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「ナノマシンを増やした後は……」
医師が、またタバコを吸いながら言った。
私たちは、医師の部屋に戻ってきていた。タバコ臭いのも相変わらずだったし、茅島さんが毒に侵されているのも、何も変わっていなかった。夢だったら良かったのに、下らない現実がいつまでも私を追い回しているみたいだった。
「りた。お前の機能なら注入出来るはずだ」
「……ええ、出来ますけど……」
彼女の機能は左右で違うと言った。そんな珍しい事があるのかと思ったけれど、要するに似たような機能だから同居させやすいんだ、と医師が説明した。左腕は二條に貸し出しているが、残された右腕には、傷口を塞ぐ強力な薬品が充填されているらしい。
「お前の右腕は、そもそもナノマシン注射が出来る機能だ。充填されている薬品というのも、要は治療用のナノマシンに過ぎない」
「そうですけど……」
私は、そんな会話を聞きながら、なんの興味も示さない天岸を見た。彼女は床に寝そべってぐうすかと眠っていた。ふざけているとしか思えない。私は、その怒りを何処に向けるべきか悩んだ。
本当に、死に対して何も感じていないのだろうか。死ぬつもりだったのなら当然の反応だけど、何処か引っかかる。
いや、この際天岸の考えなんてどうだって良い。私は茅島さんのことだけを考えたい。そう考えた場合、彼女を多くの犠牲の上に成り立たせて、生存させることが、果たして正しいのかという倫理的な感情が私を支配する。
私がそうやって生かされたのなら、きっと何も感じないで平気で生きていけるのかもしれない。
でも、茅島さんは優しいから、余計な責任を感じるはずだ。立派に生きなきゃとか、頑張らなきゃとか、そんなことを少しでも、こんな下らない毒物のために感じさせて、彼女の生き方を縛りたくないのが私の本音だった。
どうすれば良いんだ。毒に苛まれるのが私なら良かったのに、どうして茅島さんなんだろう。
「でも……」戸ノ内は、何が気に入らないのか、反発をする。「毒の入ったナノマシンを私の右腕に入れるってことですか?」
「別に、お前の身体には入らない。安全面は問題ない」
「本当にそう言えるんですか? 実験でもしました?」
「お前は普段、その腕の治療用のナノマシンの影響を受けているか?」
「……わかりませんよ。治療用でしょ? ずっと別に健康ですから」
「りた。人の命が掛かってるんだぞ。なんの文句がある」
「…………いえ、ちょっと怖かっただけです」
「ふん。そのときは、頼んだぞ。機械の調整と……Bナノマシンが手に入らないという問題はあるが」
医師は天岸の方を見た。
眠っていたはずの天岸は、目を開けて医師の顔を見て、それからあくびを漏らした。
「あ、終わった?」
ふざけたことを口にする。
「B毒の影響か、眠くて眠くて。いや違うか。酒だきっと。あはは」そうして天岸はタバコを吸った。「お腹、空いたな。そうだ、さっきのパーティで出た食事、タッパに入れて持ってきたんだけど食べる?」
「今の状況、わかってます?」耐えかねて、私はつい声に出してしまう。「人が死ぬっていうんですよ。あなたが、無責任に売り払った機能で……」
「そりゃそうだけど……でも私も死ぬし」
「じゃあ……」
今すぐ死んでくださいよ、と言ってしまいそうになったが、舌を噛んで堪えた。
「それにさ、よく知らない人たちだし。イエシマの人たちなんて、そもそもそんなに好きじゃないから、なんとも思わないんだよね。施設の君たちのことも、全然覚えてないし、可哀想だとは思うけど、それ以上は……」
「ふざけないで下さい」
「でも、わざとらしく悲しい顔なんて、出来ないよ私には」
天岸はそう言って、自嘲しながら顔を伏せた。
なんで、こんな奴を生かすか殺すかを悩んでいるんだろう。
さっさと殺せば良い。その考えにブレーキをかける判断が私にはできなくなっていた。
狂っている。自覚した。私は、何処か狂い始めている。
でも、もうそれしか正しいと思わない。
「ふう」
起き抜けの天岸は、ひとしきり食事を摂った後に立ち上がった。
「よし、じゃあ他の人の様子を見に行って来るよ。本当に私しかB毒がいないのか気になるし、どの程度毒が進行してるのか気になる」
「動いても、大丈夫なんですか」医師は尋ねる。「それに、峰崎が彷徨いているから危険ですよ」
「自分の体調なんて興味ないよ。それに峰崎に私が殺されたら、あんたたちの望みの通りになって良いじゃん?」
「……はあ。なら、私たちも着いて行きます」医師は面倒臭そうな声を上げて、私たちを見る。「えーっと、じゃあ精密、そして加賀谷さん。悪いが来てくれ」
まだ私を冷静な人間だと思っている彼女が、私を指名した。精密女はこの部屋の護衛に置いておかなくて良いのだろうか。
「ちあき」医師は二條を向いた。「何かあったら……」
「はい」二條は包帯を巻いた脚を床に投げ出しながら答える。「私が何とかします。別に動けますし」
「頼んだぞ」
「あの……」外に立っていた向坊が言う。「私も、案内なら出来ると思うので、着いて行きます」
「ああ……なら、なるべく人目につかないルートを教えてくれるか。私もこの船のことはまだよくわからん」
「はい、任せて下さい」
天岸に対しては面倒臭そうに言うが、医師の方も、乗客の様子は気になるのだろう。このまま誰かを死なせれば、事件を収束出来なかった施設側に、その責任がのしかかることも予想できた。警察が施設に仕事を投げたっていうのも理解できる。
私、医師、精密女そして天岸は向坊の後ろに着いて部屋を出た。何処に向かうのか、医師が天岸に尋ねると、適当な乗客の所と答えた。
向坊は、泊まっている客の多い階を目指すためにエレベーターに進み、それから何階かを押した。私達の階は、急遽コネクションで押さえた部屋のために、他に乗客は泊まっていないらしかった。そうして、私たちは階層を移動する。
エレベーターを降りると、知らない階だった。ここから階段を使って、宿泊部屋が立ち並んだ廊下に出られるらしいが、そうする必要もなくなった。
エレベーターの近くに、喫煙可能なバーがあった。そこから、不健康な煙が漏れ出ていた。
「おかしいな……」向坊は呟く。「お店なんて開けてる余裕ないのに」
「峰崎では?」精密女が、自分で言ったその言葉を全く間に受けていないらしく笑う。「あの女がタバコでも吸ってるんですかね」
向坊は息を止めて、店の中を覗き込んだ。不注意だと思ったが、彼女は呆れたような表情を浮かべて、店内にいる人間を連れ出して、咎め始めた。
「……ゲホッ……はあ。先輩、何してるんですか?」
中にいたのは向坊の先輩、畳家だった。喫煙者だとは思わなかったが、休憩中だろうか。この状況で休憩もクソも無いと思うが。畳家は向坊に怒られる前に、タバコの火を消す。
「いや……」畳家は、気まずそうに声を漏らした。「こんな状況だから、誰かといたくて」
連れ出された畳家を除いて、店内には二人。真上に換気扇がある、背の高いテーブルの周りに向かい合って立っていた。椅子はない。スタンディング形式だった。
ひとりは教会にいるシスターのような、厳しい格好をした女だった。精密女くらいに身長が高く、頭巾から長い髪が垂れていた。一言で言えば、馬鹿みたいに目立つ女だった。聖職者のような見た目に反して、タバコを浴びるように吸っていた。
もうひとりは一見普通の若い女。私よりも、わずかに年下なのかもしれない。髪をポニーテールに纏めていた。随分と薄着だったが、寒くないのだろうか。何もしていないときの表情も、薄く微笑んで楽しそうだった。家電に喩えると、待機電力がかかりそうだな、と私は思う。
この三人を並べて観察したって、その共通点は見つけられないだろう。そのくらい、よくわからない人間が寄り集まっている以上の印象を受けなかった。
「先輩……」向坊は、畳家に対して強気に出た。「お客さまを部屋に戻すように指示したのはあなたでは……? 止めないと駄目です」
「いえ、わかってるわ。ごめんなさい」畳家は後輩に頭を下げたが、何処か平常心を失っているように見えた。民間船の対応をしていたときとは別人みたいだった。気が抜けたらしい。
「別に」店内から出てきたシスター女が口を挟んだ。軽薄そうな喋り方だったしタバコの火も消さないで吸い続けていた。「みんな、部屋にいないでうろうろしてるよ。じっと個室にいるのも、辛いってのは、わかるな」
そうして彼女は、私たちを眺める。
「で? あんたたちは船のスタッフ?」
促されたので、私たちは名乗った。向坊はタバコの煙に耐えきれないとして、店から距離を取って、そこから名前を言った。医師はまた日比野の名を借りた。
「あたしは、高瀬レイラ」シスター女が煙を吐きながら名乗る。「見ての通り、タバコを吸いに来ただけの乗客だよ。一人部屋だから、看病する人もいないしさ」
「えっと、浅坂春江、です」一見普通の女が、礼儀正しく名乗る。「同室の子が毒にやられちゃって……一人でいるのが怖くなって、喫煙所に来たんです。彼女に対して私が出来ることも、もう無いと思って。それに、私もナノマシンに攻撃されたらって思うと……」
「そうそう」高瀬が便乗する。「この子、不安でたまらないみたいなんだ。船のスタッフさんならさ、なにかしてやれない?」
「そんなナノマシンじゃない」医師は言う。彼女もタバコを吸い始める。「感染症じゃないから、うつされる心配はない。だから、安心して傍にいてやると良い」
「へえ。詳しいじゃん」高瀬は浅坂を見つめて、微笑む。「あんた何者?」
「無免許医だよ」彼女は冗談なのか本当なのかわからないことを口にした。
医師は彼女たちに、状況を簡単に説明する。毒を盛った犯人が明確に存在していることと、そいつを見つければ全てが解決するだろうということ。付け加えて、二種類のナノマシンがあり、違う症状の人間を見たことがないかと尋ねた。もう一つのナノマシンがあれば治療できることと、天岸がそうであるが、血をすべて抜く必要があることも。
「さあ……」浅坂は首を傾げる。「同室の子は、別に……他の人と同じ症状でしたし……何処でナノマシンを入れられたかなんて、わかりません。パーティ会場とかじゃないですかね。犯人に心当たりも、特にありません……なんの目的でこんなことを……?」
「船長狙いでしょうか」畳家が言う。「船長が嫌いなら、こういうことを起こす理由も、あるんじゃないでしょうか。そういう心当たりが、あるわけではありませんが」
「まあ念頭に置いておくよ」医師は頷いた。「高瀬さんは?」
「あたしも、全く知らない」高瀬は首を振った。周囲の煙が動いた。「テロが入り込んでるんじゃないか? よくわからない思想の連中なら、何をしでかしても、おかしくないじゃん」
「峰崎はそういうグループだが」医師は眼鏡を触った。「犯人もあいつと繋がりがあるとすれば、同じグループの一員と言い切れるでしょうね。えっと、浅坂さん」
「え、はい?」急に話を戻された浅坂が、やや驚いて返事をした。
「同室の人の様子を見たいんですが、部屋に連れて行って貰っても?」
「ええ、構いませんけど……」
「ちょっと待ってよ」割って入ったのは高瀬。「あんたが天岸?」
「うん、そうだけど」医師の隣で、ひっそりと喫煙をしていた天岸が答えた。
「そう。あんたが原因だって? だったら、死んだら?」
突拍子もなく爆弾を投げるような発言が、高瀬の口から飛び出した。
それを受けて、天岸は困ったように笑いながら言う。
「あはは、いやあ、私も死にたいんだけど、この先生がさ、立場上見捨てる訳にはいかないって言うんで」
「じゃあ先生」高瀬は向き直った。「こいつを殺してよ。そうすれば解決じゃん」
「待ってくださいよ高瀬さん」医師は眉をひそめた。「この人には厄介な機能があって、この人が死ぬと、日本の御部善区というところに仕掛けられた兵器が、自動的に作動することになってるんですよ。この人だけの命じゃ済まなくてね」
「御部善区? あっそう」高瀬は笑う。「あんなところ、ゴミクズの溜まり場じゃん。良かった。一石二鳥じゃないの。天岸さん。喜んで良いよ。あんたは、この船の尊い乗客を救って、その上でゴミ掃除も出来るんだから」
「ゴミって」医師が叱る。「人の命ですよ」
「イエシマに楯突くことが生きがいの区民が人間? ゴミですよ」高瀬がさらに言い始める。「イエシマ社が、日本をここまでの技術大国にのし上げたっていうのに、その恩恵も忘れて、大きい会社だからだとか、権力があるから腐敗しているだ、とか意味不明なことを言うだけで、なんの解決策も示すことが出来ないゴミに、なんの価値が?」
「あなた」じっと腕を組んで黙っていた精密女が、急に声を発した。「随分とイエシマに入れ込んでるみたいですけど、機械化能力者?」
「そうじゃないよ」高瀬が首を振る。「私は別に、イエシマに入れ込んでるとかじゃなくて、冷静に、この状況で生かすべき人間が誰なのかってことを、公平な目で言ってるだけだよ」
「乗客は」精密女。「みんなイエシマ社の関係者。株主や、社員や、その妻、娘だったりもしますね」
「そうなんだよ」高瀬は、指をさして同意する。「これだけ国の技術、インフラとか、そう言った生活面に入り込んでる大企業の関係者を、こんな所でむざむざ殺すなんて、社会的損失が大きいとは思わない? 思い入れとかの話じゃないよ。これは単純に引き算の問題」
「ちょっと」医師が言う。「天岸さんだって、イエシマ社の研究者だったんですけど。彼女を殺すことに対してはどう考えてるんですか」
「惜しいと思う」高瀬は両手を祈るように合わせた。「毒機能を作った張本人でもある。でももう辞めてるんでしょ? これからイエシマ社で益を生み出す事もない。その上で害虫も駆除できるし、有望な乗客を救える。ねえ聞いて、天岸さん。あんたの死は、マイナスをプラスが上回ってるんだよ。どう? 死のうよ今すぐ」
「あー、良いと思う」天岸は何故か笑う。「うん、なんか、その気になって来たかも。じゃあさっさと死のうかな! みんなのために」
「よし! 見なさい先生! これがこの人の望み! じゃあ今すぐ私が楽にしてやっても良いけど?」
「待って下さい!」
そうやって大声を上げたのは、医師ではなく意外にも浅坂だった。
彼女は高瀬を睨みつけた。
「ゴミだとか、害虫だとか、好き放題言わないで下さい」浅坂はそして天岸を見る。「この人が死ぬと……御部善区が危険なんですよ。良いわけないでしょ」
「君は……」医師は彼女に、わかりきったことを尋ねる。「もしかして……」
「……そうです。御部善区の出身です」
イエシマを嫌っているはずの区の人間が、どうしてこんなイエシマ所有の豪華客船にいるのだろう。私でも不思議に思った。
「あらあらあらあら」高瀬は気まずい顔をするどころか、楽しそうに笑った。「こんなところにいたのか。ゴミの家族が」
「あなたと親しげに話した記憶を消したいです」浅坂は高瀬に吐き捨てる。「イエシマが、御部善区の人間に配った参加券があるので、それで暇つぶしに乗り込んだだけですよ。私は、天岸さんが……御部善区にいて、区民が嫌っていたことも、天岸さんの命と区民の命が一緒になってる機能のことも、知ってます。天岸さんが死ぬと、私の家族が死んじゃうんですよ! 大好きな家族なんです! 見捨てられません!」
「良いじゃないの。生きてる価値ある?」
「このクソ女!」
浅坂が掴み掛かろうとするところを、精密女が腕を掴んで止めた。
「離して! 侮辱してる! この女!」
「高瀬さん」精密女が諭すように言った。「言い過ぎでしょう、それは」
「いや、あんたたちが、御部善の人間が如何にゴミクソなのかを知らないだけ」高瀬は二歩ほど後ろに下がる。「天岸さんなら知ってるでしょ? 嫌がらせを受けていたんだから。良いじゃん天岸さん。あんたは一人で死ぬわけじゃない。気に入らない奴等を道連れに出来るんだよ?」
天岸は黙って、高瀬の言葉にも頷かないで、じっと浅坂の顔を見つめた。
それから自分の右手で左手を叩いた。何かを思い出したようだった。
「ああ、君」近づけた顔を戻す。「あれか。私に嫌がらせをしていた家族の一人か。その節はどうも」
浅坂の顔が白くなっていった。
まさかこんな普通そうな女が、人間をいじめて喜んでいたと言うのか。
「おやおやおや」高瀬が指をさした。「えー、あんたも直接嫌がらせを? うわ。死なない程度に? 最悪よそれ。それでいざ命が危なくなると、家族を守ろうっていうの? あはは。恥ずかしくないの生きてて」
「うるさい!」浅坂は、天岸の方に噛み付くように言う。「この女は、実験で人を殺すようなクズだ! それから御部善に来て、平気な顔をして生活しているのが、私たちは許せなかった! 殺された人の気持ちを考えたら当然だ!」
「ふん」天岸は鼻を鳴らした。「私が人を殺したって話が出る前から、イエシマの人間の余所者というだけで有る事無い事言わなかった?」
「言ってない! 知らない!」
「嘘だ。私は覚えてるもんね」
「ならお前が悪いんだ! あのイエシマに加担するお前なんて……糾弾されて当然だ! 私たちは、あの悪の企業イエシマと戦ってるんだよ!」
「ほら、見てよ天岸さん」高瀬はさらに嬉しそうな声を上げた。「親に洗脳されたんだろうね、可哀想に。イエシマを潰せば全てが良くなると妄信してる人間さ。この連鎖をあなたの命一つで断ち切れるんだよ? お得だとは思わない?」
なんだろう、この状況。
もう話の筋が、私には読めなくなっていた。もうめちゃくちゃだ、と私は悲しいのか怒っているのかわからないような感情を抱えたまま、両手で耳を塞いだ。
茅島さん……。
無駄なことを考えるな。茅島さんが無事に生きられる方法だけを考えろ。
犯人を探せば全て解決する。もう結論は出てるじゃないか。
こんな奴らのことは、興味すら持たなくて良い。
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