第7話
何組かが戦闘をする様子を二人は見る。物理、魔法どちらも補った獣人とエルフの組合わせ、物理特化の獣人と人、魔法特化のエルフと人。
お互いを上手く使う者や、お互いの好きなように戦う者など、様々な戦い方がアルの目線の先で行われていた。
それを見ながら二人は作戦を立てていく。ミリヤは光属性であり走るのが得意だった。光の速さという素早さ上昇の魔法にした事を聞いたアルはここをこうすれば……、アルくんの魔法はこうすればいいんじゃないかな? 等話し合う。
「次! ティル&キリ対――――」
「ミリヤさん、作戦はあとで、この戦いを見させてください」
「……? うん。いいよ?」
その時、主人公達が呼ばれたのを聞きアルは視線を戦闘場に戻す。
ティルとはどこかで戦うかもしれない、少しでも戦い方を知らなくては。アルはじっと戦闘が始まるのを見る。
ティルは木刀を持って構える。そして戦闘開始の笛が鳴ると同時にティルは走り出す。
「『ライジング!』」
魔法を使うと共にティルの足は速くなる。そのまま一人目の生徒を切る。
アルは原作通りの魔法を使ってる事に「対処はしやすい」と思った。ティルが使う魔法は上昇するもの全てが対象の魔法。攻撃力、防御力、素早さ、全てが上昇する。
生徒が倒れたのを見たエルフの生徒は焦り水の壁を作る。
「『ストーム!』ほら、そんな壁なくしてしまいましょ?」
暴風が水を巻き込んで壁を消し去る。壁がなくなったと同時にエルフの生徒に近づき、木刀で生徒を切った。
生徒が倒れると共に笛が鳴り戦闘が終わる。
ティルはキリに近づきハイタッチをしていた。
それを見ながらミリヤは感心したような声を漏らす。
「凄いね、作戦練ったんだろうなあ……」
「……ですね」
「次! アル&ミリヤ対――――」
アルがミリヤの言葉に頷いていると二人が呼ばれる。
「あ、呼ばれたね! 相手はエルフ科の子と獣人科の子かあ……勝てるかなあ」
「勝ちます。ミリヤさん、行きましょう」
「……うん! 勝つよね! 頑張ろう!」
相手が戦闘場に向かって行くのを見ながらミリヤは自信を無くした。それをアルは言い切り、共に向かって行く。
向かっている最中、アルは能力を薬を使うべきか否かと考え込んだ。まあ、状況次第で考えようと思い考えるのをやめた。
木の武器置き場からアルは木刀を取り出し、ミリヤは短剣を取る。その時アルはミリヤに隠れながら攻撃上昇の錠剤を口に含み噛み砕いた。
力が湧き出るのを感じながら二人は戦闘場に向かう。そうしてアルは武器を軽く構え笛が鳴るのを待った。
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