二
宇宙ロケットは噴煙を出して地上から空へ飛んだ。地球から離れて、無重力空間に入り、宇宙ロケットは静止した。ロケットに乗る男と女は安全装置を外した。体が浮いて、二人は驚いたが、しばらくして慣れた。すると、二人は空腹であることに気づいた。ロケットには多くの備品があり、その中には食糧もあった。二人は食糧を見つけ、初めて話した。
「・・・どれにしますか?」
「・・・私は、鮭のおにぎりで」
「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます。あなたは?」
「僕は、この鶏肉のささ身にします。」
二人は食糧を手にし、座席がある部屋に移動した。体を固定するベルトが座席についていた。
「これ、つけにくいです。」
「僕が締めるので、これをちょっと持っていてください。」
男は袋に入った鶏肉のささ身を女に渡した。この時、二人の手が触れた。
「あ」
「す、すみません。もうちょっとなんだけど・・・締まりました!」
「ありがとうございます。」
「あれ?自分のは締めにくいなあ」
「私が手伝います。」
女が鶏肉のささ身と鮭のおにぎりを男に渡した。この時、再び二人の手が触れた。
「あ」
「す、すみません・・・締まりました。」
「ありがとうございます。それじゃあ、これ」
男は女に鮭のおにぎりを渡した。
「魚がお好きなんですか?」
「はい!本当はマグロが好きなんですけど」
「マグロ、いいですね。」
「鶏肉がお好きなんですか?」
「はい!硬めの肉が好きなんです。オオワシみたいな筋肉質の肉が」
「いいですね・・・」
男と女はそれぞれの食糧を食べ始めて、沈黙が流れた。その間、二人は同じことを考えていた。男が女を見て言った。
「これからどうしましょうか?」
「どうしましょう・・・とりあえず、地球には戻れそうにないですね。」
「残念ですが、そうですね。そうなると、このままロケットで生活することになります。」
「それはつまり、ここに住むということですか?あなたと私で?」
「はい。」
二人は見つめ合い、顔を赤くした。
「どうしたんでしょう?」
「僕もどうして・・・」
ロケットには二人しかいなかった。二人は手を取り合った。ある理由によって、二人の距離は一気に縮まった。男は女に言った。
「僕は、実は彼女がいました。でも、逃げている途中、犠牲になって僕を助けてくれました。」
「そうだったんですね。」
「その彼女に、あなたはそっくりです。」
「え!本当ですか。そんなことがあるなんて・・・」
「どうしましたか?」
「実は私も彼がいて、逃げている途中、犠牲になりました。その彼とあなたは瓜二つなんです。」
「それじゃあ、僕たちは運命の出会いですね。」
二人は抱き合った。それはしばらく続いた。男は決意して言った。
「僕は君と生きたい。」
「私も。」
「でも、ロケットでは長く住めない。」
「じゃあ、どうするの?」
「宇宙のどこかに地球と同じような星がきっとある。そこに向かおう。」
ロケットは再び動き出した。それから一年後。二人はある反応を発見した。
「ちょっと来て!反応があるわ。」
「これはひょっとしたらひょっとするぞ!」
ロケットは反応があった場所へ向かった。そこで二人は驚きのものを目にした。それは巨大な獣だった。
「何だ、あれ・・・」
その時、獣はロケットに向かって火を噴きだした。
「うわー!!」
そのとき、二人の体から小さな光が抜け出て、空間が歪んだ。二人が気絶していたが、眩い光に目を覚ました。小さな光が二人に言った。
「これは一体・・・?」
「夢でも見ているの・・・?」
「夢じゃない。現実だ。」
「あなたたちは?」
「私たちは宇宙の平和を守るウルトラの戦士。ずっと君たちといた。」
「いつから?」
「君たちが一緒にいた者と別れる時からだ。シェルターと呼ばれる施設へ着くまで力を貸した。」
「どうして私たちを助けたの?」
「私たちは1人でも人間を救いたかった。」
「ここは?」
「私たちの星、ウルトラの星だ。」
「ウルトラの星・・・」
こうして、人類はついに光の戦士の星に辿り着いた。
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