第5話 盗賊


 旅の準備をした俺は門から出ようとすると捕らえられる?なんかしたか?

「俺なんかやりましたか?」

「…」

「何にも答えないやつだな」

 とりあえずは着いて行くと領主の館に連れて行かれる。

「カイトというのは其方か」

「そうですけど、何かしましたか?」

「なぜワシの指名依頼を断った」

「それはそこのギルド長が説明もなしに山に行って主を狩ってこいと言ってきたのでギルド証を燃やして会員をやめました」

「ほんとか?ボンド!」

「…はい」

「それはすまなかったAクラスになればワシ達では太刀打ちできまいて、それをこやつは」

 杖がギルド長の頭に当たる。痛そうだわ。

「すまなかったな、これは今回の謝罪だ受け取ってくれ」

 100万ゴールドくらいかな?

 しょうがないから受け取るけど、

「で?山の主はどうするんですか?」

「それはこちらでどうにかしよう」

「分かりました」

「してどこにいくのだ?」

「当てはありません、旅しようと思いまして」

「ふむ、ならばギルド証はあった方がいいな。作らせるからこいつを連れてギルドに行ってくれ」

「はい。ありがとうございます」

「はぁ、礼儀正しいAクラスを外に出すことになるとはな!」

 またギルド長の頭に杖が当たる。

「では達者でな!」

「はい!」


 そのあとはかなり痛いのか頭をさすりながらギルド証を作り直すように指示を出すギルド長。もちろんAランクでだ。


「んじゃいただいて行くね」

「はい、すいませんでした」

 最後にギルド長に会心の一撃だったな!

 さて、お婆さんに聞いたところだと北に向かった方がいいと聞いたから北に向かうとするか!

 歩いていると一台の馬車が通る。


 そして目の前で襲われてしまった。

 ぼーっとしていた俺が悪いな!今助けるぞ!盗賊は20人弱いるな。

スピードに任せて足を切って行く!そして尾頭と思われる人物に剣を突きつけて、

「さぁ、どうする?根城もあるんだろ?」

「だれがいうもん」

 首を斬り落とす。

 吐き気がしたが我慢だ我慢。

「さ、さて。次は誰だ?」

「いいます!命だけは勘弁してください」

「てめえ!」

「さぁ。連れて行ってもらおうか!」

 あ、そうだ!

「あとそいつらは縛っといてね」

「は、はい」

 根城は山の中腹に合って中にもまだ10人ほどいるな。

「敵襲!」

“ザン”

 今日二度目の首チョンパに限界が来て吐いていると背後から斬りかかるのが分かるのでファイアーボールで牽制すると、剣で斬りつける。ん?5人?

まぁいいやと5人の首を斬り落とすともう一度吐いた。

「うぃー。きっついなぁ」

 中に入ると檻の中に5人入っていた。後は金目のものやカードなどを探してあるていど落ち着いたころ、檻の鍵を開ける。

「とりあえず着いてきて」

 と言い外に出る。

 首だけアイテムボックスに入れてギルド証がないか確認していく6人分あったので良かった。女の子5人だが、

「御者の経験は?」

「はい、わたしがあります」

 と一人言ってくれたので盗賊が使ってる馬車を使って山を降りて行く。すぐにさっきの奴らが縄で縛られてるのを見てちゃんとした人がいたんだと思った。

 かしらの頭をアイテムボックスに入れてカードを探すと持っていた。

 次の街まで盗賊はオレと御者ができるお姉ちゃんで、ほかはキチキチだけど前の馬車に乗ってもらった。


 次の街まで約三時間ちょいかかったかなぁ。

すぐに門兵に盗賊を捕まえたことを言い頭も出して行く。

「バルザン盗賊団だな!よくやってくれた!」

 兵士長に褒められ報奨金が用意出来次第渡されるらしいが明日以降なりそうだとのこと、あとは捕まってた5人は奴隷者がついているので奴隷として扱われるらしくオレ所有になってしまった。まあ。それは後で考えるとしてスポドリが飲みたい気分だ。

「ご主人様顔が青くなっておられますよ」

「悪いね、人を殺したのが初めてだったから」

「そんなことをしてまで助けてくださるなんて」

「あはは、一回は経験しとかないとね」

 じゃないとこの世界じゃ生きていけないだろうしね。

 それからおいしょっと立ち上がり、とりあえず着るもの買おうか。

 先ずは全員にクリーンをかけると、貫頭衣ってやつだっけ?それを着ている子に服を買ってあげるから買ってきなさいと言うが。誰も動かないので、店員にお金は払うから似合うのを着させてくれと頼む。

 そのあとは靴も履いてないので靴屋にも寄ってここで間に合いそうな靴を選んで買う。

 最後に飯だ。飯屋に行くと地面に座ろうとするので椅子に座らせて同じものを食べるように言うと泣きながらたべている。

 そりゃあいつらに捕まってれば辛かっただろうな。


 そして宿は6人部屋を一つと一人部屋を一つ借りて寝た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る