第2話 神さま


 朝起きるとやはり夢の中だった、と言うより現実だな。さすがに、現実じゃないとあり得ないしな。

 ここで俺は生きて行くのかと思いながらパソコンに入ってるデータをだれか消してくれと思った。あとスマホも。

 まぁこっちにいるのなら良いやと思い割り切ることにした。

 朝飯を食ってギルドに向かうと人だらけだったから待つことにした。ようやく見れるようになったのでCランク依頼を見るとあの猪や鹿のような奴もいるのか。

 あれくらいならとイノシシの依頼を受けて門の外に出る。

 野糞した方向に行くと、いろんなところで戦っているなぁ。と、前方からイノシシが来たので避けざまに一閃。ドロップ品をマジックバックに入れるが石のような黒いものもドロップなのだろうか?一応バックに入れておく。

 この辺りだったよなと思いつつまた突進されるので斬り倒す。ドロップ品はバックにいれる。みんな追いかけ回してるから俺一人に突っ込んで来るんだろうな。

 って今度は鹿だった。があまり変わりなく斬り倒しドロップ品の皮と肉とツノと黒い石をバックに入れる。


 なんだ簡単な作業だなと思いながらやっていると三倍程の猪がこっちに突進して来ているこれはやばいと避ける。

 またこっちに突進しようとしているので片目を先に刺して潰すと暴れる暴れる!

 落ち着いたのか激昂しているようにみえるが、片目が潰されればこっちのもんだ、突進してくるので潰れた方に身体を投げて避けると斬りつけに走る喉辺りを刺して動きがにぶったところで斬りつけると“ポン”とドロップ品に変わる。皮に牙に肉がこんもりとあるあと黒い石が大きいからやはりドロップで間違い無いだろう。


 まだ昼にもなっていないが、これ以上はいいかと思いギルドに帰ると、あのデカいのは平原の主でグランドボアと言うらしい。それを討伐できると言うことでまたランクが上がりBランクに上がった。報酬は54ゴールドと50シルバーだった。これいっとき仕事しなくて良いんじゃないか?と思ったら指名依頼というものがあって俺にだそうだ。

 森の主をとってこいとのことだったので明日行こうと思う。


 なぜか身体が軽い気がしてしょうがない。

教会があったので寄進して神様に祈った。

「なぜおれがこんなところにいるのか?」

『それは運命です。あなたはここで暮らしていきなさい』

「…え?神様?」

『はい』

「ここはどういう世界で俺は何をすれば良いんですか」

『ここはあなたのあたところのファンタジー世界ですね、魔法やモンスターがある世界になります。こちらでは貴方に生活してもらうだけで良いですよ』

「そんなばかな」

『貴方のステータスを表示できるようにしておいたのでお使い下さい』

「あの神様」

 もう声は聞こえなくなっていた。

「ステータス。うわっ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 カイト  42歳

レベル56 職業 転移者

スキル

身体強化

剣術

ユニーク

経験値二分の一

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 えっ?これだけ?

「うそーん」


 誰が出したか知らないが、森に来ている。

 さっきから鹿は出てくるが主が出てこないのはなぜだ。いや、なぜ俺は主を倒さねばならないのだ?

『ブモオオォォォォォ』

 これが主の声?うおぉ!でかいぞ!4、5メートルはあるんじゃないか?やっぱり突進かい!木の裏から出て足を斬りつける。

 おっと怒ってらっしゃる?

 また突進してきたので角に乗り首を斬ると“ポン”とドロップ品になったが“ドン”と俺が尻餅をついた。腰やっちゃうよ!

 腰をトントンしながらドロップ品の回収をする。肉、皮、角、黒い石。

 風呂ステータスを見ると60を超えたな、しかし、レベルはどれくらいまで上がるのかな?まぁ。いいけどさ。


 ギルドに持ち込むと100万ゴールド側たされた?いいのこんなに?いいんだね!

 マジックバックにいれて、当分働かないことにする。あ、あと魔法ってどうやって覚えるの?スクロール?はあ、魔法屋があるんですね、分かりました。


 魔法屋に着いた中に入ると古本屋の匂いがする。

「あの魔法のスクロールが欲しいんですけど」

「どんな魔法だい?」

「初心者なんで、教えてもらえれば助かります」

「ふーん、んじゃ、魔力循環の本をまず買いな」

「はい」

「できるようになったらうちにまたくると良い」

「ありがとうございます」

 魔法屋で魔力循環の本を5ゴールドで買って宿屋で読書だ。小難しいことが書いてあるがまずは魔力を丹田に集める作業か。

 一日、二日とやっているかわようやくコツを掴んできた。そしたら左右に振ることから始めて最後には体内全部に巡らせるか。

 できるかな?

 一週間かかってやっと魔力循環を習得した。ステータスにも載っている。

「よっし!やればできる子だからな!」

 ルンルンで魔法屋に行くとお婆さんが嬉しそうに笑っていた。

「できたみたいだね」

「はい!」

「じゃあスクロールじゃなくて本を買いな!スクロールはすぐに覚えられるけど雑だからね」

「分かりました」

 とりあえずこれだけと渡されたのが生活魔法、火魔法、水魔法の三種類。計30ゴールドだ。

「覚えたらまた来なよ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る