性魔術です♡ エッチシーンカット版

 この日は当摩のレベル上げをしていた。面子は梨花とペアだ。

 街道沿いに発生する植物型モンスターや昆虫型モンスターを討伐するクエストだ。晴天の街道を進みながら、まったりと狩りをした。


 AランクのモンスターはほとんどおらずBかそれより弱いCランクのモンスターが大半を占めた。

 いつもパーティのタンク役は梨花の土の巨人タイタンがやっていたのだが、この日は当摩が先頭に立つ。


 梨花は火の精霊サラマンダーを召喚して、アタッカーをつとめた。


「それで、神奈ちゃんの用事ってなんなの?」

「わかんないけど~なんか政府のお偉いさんと超高級料亭で会食だって、あたしも行きたかったなぁ~」

「京史君は付いていったんだ?」

「京史君ってああ見えて空手、メチャメチャ強いからね。隠し武器クボタン持たせれば拳銃持ったヤクザも殴り倒すくらいだからね」

「それで神奈ちゃんの護衛か」

(超高級料亭で何食べてるんだろうな~フグとかクロマグロとかかな? 俺も食いて~)


「ほらほら、よそ見していると蜂に刺されるわよ~。へまして解毒剤使わせないでよ。高いんだから」

「う、うん」

 当摩が剣を振って蜂型モンスターの動きを止めると、そこへ梨花がサラマンダーをけしかける。

 あっという間に蜂は燃えて、魔石が残る。


「ナイスアシスト」

 二人でハイタッチをする。

「せんきゅ~♪ たまにはアタッカーも良いわね」


 ※


 そんな感じで和気あいあいとクエストをクリアして冒険者ギルドで二人っきりの祝杯をあげた。

「異世界で飲み食いしても太らないのが最高ね」

 現実世界でお腹が膨れることはないが、異世界で食事を楽しむこともできる。どれだけ食べても朝に目を覚ますと空腹になっているが。

「よ~し、今日は奮発ふんぱつして高級なお肉を食べちゃお~う」

 

 テーブル一杯に料理を並べて、思いっきり食べた。


「は~……言いだし辛いわ~」

「んっ? どうしたの梨花ちゃん?」

「今日から当摩君にはモンスター狩り以外の、魔力強化策を始めてもらうんだけど」

「なんか修行みたいなもの?」

「まあ、考えようによっては楽しい修行、一人じゃ出来ないからあたしが手ほどきするんだけどね~」

(な……なんだろう? ガチバトルとかじゃないよな)


「こっちは処女だってのに、性魔術担当とかマジやめてほしいわ~」

「へっ?」

「だからっ! エッチよエッチ、セックス」

「えっ! えええっ!」


 ※


 連れ込み宿のベッドの上で当摩は途方とほうれた。

 梨花が宿の手配をして、まず当摩がシャワーを浴びた。いまは梨花がシャワーを終えるのをじっと待っている。

(うう……ホントにエッチするのかな?)


「おまた~、狩りで汗かいたからさっぱりしたわ。っとなに縮こまってるの」

「ホントにエッチするの?」

「ばっちり膣を使ってエッチ、それも生の中出しよ。どう? 嬉しい?」

 当摩はさらに縮こまってしまった。


「今から使う魔術は淫紋ってのをあたしに刻んで、子宮を哲学者の卵と同じ状態にしてって……そんなこと言ってもわからないか」

「う、うん、でも梨花ちゃん綺麗だね」

 バスローブのあられもない姿の梨花は当摩の言葉にはにかんだような笑みを浮かべた。


「ありがとう。まあ要するに本番するから、これで当摩君の魔力量もAに近いくらいになると思う。頑張ろう」

「う、うん、梨花ちゃんは処女なんだっけ? 俺も童貞だけど」

「それはあんまり気にすることはないよ。こっちの世界で処女を失っても、地球の方の身体は処女のままだし、知ってた? リアルで処女ならこっちの身体は魔法で何度でも処女膜再生できるって、さてあたしは本物の処女でしょうか?」

「う~ん、本物」

 当摩は即答した。


「あはっ、わかっちゃった?」

「だって梨花ちゃん震えてるもん」

 言われた梨花はぱっと手を引っ込めて、胸を抱く。


「ごめんね……ホントはちょっと怖いの」

「俺もちょっと怖い……でも優しくするから」

「うん……」


 …………

 ……

 不器用ながらも二人の初体験は上手くいった。


「神奈ちゃんから、これからも定期的にエッチはすること、あたしも手が空いている時はお相手するけど。特に処女の女の子とはチャンスがあったらエッチしとけって」

「う~ん、そうまでして俺を鍛えてどうするんだろうね?」

「わかんない、ただ世界征服には当摩君の力が絶対必要になるからって」

「いつの間にか世界征服の片棒を担がされてるのか」

「神奈ちゃん、本気だからね」

「う、……うん」

「あっ♡ ……また大きくなったね」

「ご、ごめん」

「いいよ。二回戦いこっか」

 梨花の笑顔が天使に見えた。


 その後魔力値を再鑑定したらB++になっていた。

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