第27話里香と瞳の横浜デート①

坂田里香です。

今日は土曜日。

よく晴れています。

でも、緊張しています。

何故かって?

実は、瞳君とデートするんです。(デートの聖地、横浜です!)

服選び、フレグランスも、神経使います。

(大好きな花柄のワンピース、フレグランスはシトラスにしました)

(母慶子も、いろいろ、ご意見を言って来て、大揉めでした)


(もう…9時5分前・・・瞳君が窓の下に見えます)


「気合入れなさい」(これは、母慶子)(・・・緊張するよ・・・でも)

玄関のチャイムが鳴りました。


「王子様:瞳君」の登場です。


ドアを開けると・・・

「わ!可愛い!」(瞳君、紺のブレザーの上下、赤と紺のチェックのネクタイです)


瞳君は、赤い顔です。

「母さんが、七五三って笑っていて」(それくらい、可愛いの)


母慶子も、瞳君の前に。

「いいわね、貴公子みたい」

「待ち受けにしてもいい?」(それ・・・私が言おうと思った)


そんなドタバタを済ませ、横浜駅に。

そのまま、シーバスに乗って、山下公園に。

(手はつないだままです、離しはしません)


瞳君は、やさしい顔と声。

「船が山下公園に着いたら水分補給しましょう」


「うん、任せる」(王子様のエスコート・・・えへへ)


瞳君が、選んだ店は、かの「ニューグランドのティールーム」だった。

とんでもなく美味しい紅茶とケーキのセットも、選んでくれた。


瞳君は、ニコニコしています。

「里香さんと、横浜を歩きたくて」

「元町に行きましょう」


「おそろいの何かが欲しいの」

「一緒に選ぼうよ」


瞳君は、窓から山下公園を見ました。

「この風景も、里香さんと見たいなあと」


「うん、いい感じ、レトロで上品」

「すごく幸せ、瞳君といると」(もう、本音しか言わない)


ニューグランドを出て、ゆっくりと元町に。

(中華街は、大混雑なので、ゆっくり感がない)

(今は瞳君の可愛くて、きれいな指を楽しみたい)


瞳君

「長持ちする、おそろいの何か」(泣ける・・・それ、うれし過ぎ)


「お互いにプレゼントしない?」(昨日から、考えていた)


瞳君は、にっこり。(もう決めたみたい)

「キタムラに行きます」


「うん」(確かに長持ちする定番、間違いなしだ)(決めるの速い、男の子だね)


橋の上で、突然、海からの冷たくて強い風が吹いた。(まだ、4月の中旬)


「あ・・・」(瞳君から腕を組んで来た)(うれしい、恥ずかしくない)


「重くない?」(瞳君は、私の肉感から・・・赤い顔です)

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