今、俺達がアツい!

 あれから四年が経った。

 学校でDは戸籍関係がめちゃくちゃで年齢は学校にはいるには少し高いものの、高レベルなおかげでかなり頭がよく、問題なく入学できたそうだ。

 最初の1年は基礎的なことを学んでいたのだが、2年から専門的な分野に分かれるそうだ。

 一般コース、生産コース、魔術コース、剣術コース、エリートコース

 この五つの分野があるらしい。

 Dはこれのどれにしようか迷っていた。なので、俺は新たに四人俺を派遣し、全員に違うコースを選択させた。

 一般はエリートの下位互換かと思ったが、一般は実質的には商業コース、エリートは生まれに関係なく政治関係の仕事についたり、とにかく就職先に困らないらしい。

 学校側も困っていたが俺(本人)の説明を聞くと全部の俺(新たに派遣)が俺(在学中のD)レベルに高い俺(概念)なので2年次からの編入を認めた。


 まああれからダンジョン攻略部隊もいろいろと賑わっている。あまりにも大所帯になってしまったのでクランを作った。

 といっても、1レベルに1人までが上限らしく、20人俺がいたら1レベルで2人作れるようになるわけではない。今は1レベルあげる度に1人増えている。

 俺は今1000人近くいる。まあとにかく、一人一人がとにかく水準が高いために端から見れば本当に恐ろしい存在だろう。

 そういえば半年ほど前に戦争があり、俺達は100人の部隊を派遣した。俺1人で軍隊が100人が出来上がるので、俺という存在はあまりにでかすぎる。

 ではなぜわざわざ俺が俺を派遣なんてしたのかというと、俺達は1年前に独立して国家となった。俺達の勢力は既に国レベルまでに大きくなっていた。

 俺は俺が以前住んでいた国とは同盟を結んでおり、今回派遣したのも俺が国と同盟を結んでいたからである。

 派遣した軍隊として100は少ない。だが、俺1000人が全員どの分野においても最強クラスであり、その能力を活かしてとてつもないスピードでレベルアップしている。

 これほどまでの精鋭(俺本人以外、俺達全員能力値は同じなので別に強いやつを選んではいないが)を使えば戦争も一瞬で終わる。


 それで俺は軍隊を派遣する代わりにダンジョンを自由に使える権利をもらった。

 そして今俺の土地の山奥で俺の工場で俺達がなにかを作っている。

 ついに3階層クラスのものまで出来たようだ。そう、ダンジョンだ。


 人工ダンジョンが生まれてしまえばこれでいくらでも、他の利用者に気を遣わずにレベルアップすることが出来る。


 こうして俺達は半永久的に成長し続けることが出来るようになった。俺達の影響力はもはや留まるところを知らず、世界が束になってかかってきても勝てないほどの存在になっていった。

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