輝が侵攻した。播磨の領主達は次々に織田に帰順し毛利と織田は直接対峙することとなった。情報部によると、織田恭順派と敵対はしないが、恭順もしたくない独立派で毛利内部が割れているそうである。介入して乗っとるというのも考えたが、ちょっと間違うと後始末がいつものやつになりそうだ。相手の出方を待つことにした。


 更に今、鉄甲船の開発で忙しい。ついに船のスクリュー推進と舵が完成したのである。鉄甲船の大きさは50m位でほぼイスパニアのガレオン船と同じだが、形はずっとスマート。船の構造計算なんてできんので、木で作った模型で散々試験をしたあと、竜骨を鉄で作った木造船に鉄板を貼り、さらに鉄の柱で補強をする。甲板と帆柱は木。ペンキは作れなかったので、天然アスファルトと漆を塗る。溶接はできないのでリベット打ちである。帆があるのは蒸気機関が壊れた時のため。残念ながらまだまだ信頼性は低い。大砲は4門。相手が木造船なので徹甲弾は使わない。榴弾である。木製で前面の防弾版に鉄板を貼っただけという構造であるが一応砲塔を持ち、人力だけど可動式。この時代の他の船に対しては完全にアウトレンジで攻撃可能。船体は青銅の先込め式の砲の鉄球なら弾き返す筈である。

 蒸気機関だけで自転車位のスピードが出るので、ノットで言うと10ノット位出てると思う。

帆を併用すればさらに早くなるはずだ。

 イスパニアのガレオン船や関船の2倍。手漕ぎの戦闘船の小早より速い。大砲はあるので、接近戦用の武器が欲しい所だが、機関砲やバルカン砲はどうも精度が悪いのか、褐色火薬が悪いのかうまく動かない。連射できる大口径ライフル銃のような物か、大口径の銃身の長いリボルバーのような物か、散弾銃のようなものができないかと考え、現在試験中である。ガレオン船は小口径の砲に鉄片や石などを詰めて散弾のような使い方で接近戦に使うようだが、先込めの青銅砲では威力も弱いし、拡散が広く、連射に向かず、使い勝手が悪い。


 ああじゃ無い、こうじゃ無いと工夫していると時間が経つのを忘れてしまう。

 戦があってもう俺が直接出陣する必要は無く、弟の信包か信治を名目上の大将にして権六にでも行かせれば俺などいなくても良いのでお気楽である。

 船造りと関連して、耐火煉瓦、反射炉、水力ではあるが、旋盤やフライス盤のような物、各種工作機械、工具など多方面に役立つ技術が蓄積された。

 今回は九州から美濃屋の伝手で石炭を取り寄せたが、めんどくさいし、量にも限界がある。毛利を下せば宇部に炭鉱があったはずだ。蒸気機関の利用が広まれば大量に必要になる。船の数隻なら、謙信経由の石油で動くにせよ、製鉄にも石炭が大量に要る。蝦夷は遠いが、筑豊も毛利を下せば遠くない。鉄鉱石は秩父にあったはず。常磐にも大きな炭鉱があったはずだ。やはり武田と北条が東への道を塞いでいるのは問題である。放置するつもりだった家康君もそう考えると邪魔なんだよなぁ。どこと戦っても負ける気はしないが、多方面同時となると経済的に厳しそう。となるとやはり予定通り、人口が多く、帰順させた後に経済圏に組み入れやすそうな瀬戸内、中国地方優先だなぁ。

悩ましい。


 石山本願寺が行っている反織田宣伝活動が酷くなってきた。坊主殺しは不可抗力とは言え、比叡山でやりすぎたので、自重しようと思っていたため放置していたが目に余る。

 余談になるが、主上は比叡山の問題解決はもっと穏便にしてもらいたかったらしい。後で周囲の公家どもに聞いたが、後の祭り。今では誰もその事には触れない。

 本願寺に手を貸してくれる有力大名は滅んだし、門徒となっている武士もいないではないが、かつての力は無い。宗徒でもないので、織田と全面対決する気のない毛利も助けてくれず、大名では顕如と婚姻関係を結んでいる武田が唯一の味方だが、普通に考えれば織田と正面からぶつかるような愚はおかすまい。本願寺と武田で織田を前後から挟撃という手もあるが、本願寺と毛利、武田と北条、今川、佐竹や伊達、最上などの東北の諸大名が組まねば勝負にもならない。

 前世界で味方した堺をはじめとする有力町人達も美濃屋、尾張屋、津田屋に牛耳られてしまっている。この世界は資本のあるやつが強いのだ。最近は銀行業のほか、為替、保険業まで手を広げている。株式市場、穀物の先物取引市場の設立、中央銀行と通貨の統一計画なども研究されている。中央の経済は織田に完全に握られてしまっているのである。要は石山本願寺は兵力も金も不足している。自分たちが搾取してきたために、金も武器も充分に持たない、おのれの命しか差し出せない門徒衆しかいないのだ。

 信之世界でその大きな戦力であった根来鉄砲衆もなくなり、伊勢長島周辺の信者も激減。織田に降っている。残っている浄土真宗の信者も非本願寺系。将軍家も親織田。八方塞がりになってしまっている。

 で、本願寺の宣伝活動に対して、本願寺に10ヶ条の詰問状というのを出した。ハル・ノートも真っ青。露骨な難癖と嫌がらせである。弾正に言わせると俺の粘着質で非情な気質が良く出ていると言う。失礼な。

 当然、一矢報いんの精神で本願寺は暴発。同時に武田が軍を動かすそぶりを見せた。こちらは牽制目的だと思われる。本願寺も対外的に意地を見せ、適当なところで手打ちを考えていたのだろうが、大将として送った信包が張り切り、完全撃破。顕如は赦しを求めて紀伊国鷺森御坊に逼塞した。宗教は政治に関わるべきでは無い。ましてや兵を持って殺し合いなど論外である。これにより我が国は世界史上初の政教分離を達成した。これは前世界でも同じである。

 

 こうして俺は摂津を手に入れ、瀬戸内の交易の半分を手に入れた。石見銀山と瀬戸内交易は毛利の経済の生命線である。織田と敵対する事は自分の首を絞めることになり、毛利は親織田派が優勢となり、かたちは同盟関係となったが、経済規模が段違いに違う相手と同一経済圏になるという事は、事実上織田に降ったのと同じだ。織田に組み込まれる事にはまだ抵抗があるようだが、金と物の流れを支配され一体化するのも時間の問題である。

 摂津は日本の商業の中枢の一つとして再開発する事となり、摂津商務部が設立され、信包が部長となった。


 話を戻す。向こうにその気があろうと無かろうと、武田が動いたのを良い機会と見た俺は、本格的な合戦にしてしまった。裏で情報部の暗躍があった事は言うまでも無い。普段の俺のやり方とは違うが、俺は秩父の鉄鉱石が欲しくなったのだ。

 仲良しの謙信も遊んでくれなくなってしまったし、家康君の頑張りで駿河攻略も思いのほか手がかかり、ストレスが溜まっていたのか、いざ合戦となると、武田軍は風林火山の旗印に恥じぬ働きをしたが、騎馬軍団の特性を生かし切れているとは言えず、歩兵と騎兵の連携も我まあまあではあったが、騎兵の使い方が中途半端で、破壊力も機動力も活かせなかった。鉄砲も甲州金を使って3000ばかりも集めたようだが、射程も命中率も発射速度もふた昔前のものである。榴弾を集まった騎兵軍に打ち込まれ、侍大将は皆狙撃され久々の殲滅戦になった。何も自ら死ぬ事は無いと思うが、信玄は自害。後継の勝頼は諏訪へ逃げ、なおも抵抗した。

 家臣の真田昌幸と言うのが有能で、攻め入る隙を見せない。これはかの真田幸村の父親で前世界でも有名な知将である。諏訪など欲しくも無いし、無駄な犠牲は出したくないので、周りを固めて放置することにした。先が見える男ならそのうち帰順するだろう。

 黒岩弥助、この戦いが初めての大きな戦であったが、長さ1m位の鉈の様な武器を使った白兵戦は圧巻であった。分厚い鉈が刀だろうが、鎧だろうが、重さと力で真っ二つにするのだ。柴田勝家と良い勝負である。

 ちゃっかり謙信が信濃の上の方と、関東の沼田、箕輪の武田領をはじめとする北部一帯を攻め取っていた。ほとんど犠牲を出さずにそれを成し遂げたのはさすが軍神であるが、何かセコい感じがするのは俺だけであろうか。軍神が北関東に進出したため、北条は動けなくなった。俺にとっては瓢箪から駒である。今川と北条も上手くいってないため北条が隙を見せれば今川も攻め込むだろう。俺にとって東方はある意味安全となった。


 さて、次は筑豊の石炭だ。

九州はこの時点で北に大友、南に島津があってほぼ二分されている。武田を滅ぼした俺は方針を変え義輝に頼み、織田に帰順するように足利将軍の名で命じてもらった。朝廷の援護射撃付きである。四国と毛利の帰順と同盟。わずかな間の武田の滅亡を知っていた大友は降り、島津は拒否した。実は島津家は武田と並ぶ鎌倉以来の名家であり、そのまま新興の織田に帰順するのは誇りが許さないらしい。

 信治を大将とする織田軍との何回かの戦の後、島津は薩摩、大隅、日向の三国に閉じこもり、国境に長城というか、柵を作り鎖国状態となった。信治は俺と違って殲滅戦は好まない。

少数の兵をうまく使って島津をちまちま痛めつけている。俺だって殲滅戦を望んでいるわけでは無いので任せることにする。今の島津領には柑橘類とか、薩摩焼酎とかの原型はあるらしいが、サツマイモは手に入れてあるし、他は今の所なくても困らないので膠着した戦線を維持したまま放置する。鎖国して臨戦状態を続ければ、どんどん金がなくなる。暗君ではなさそうだし、自分たちだけ田舎の後進国になりたくなければ、そのうち帰順するだろう。奄美王島は薩摩抜きで直接支配できるし、その方が砂糖の生産の為に重労働をさせられる島民もいなくなって良いだろう。琉球だって薩摩に支配されたいわけではないだろうし。


 大友義鎮は何故俺が炭鉱などに興味を持つのか不思議がっていたが、そう遠く無い未来に、理解できるだろう。楽しみにしておきたまえ。九州討伐を終えた俺は名古屋に戻る。

 織田領の周りでほぼ唯一の独立勢力となっていた畠山が帰順してきた。強国なので手を出さなかった訳ではい。材木位しか目立った資源が無いのと、土着の土豪たちの勢力が強く、無理に支配するには手間が掛かりすぎるのと、都の近くで殲滅戦とかになってしまった場合、主上の心労をかけそうで放置しておいたのだ。

 今回の事で支配地域と準支配地域が大幅に増えた。しばらくは内政に専念しないといけない。新たな支配者の司法や税が公平である事を最初に理解させ、教育の必要性を理解させ、発展の道筋を示さないといけない。


 元亀元年。俺は37歳になっていた。3人目の息子信孝が生まれ、毛利の姫、長宗我部の姫、大友の姫が側室に入った。俺に言っても断られるので、帰蝶と話をつけ、周りを固めてから持ってくるので始末におえない。

 最初に唾をつけたのは上杉なのに、後から来た者との差がないではないかと抗議がきたので、いつ唾をつけられたのか不明であったが、上杉景勝に俺の妹を嫁にやるだけでなく、長男信忠と上杉の姫の縁談をすすめることになった。側室がこれ以上増えるのは困る。アレは嫌いではないが身が持たない。それに大奥やハーレムを作りたいとは思わない。男女の面倒事は嫌いなのだ。


 駿河の松平家康が暗殺された。権力が大きくなりすぎて、駿河の本来の主、今川氏真の立場がなくなってしまい、それに対して危機感を持つ駿河勢が暴発したらしい。家康と共に居候となっていた三河武士団のおかげで、武田や北条に押されながらも対抗できていたのに、そんな事もわからなくなっていた今川に未来は無い

だろう。

 松平家保の暗殺に俺は関わっていない。卑劣な手段は大好きだが、卑怯な手段は嫌いだ。

俺的には戦場で士官を狙うのと暗殺は違うのである。ただ、一つにまとまらないように駿河の商人を通じて今川武士団と三河武士団の双方に金と情報を与えて対立を煽っていただけだ。

 これ程俺との関わり合いが薄いままに歴史から退場したという事は、家康君は本能寺の黒幕ではなかったのかもしれない。だったら、もう少し優しくしてあげれば良かったか?まぁ済んだことだ。前世界では黒幕だったのかもしれないし気にしないでおこう。本能寺と言えば、裏から手を回して名前を変えさせ移転させた。俺は小さな事も蔑ろにはしないのだ。 


 松平家康は暗殺されたが、おれも何度か暗殺され損なっている。情報部が優秀なのと、近衛側から選ばれた者達がシークレットサービスのような組織を作り、俺や家族を守っている。

 暗殺の方法や、狙われて安いタイミングとかについては弾正がやたら詳しく、防御に役立っている。絶対、過去に何人も涅槃に送っていると思う。

 それに遊軍的な立場にいる黒岩弥助が、だいたい俺の近くに詰めている。俺を狙って近くにまだ来られた暗殺者は首チョンパか首ゴッキンとなる。この弥助、日本にも馴染み、嫁ももらって子供もいる。ほとんど俺の近くにいるが、いつ家に帰っているのだろう。謎である。

 俺の食事に関係する者は、高給だが三代前まで調べられ、家族を人質に取られたりしないように情報部が密かにガードしている。

 大体、この時代に無色無臭の一回盛るだけで死ぬような毒などフグ毒位しか無い。ただ、干して粉にはできても、抽出はできないだろう。南蛮渡りの毒は都市伝説である。

 内部に限って言えば、俺を殺して取って代わっても俺の代わりは絶対務まらないのだ。外部にとっては俺を殺せば混乱が生じて圧力が弱まるだろうが、一時的な効果だろう。とは言え、皆がそう考えないから、時々暗殺者が来るのだが。


 銅や磁鉄鉱の鉱山もいくつか見つかり、鉄の生産も増えた。そして実用に足るようなものではないが、遂にモーターができた。電気が無いだろうって?

モーターができれば水力発電ができるのだ。電気を扱えるようになれば、文明の進歩は早い。電気分解やアルミの生産も夢では無い。まぁ、かなり遠い未来にはであるが、冷蔵庫だって作れるのだ。冷えたビールにまた一歩近づいた。まことにめでたいことである。

 

 織田領と初期からの同盟国では食料生産も増え、怪我や病気で死ぬ者も減り、人口が増えつつある。耐寒性の稲や飢饉を防ぐための稲の栽培方法、人力ではあるが効率の良い脱穀機などの農具、サツマイモ、冬場のビタミンの摂りかたの工夫などは美濃屋などの交易路を通じて東北へも広めている。これは儲けは度外視しているため、かなり普及しつつある。慈善事業ではない。いずれおれの領民になる民を守ためだ。医薬品は戦略物質だし、新技術を敵に提供する事は避けたいが、食料と食料生産技術は別枠である。栄養が足りてれば案外病気はしないものだ。ありがたいことに俺は飢えたことはないが、飢え死になんて考えただけで身の毛がよだつ。最も惨めな死に方の一つだろう。

 

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