第5話 ヤレるものなら、と親友の妹に挑発された結果
涼香の部屋に入るなりすぐさま抱き合うと共に、互いに激しく舌と身体を絡め合う。
弄る涼香の身体は汗ばんでおり、立ち上るくらくらする甘い匂いがより一層、祐真の理性を溶かす。
意識は朦朧としていた。
「はぁ……んんっ……ちゅ……っ」
「んんっ、ん……はぁ……んっ……」
腕の中の涼香は、祐真の攻め立てに面白いくらいに反応した。
舌先を激しく嬲れば、もっと欲しいとばかりに自分の奥へと引き込んでくる。
まるで自分の色へと染めていく感覚。
「んん~っ、ぷはっ」
「っ!?」
その時、涼香がビクりと肩を震わせたかと思うと、力の抜けた身体を圧し掛かるように委ねてきた。
涼香は荒い息を繰り返し、少し気恥ずかしそうに言う。
「腰砕けちゃった。キスって気持ちいいんだね」
「……あぁ」
本能が、もっと深く繋がりたいと囁く。
しかし一度離れたことによって僅かに理性を取り戻した祐真は、この状況が如何に危険かということも理解していて。
このままでは欲望に身を任せて、この親友の妹を傷モノにしてしまいかねない。
涼香の肩を掴み、少し身を離し、懇願するように言う。
「涼香、ここまでにしておこう」
「ゆーくんは、きもちよくなかった?」
「逆。これ以上はマジで襲っちまう」
「ふぅん?」
涼香を慮ったつもりだが、しかし彼女はどこか嬉しそうに、そして淫蕩に囁く。
「ゆーくんならいいよ」
「……いいよって」
「あたしも、その先のことに興味もあるし。本番で失敗しないよう、練習してみよ?」
「涼香……っ」
誘うかのような言葉に脳を揺さぶられ、くらくらしてしまう。叱責するかの様に鋭く名前を呼ぶも、挑発的な笑みを返されるのみ。
「ゆーくんさ、意地張ってるけど、結構我慢の限界じゃない?」
「――っ」
そう言って涼香が祐真の煮えたぎる本能を象徴するところを撫で上げ、耳元に口を寄せ誘うように謳う。
「襲ってもいいよ。ヤレるもんならね」
「涼香っ!」
「やん♡」
その言葉が引き金となって、祐真は理性を手放した。
◇
我に返った時には、窓から差し込む西日が、部屋を朱く染め上げていた。
機能性を重視したあまり女の子らしくないこの部屋に、2つの荒い息遣いがどこか遠いことのように響いている。
「ゆーくんのケダモノ。あたし痛いって言ったのに……」
枕に顔を埋めた涼香が、恨みがましいくぐもった声を漏らす。
――あぁ、まったくその通りだ。
祐真は目の前の涼香のあられもない姿を見下ろしながら、やってしまったとばかりにくしゃりと顔を歪める。
乱れた制服と露わにされた彼女の白い素肌、そこに吐き出された自らの白濁とした欲望。
涼香の足の付け根付近のベッドシーツには、夕陽よりもなお朱く染められた破瓜の血の跡、初めての証。
気まずい空気と共に充満する、互いの性が混じり合った独特の匂い。
どこからどうみても、事後の爪痕。
――ヤッた。ヤッてしまった。
祐真は陰鬱とした気分で身を起こし、目を逸らす様に顔を背け、無言で着衣を整える。
いくら『ヤれるもんなら』と挑発されたとはいえ。
お互いが妙な空気に呑み込まれてしまったとはいえ。
それでも実際に手を出してしまった先ほどの祐真は涼香の言う通り、理性を手放したケダモノそのものだったのだろう。
胸の中を占めるのは深い後悔と罪悪感。
それと同居する、もう一度彼女の身体を貪り快楽に浸りたいという、仄暗い情欲。
まったくもって最悪だ。
だけど自分の犯してしまったものを振り返る勇気もなく、ますます自己嫌悪に陥っていく。
このままこの部屋にいると、どうにかなってしまいそうだった。
「ごめん、今日はもう帰るよ」
「……ぁ」
何とかその言葉を捻りだし、ぐるぐると渦巻く感情を追い払うかのように軽く
家を飛び出し玄関に背中を預け、「ふぅ」と胸の中のものを吐き出すようにため息を1つ。
この日、祐真は昔からよく知る親友の妹、涼香と一線を越えてしまった。
フラフラと幽鬼の様な足取りで自分の部屋に戻った祐真は、事の顛末を思い返し、自己嫌悪に陥る。
合意の上、と言ってもよかっただろう。
だけど幼い頃から知っている親友の妹を、欲望に負けて汚したのも事実。
あの時の自分は正にケダモノそのものだった。
「……明日からどんな顔をすればいいんだ」
※※※※※※
これにて序章終わりです!
いかがでしたでしょうか?
かなり際どいところを攻めた内容になっているかと思います。
とはいえ恋と性はラブコメにおいて、一度は書いてみたい題材でして。
この先も気になる! どうなるんだ! と思っていただけたら、作品をフォローして☆☆☆を★★★に塗りつぶしていただければ幸いです!
是非そう応援していただけるよう、ポエムを詠んでおきますね。
聞いてください。
「カクヨム屋」
そんなことより聞いてくれよ。
昨日、カクヨム行ったの、カクヨム。
そしたらなんかラブコメのPVが目茶苦茶いっぱいで。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人でカクヨムとか。おめでてーな。
「よーしパパ、ブラウザブクマしちゃうぞー」とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、カクヨムに登録しろよと。
カクヨムってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
感想欄に沸いた毒者と錯者でいつ喧嘩が始まってもおかしくない。
で、やっとこの作品に出会えたらと思ったら、旧ツイッターのTLで「外部アプリでDLしよっと」とか流れてるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、アプリでDLとかきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、何がアプリだ。
お前は本当にこの小説を応援しているのかと問いたい。
問い詰めたい。
小1時間問い詰めたい。
カクヨム通の俺から言わせてもらえば今、カクヨム通の間での最新流行はやっぱり、作品フォローに★★★、これだね。
それに感想にコメント付きレビュー。これが通の楽しみ方。
フォローってのはこの上からすることができる。更にしおりにもなる。これ。
で、☆☆☆を★★★に塗り替えてレビュー。これ最強。
しかしこれをすると次回からはポイントを入れられなくなる、諸刃の剣。
ブラウザブクマ勢にはお薦め出来ない。
それでも応援したいなら感想でも書いていいねでも押してなってこった。
てわけで、次回もよろしくお願いしますね。
19時に更新予定です
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます