第78話 侵略

ナイトから撤退してからちょうどいい時間だったからログアウトして、その次の日にログインしてから一先ずこれからの事について考えた。それはこれからする事でありそれはまず大前提として、自己強化その後に町の侵略をしてその水の魔法の核になっていると思われる迷宮核の回収とそれによる余剰魔力を作る事による眷属強化これが一先ずの道のりとなる。


何せ眷属の強化にはそれこそ莫大な魔力が必要になる。これまでの強化はベビーだったり半死鬼で、自分の血が濃いから多少の消費魔力の軽減などもあるが、これ以降はそれじゃあ賄いきれない程の魔力と血を消費するからそれを対処するために迷宮の魔力を使うと言う方法が有るがそれをするには魔力が足りずに現在は発生した余剰魔力は魔力石を作ると言う事を行っているがその魔力も微々たるもので、私の魔力量を飛躍的に上昇させる物では無い。


それから余剰魔力で作った魔力石は、今現在結界の中心となっている魔力石の強化に使いそれで強化されたら今はまだそれ程でもないから強化していないが結界の強化もしたと思っている。


そう考えるとどんどん迷宮を攻略する必要が出てきて、それでおさらいする為に迷宮侵略のプロセスをもう一度確認する。


迷宮侵略をするには先ず対象の迷宮を自力で発見して確認する必要がありそれが終わったら迷宮管理の画面から侵略するを選択したら争いが始まると言う感じで、だけれどそれで済むほど簡単じゃ無くまず相手の戦力が未知数で戦えるのか不安だと言う事だった。


とそう考えているとハラルが飛んできてどうやらアーミアから情報が送られてきたようで、私はその中身を確認してみると...。


「不味いな」


そう喋る事しか出来ない事態が今あの町で発生しようとしているそれは、領主が帰ってくるらしくどうやらどこかで魔物の討伐をやっていたが近々帰ってくるらしい、まぁこの報告書には、明日と書かれている。


「ウーンどうした者か...」


「あっそうだ別に町を破壊する必要は無いんだ」


そんな簡単な事に気が付いた。それは町ごと侵略するのは今の私の強さや眷属の諸々を考えたら無茶無謀バカにしてるとしか思えないと言われる程に、戦力差が有るが私だけがあの町の迷宮を攻略するとなれば話は別人間を大量に殺す事になるが、私に限って問題は無いしここは今日攻め込もう。


そうして考えたなら即実行の元早々と迷宮に到着して、迷宮管理のページから侵略を開始するを押して見る...


が別に問題は起きずに魔物が出てくる訳でも無し衛兵が来る訳でも無いと別に今までと変わらない空気が漂っていた。だからそんな空気に油断する事も無く迷宮と言う名の下水道を下がっていくと、人が現れたが今の私はそんなに殺しをしたり血が欲しい訳でも無いしもしも魔物とかが出てくるのならこいつらを倒して、場所を開けると言うのは考えていたが、別にそんな事も無いから隠密と忍足で駆け抜ける事にした。


《スキル<隠密Lv5>が<隠密Lv6>に上昇しました》

《スキル<忍足Lv4>が<忍足Lv5>に上昇しました》

《新しくスキル<悪臭耐性Lv1>を習得しました》


そんなスキルが上がる音と人の話す声と後は、下水が流れる音しか無い悪臭が漂う場所を探索していたら階段が出てきて、取り合えず下ってみると今までと同じ下水道が有って、それで違うところと言えば人が多くなって、人込み故に隠密なども徐々に効きづらくなってきたのを感じながら探索を続けてみる。


そうして探索を続けていると遂に隠密系のスキルが効かなくなりここからは人が大勢いるから隠れるのが難しくなって、そんな場所を堂々と歩いていくと見知った顔が一人居たから声を掛けてみた。


それは元から細かったがそれよりも細くなり痩せこけたと言う表現が正しい私が吸血鬼と知りながらもここにはそんなあぶれ者が大勢いると言ってくれたダストンだった。


「おい久方ぶりだなダストン」


「うん?あぁアイシスか」


そう返事する声に元気は無く正に空元気?いや抜け殻と言う表現がこれほど正しい人は見たことがいと言う程に元気が無かった。


「あれからかなり時間が経ったなそれであれから何が起こった?それになぜそんなにも痩せこけている話してもらいたいが良いか?」


「あぁアイシスにも聞いてもらいたいが、カストとマスラが死んだ」


「そうかそいつ等には色々教えてもらったから恩が有るが死んだのか残念だな」


「ははっアイシスあんたは優しいな...それで起こった事と言えばこの間言っていた抗争が起きちまって、俺らタートルナルは徐々に追い込まれて食料品とかも奪われて今じゃこの下水道街は下水道街のルールも関係ない正に世紀末と言う表現が正しい地獄さ」


そう言われて私は考えるこの下水道街の事や起こりそうなことを教えてもらった恩を返していないなとそう考えると同時に、この下水道を案内してくれる人物が必要だと感じて、もしよかったらこいつを半死鬼にしてしまおうかと考えた。


「もしも良かったら半死鬼...私の眷属となるか?お前たちには情報を教えてもらった恩が有る」


「まぁ俺は明日死ぬかも分からない身で、役に立てるかは分からんが俺をアイシス...あんたの眷属にしてくれ」


「分かったそれじゃあ首元を出せ」


そうして吸血と感染を発動させるがこいつの血は今まで飲んだ血よりも美味しく感じた。それは吸血鬼として本格的に覚醒したからかは分からないがね。


《半死鬼に変貌しました》


そんな音声と共に半死鬼に覚醒したダストンは今までと変わらずに痩せこけていた。まぁ仕方がないがこれが終わったらやれば良いかと考えてダストンに道案内を任せる事にする。


「お前は下水道街の事について知っているのなら下に案内しろ」


「分かったよそれで目標は何だ?」


「目標はこの下水道街の下に眠る迷宮核の発見そして侵略が目的だ」


「分かった奥に案内する」


それから案内してもらったがこいつはどうやらこの下水道の事はある程度察しているらしくスムーズに奥まで侵入できて、今は大量の水が放出されている場所に出た。これらの水が町に出ている気配は無く水は下水道を駆け巡りその後は川に放出されると言う謎の行動を繰り返していた。


それらの謎については知らないが多分奥に行ったらある程度の情報は知れるだろうと奥に歩みだした。

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