第24話僕(瞳)は、里香先輩の家に①

僕(瞳)は、今日も里香先輩と下校です。(登校と下校の時間は至福、誰にも邪魔させない)

それも毎日なので、周囲も慣れて来たようで、何も言いません。

さて、今日の里香先輩は、いろいろ話しかけて来ます。

「ねえ、瞳君、ピアノ科に行くの?」


「はい、浜野先生が、その方向で進めると」


「いいなあ・・・もう決まっちゃうね」


「トランペットさぼった罰かな」

「僕は、里香先輩が好きだから、トランペット科でもいいなあと思ったけれど」

(もう、好きは好きなので、はっきり言っています)


「えへへ、幸せだよ、瞳君」(やわらかな肩をぶつけて来るし・・・)

「瞳君を誘ってよかった」(里香先輩、顏、赤い)


「母も里香先輩が好きです」


「わ・・・どうしよう・・・」

「私も、実の母さんより好きだもの」

「毎日でも通いたい」


「僕もうれしい、そう言ってもらえると」


「ねえ、瞳君、私の家にも来て」

「母さんが瞳君を見たいって」


「え・・・緊張します」


「男の子でしょ?」

「ピアノも聴いてみたいって」


「あ・・・はい・・・」

「浜野先生からも、どんどん人前で弾けと」

(あ・・・言っちゃった・・・)


そんなことで、一旦家の前で別れて、僕は着替えて、里香先輩の立派な高層マンションの家に向かうことになった。

母さんが、クッキーを焼いてあったので、それを持った。

(どうやら知り合いのようで、心配ないとも)


里香先輩の家は、高層マンションの12階にあった。

マンションの前に着くと、里香先輩がピンクのワンピース姿で待っていた。

(マジに超美人、超可愛いので、脚が震えた)


里香先輩は、甘い声。(雰囲気も甘い、とろけそうに)

「ねえ、学校ではないの」

「里香さんって言ってね」


僕は、また噛んだ。

「あ・・・里香・・・さん」(里香先輩にコツンされた)


家に入れてもらって、ご挨拶は無事。

「本田瞳です、よろしくお願いします」


「里香さん」のお母様は、里香さんによく似た美女。

「母の慶子です、里香の可愛い恋人ね、どうぞよろしく」(里香さん、真っ赤だ)


リビングは、豪華な感じ。(我が家の実質本位の音楽家の家とは違う)


慶子お母様は、やさしい感じ、ニコニコしています。(里香さんの雰囲気)

「本田美佳さんの息子さんとは・・・奇遇ね」

「美佳さんが音楽科で、私が同じ大学の美術科・・・彫刻なの」

「私が一つ上で、高校も実は同じ」

「美佳さんは、シャキシャキして、可愛かったなあ」


僕が固まっていると、慶子お母様が手を握って来た。

「瞳君、里香をお願いね」

「初めて男の子を連れて来たの」

「可愛い子でうれしいな」


僕は・・・ますます固まってしまった。


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