第一話 片落ち角の鬼
この世界は妖怪と人間が共存している。
文字通り、妖怪と人間が生活を共にしている。
昔から妖怪は山奥や廃墟、川や海に住んでいた。とどのつまり、人のいない所全てに妖怪はいたのだ。
だがいつからだろうか。その常識は誰も気が付かないうちに変わっていた。妖怪は人と共に過ごし、人と共に労働し、人と苦楽を共にする。
もちろん、保守的な人間、年老いた妖怪は今でもその境界を律儀に守っている。妖怪は妖怪の社会、人間は人間の社会、そうハッキリと区切っているのだ。例えば、人間の親は自分の子どもに「あの山には近づくな」と教育したし、妖怪の親も己の子には「人里には降りるな」と教育した。そうして代々うまくやってきたのだから。
だがいつからか、妖怪は何かを求めて人里に降り、人もまた何かを求めてそれを受け入れた。初めはお互いに戸惑いもあったろう、不安もあったろう…。
だが存外、関わってみるとそう悪くはなかったのだ。飲める奴、食える奴、芸に長けている奴、力持ちや頭のいい奴。ちょっと見た目や持てる能力が違うだけで、素晴らしいと思えるものは同じだった。
江戸時代から明治時代にかけての激動の時代。列強と呼ばれる先進国、延いては世界という大きな流れに呑まれないよう、日本はそれに追いつく必要があり追い越す必要があった。文化、政治、経済、軍隊など、国の在り方そのものを変革しなければならなかったのだ。
当時から妖怪と人間との入り交じりが始まり、ついには妖怪と人間は手を取り合い、一体となって二度の大戦を経験し、そして最後は大敗した。
現代に経ち、妖怪と人間が共に過ごすことに疑問を持つものは少ない。違うものであると分かりながらも、違いを認め合う仲であった。
妖怪は人とは違う。人とは違う時を生き、人とは違う能力を持っていた。
その最たる例は―――鬼だ。
鎧袖一触、縦横無尽、一騎当千。その言葉に限る。
大きく強靭な肉体、獲物を狙う狼のようにギラついた
伝記や古書では、その異質さを強調するため、もとい酒好きなことから肌を燃えるような赤で塗ることがあるが、実際には人の肌となんら変わりない。
曰く、鬼は命よりも己の角を肝要としている。その所以は角が己の力の源であるからだ。そしてもうひとつの特徴は、戦う時に目の色が黒く赤く染まるということだ。普段は人と同じく白に黒い瞳が映っているが、ここぞという時には目が赤黒く染まり、文字通り目の色を変えて戦う。そうして、自分の力を最大限に発揮するのだ。
しかし、しかしここにいる鬼は…何ひとつとして鬼の能力を持ち合わせていない、恵まれない鬼だった。
*
片落ち角の鬼
昨晩は雨が降った。強い強い雨だ。
昼だってのに空は黒く染まり、分厚い雲が轟轟と唸っていた。そんでしばらくすると、耳を劈く雷鳴と共に雨が降り始めた。
雷が鳴ると、どうも調子が狂う。自分が自分じゃなくなるっていうか、気持ちがフワっと浮いたような気分になる。自分だけじゃない、鬼はみんなそうだ。まるで酒に酔ったように頭と身体がフワフワとする。
でも今日は晴れ。快晴も快晴だ。真っ青な空には、もりもりと盛り上がる入道雲がひとつ。
夏の静けさ…。この暑さは昨日の雨を感じさせない。森の奥深く、人の気配も動物の気配もないところ、藁ぶきの屋根が20ほど集まった鬼の小集落のど真ん中。そいて蝉の大合唱の中、俺は夏の青い風を感じる余裕のないまま地に伏している。さざめく風で、木漏れ日が俺の背中で揺れている。それがわかるのは、袴の背中の熱い部分が風に合わせて揺れているからだった。
独白するが…。――俺はバカだ。
俺は昔から大バカだ。学がないって意味でも、答えまで遠回りって意味でも、礼儀や育ちが悪いって意味でも、努力ができないって意味でも。俺は総合的にバカなんだ。大バカなんだ。
この15年間。鬼として生を受けたこの15年間。誰に言われるでもなく、ただひとり孤独に悟った真理がある。バカがバカなりに考えた世界の真理ってもんがひとつだけある。
それは、世の中にはどうしようもないことがたくさんあるってことだ。本当にどうしようもないことが星の数ほどある。理不尽、不条理、非合理。ただの言葉とかただの理論では説明がつかないどうしようもないことが…この世にはたくさんある。残酷なほどたくさんあるんだ。
特に生まれはそうだ。
自分の意志では生まれることはできないし、種族も選べない。人間に生まれたいとか、鬼に生まれたいとか、別にそこらの虫けらでもいいとか。自分にはどうにもできないことだ。
―――ただ、俺はたまたま鬼に生まれた。
親もそうだ。母親は何処の誰で、父親は何処の誰か。生んでくれたことにはいっぱいいっぱいの感謝をしている。でも、子は親を選べないし、親も子を選べない。
―――ただ、俺にはたまたま親はいない。厳密にはいたらしいのだ。
身体もそう。不幸なことだとは言いたくないが、身体のどこか一部が無かったり、逆に他の人には無いものが在ったり。妖怪は特にそれが顕著だ。
―――ただ、俺にはたまたま強靭な肉体もなければ、牙もない。色の変わる眼もなければ、一番大切な角もない。
鬼にとって角は命よりも大事だ。自分が鬼である証拠であるし、権力の証でもあれば、力の物差しでもある。
でも、俺にはそれがない。前髪を浮かせる程度のコブが、角の痕のようなものが額に二つくっついているだけだ。
だから、だからこそ、世界にはどうしようもないことが星の数ほどあると悟った。
自分の種族も、親も、身体の事も、自分ではどうしようもできない。どうにかしようというのがそもそもの間違いなのかもしれない。
「いつまでそうしておる、早く出ていけ! この半端者が!!」
ひとり思考の世界に入り浸っていたのに、自分に向けられているその怒号を聞いた瞬間、なにもかもがブッ飛んで現実の世界に帰って来る。
頭の上で里長の怒号が響き、飛んできた唾でうなじが一瞬ひんやりとして、また肌と同じ温度になる。涙は出ない、嗚咽もない、鼻水も、悔しさも。唯々、感じたことのないほどの理不尽と怒りが、
しかし。
「…はやくしろ」
と、里長の口から出るのは無情な言葉ただそれだけ。
「
里長は俺の名を呼んだ。もうこの世にはいない誰かが、俺に残した名前。
この名前のお陰で大層迷惑が掛かった。他の鬼には変な名前だと笑われ、罵られ、可哀そうだと同情された。俺は鬼だ。鬼に同情はいらない。まだ貶してくれた方がいっそのこと気持ちがいい。そう考えれば、名前もそのどうしようもないものに入るのだろうか。
長は続けた。
「お前と時を同じくして生まれた鬼はどうなっておる? え? ヤエコは鬼の中でも力はないが、努力していい家に嫁いだ。ヨサは立派な二本の角を携え、今では見違えるほどの力を身に付けておる」
やれヤエコが、ヨサが、サチエが、カイが…。力がどう、牙がどう、角がどう、家柄がどう、
俺は覚えた。覚えたのだ――。
「そんなの……そんなのどうにもならねェじゃねェかッ!!」
喉が裂けそうだった。もうどうでもいいと思った。どうなってもいいと、ここで殺されてもいいとさえ思った。もう何でもいいと、そう思ったのだ。だから――。
「俺はぁぁぁぁ!! ―――片落ち角だァァァァ!!
全部吐き出した。脳を真っ白にしてそう叫んだ。
そうだ、俺は角の無い鬼なんだ……。
俺は地面に向けて全てをぶつけた。地面を叩いた、拳をぶつけた。それをどうにもならない現実だと思って、里長だと思って、理解してくれない集落のみんなだと思って。自分だと思って叩いた。どうにもならないことは分かっている。
俺は片落ち角だ。俺程度の生まれであれば、普通は二本の角を持って生まれる。だが、俺にはその両方がなかった。
鬼にとっての全ては角で決まる。鬼にとっての道がすべて決まるのだ。なぜなら、鬼にとっての角は力の源――。その後の力の付き方が決まり、成長速度が決まる、それによって里が仕事を決め、嫁を決め、その後を決める。
―――じゃあ…?
初めから角が無い俺は、いったいどうしたらいいんだ……。
生まれつき親がいない俺はいったいどうしたらいいんだ。理解者のいない俺はいったいどうしたらいいんだ………。
いざというときに眼の色も変わらない。溢れる力もない。角もない。それはもはや…鬼じゃないじゃないか。そんな俺は、いったいどうしたらいいんだ…。
身体がフワっと上がる。地面しか見えてなかった景色がはるか下に…。
里長は俺の色褪せた紺色の袴の襟のところを捻じり掴み、俺を抱え上げる。首が締まって苦しい、足が地面から離れてされるがままになった…。
その状態で、里長は冷たい鉄のような眼光を俺に向けたまま、無防備な俺を――殴った。
まさにドゴッ!!と肉と骨が鈍い音を立てた。里長は、空いている右手でその地位に相応しい力で以って俺の頬を殴った。
感じたのは、まるで巨大な鉄球がぶつかったような衝撃。目の前が真っ白になり、気が付けば地面を汚らしく転がっていた。
そして次の瞬間、みすぼらしく倒れた俺が見ていたのは、舞い上がった砂ぼこりとチカチカと瞼の裏に浮かぶ奇妙な光。そして赤黒く染まった里長の眼だった。
「…貴様の追放は、もう決まったことじゃ……」
無理やりなその言葉に、俺の脳はさらに真っ白になった。もう何でもいいから厄介を追い出したように見えた。あれこれ理由をつけて、とにかく俺を追い出したいように見えた。
いろいろな経験をし、いろいろな強者と戦い、里を導いてきた里長だ、俺程度が吠えたところで動揺もなにもしていない。肩で息をしている里長の声はひどく震えている、ただ淡々と、冷めきった目で俺に追放を言い渡したのだ。
俺の真っ白な頭は、さっき自分の腹の底から沸き上がった炎と同じく、黒く変わった。
「俺ぁ…。俺ぁ…強くなりてェ……」
仰向けになったまま。太陽が俺をジリジリと焦がす。俺は誰からも涙を見られないようにして、袴の袖を噛んだ。
「牙が欲しい…。目が欲しい…。力が欲しい…。角が欲しい……」
自分でも恥ずかしいと思うほどに、弱弱しく掠れた声で絞り出されるはその言葉のみ。
俺ぁ鬼だ。角が無くとも鬼だ。身体は違くとも心は鬼だ。鬼のなかで一番弱くとも、俺は鬼なんだ。
「強く…強くなりてェよ……」
だから、だから――誰にも文句を言わせないほど強くなりてェ。自分の我儘を突き通せるほど強くなりてェ!
―――強く…強く……。
里の中心部、大きな杉の木と井戸のある所。俺そこから、里の出口を目指して歩いた。
隣の家のサチの家。向かいの家は小売りのトザのだ。世話になったのやら世話になってないのやら。でも、これだけは確実に言える。里のみんなは俺を厄介ものとして見ていたし、その総意で俺はここを追い出されるのだ。
寂しくはない。砂を踏みしめ、どこが境界線ともわからない里を出た。
風が吹く。さらりと吹く。ぬるい風だ。そのぬるい風だけが、俺の頬を撫でてくれた。俺は長く手入れのされていない金色の髪を揺らしながらその里を出た。そして里を出た瞬間。今まで感じたことのなかった孤独に襲われた。いや、俺は今までずっと孤独だったのだ。親もいない、友もいない、恋人もいない、理解者もいない。
「俺は孤独だ…」と、口から零れた時、初めて鼻の奥が熱くなるのを感じた。
――泣くな、俺は鬼だ。泣くな!泣くな!泣くな!泣くな!!
何度も自分に言い聞かせた。でも止まらない。涙は止まらない。一度決壊して流れ出たものは、そう簡単には止められないのだ。
長く続く寂しい獣道、どこかに続いているであろうその細い道のはじめを、俺は涙で濡らしながら歩き始めたのだ。なにも追い出されたことが悔しくて泣いてるんじゃない、悲しくて泣いてるんじゃない。この世界のどうにもすることができない理不尽に対して、泣いているんだ。
―――半端者、村八分、片落ち角、親なし、角無し。
いったい俺が何をしたっていうんだ…。なんて言葉も出ない。ただ先の爆発でジンジンと痛む喉と頬を感じながら、トボトボという擬音の通りに歩いた。
鬼にとっての全ては角だ。その角が無い俺は、一体どうしたらいいんだ。生まれ持ったどうしようもない要素で、俺にいったい何ができたというのだ…。
恨み、妬み、仲間への嫉妬、愚痴――。
そのお供は頬を垂れるぬるい雫。
ふと、その雫が昨夜の雨でできた水たまりに零れる。すると、いやでもその水面に自分の顔が映りこむのだ…。
「鬼らしくもねェ…ひでェ面だな」
鬼の強靭な肉体、そんなものを思わせない貧弱な5尺と6寸ほどの全長。特別筋肉が付いているわけでもない。風に靡くは手入れのされていないくすんだ
歩いた。俺はただ歩いた。全てを忘れるように歩いた。何日も何日も歩いた。それと同時に、何日も何日も泣いた。
木々にとまる蝉がうるさい、ビューと吹く風もうるさい、その風で擦れる葉も草もうるさい。自分の足音でさえも…。
太陽が土とうなじを焦がしている。そんなとき、自分とは違う何者かの足音が聞こえた。
俺は変にピクピクする口の横の筋肉に力を入れて、その緊張を弱める。しかし、力を弱めたらまた泣いてしまいそうだった。コチラに向かってくる足音が近づいてくる。俺は急いで使い古した袴の袖で涙を拭き、腫れた目を前髪で隠しながら、足元だけを見て歩いた。
こんな誰も寄り付かない山の奥の森の中、いったい誰が来るのだろうか…。
そんなことを考えたのも束の間、近づいてくる足音がひとつあり、それが自分に話しかけてきたのだった。
「おやおや、人間か。こんなところでどうしたんだ? 珍しい」
陽気な男の声が聞こえた。自分よりも高いところから声がする、自分よりも背の高い者なんだろう…。
それにしても人間というあたり、こ奴も妖怪なんだろう。
「いやいや、自分は鬼だ」と言ってやりたい。
でも肝心な角はない。牙もない。俺には何もないんだ…。
「……いや、ちょっと道に迷ったんだ」
「そうかそうか、なればどうか踵を返すなよ」
青年は優しそうな声でそう言った。
「なぜだ?」
「運よく見つからなかったろうが、あちらには鬼の里がある。襲われないとも限らないだろう…。ここは山奥だ。うんと気を付けたまえよ」
「そうか、すまない」
俺はそういって男の横を過ぎ去った。
男は不思議そうな目で、疑うような目で俺の背中を見ていた。その視線がはっきりとわかる。そして、男は俺の背中に向かってこう言った。
「おい! 都にいったことはあるか?」
後ろから投げかけられた言葉を背中で弾き、沈黙を返す。なぜ今、そんな脈絡もないことを言うんだ?
「……あそこはいい、何でも欲しいものが手に入る」
―――欲しいものが…手に入る?
俺は背中に受けたその言葉を、頭の中で巡らせた。気が付けば、足が止まっていた。
―――俺は今まで生きていて、ずっと何かが足りないと思っていた。
この理不尽の中、この怒りの中、この孤独の中、初めてそれが何かを分かろうとした。自分が渇望しているモノ。自分が期待しているモノ。自分が心の底から欲しがっているもの。ずっと霧の中にあるようなソレを求めようとして、藻掻いている。川底から這い上がろうとして、藻掻いているのだ。
前から、いや小さいころから、いや生まれた時から、ずっとそれを探していたような気がする。そしてずっとずっと手にできなかったような気がする。
そしてそれが、手に入るかもしれない。
希望と言えばキラキラして見える。期待と言えばギラギラして見える。絶望と孤独の中から這い上がろうとしている自分にとっては、それがとても甘い蜜に思えた。生きる目的のようにも思えた。
だから背中を向けたまま問うた。
「…都ってのはなんだ?」
距離にして20メートルほど、少々声を張って後ろにいる男に問うた。カラっと晴れた太陽、海を映したように青い空、そしてもりもりと積みあがった入道雲は、本当に昨日雨が降ったのかと疑わさせる。
男は世を知らない人でも見たかのように、すこし笑いながら答えた。
「都…?都ってのぁ、そりゃ京都の事だろうよ。旧都京都…あんた、そんなこともしらねェのかい?」
「………」
俺は黙った。バカにされているような気がしたが、そんなことは正直どうでもよかった、その何でも手に入る都という甘美な響きに、俺は都合よく騙されていると自覚があった。しかし、それでも聞かずにはいられなかった。
「あぁ知らん! だから教えてくれ」
俺は勢い余って付け焼刃の他人行儀も取っ払って振り返り、男の顔をまじまじと見ながらそう懇願していた。
男は俺の泣き顔に気が付いただろうか。しかし、そんな素振りを見せることなく、人差し指を鼻筋に擦りながら、得意げに都のことを語った。
―――旧都京都
曰く、都と呼ばれる歴史と伝統のある場所。彼の神の一族が慶応にて東に
「そうか…、都か……」
陽気な男はニヤリと笑い、俺にこう言った。
「どうだい、道は決まったかい?」
「………あぁ、道は決まった」
すると数秒置いて、ひどく安心したような顔をして男は俺に向けて手を合わせた。
自分は仏でも地蔵でもないと、背中がむず痒くなったが、そんなことも束の間。
「そうか、じゃああんたの旅の安全を祈っているよ…」
「……そりゃありがてェな」
俺は俺の進むべき道を決めた。
前の道に向き直って数秒、再び感謝を伝えようと後ろを振り返ったが、男はもういなかった。
それから数分歩き、大きな大きな杉の木の脇に、自分の背丈の半分もないマン丸坊主の地蔵がちいさな数珠を首に巻いていたが、俺は今まで不幸を全て洗い流すかのように、さっき男が自分にしてくれたように、その地蔵に手を合わせて道を進んだ。
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