第20話
「マーキング、だよ♡」
そういうとひなの顔は一層赤くなり気絶してしまったようだ。
ちょっとからかっただけで気絶しちゃうなんて…なんてウブでかわいいんだろう♡
気絶したひなをそっと膝からどかし、抱き上げてベッドに寝かせる。
まだ少し赤みの残る頬にキスをし、こっそりとそのかわいい寝顔を写真に収めた。
ひなの横に添い寝しながらひなの髪をそっと撫でる。
ひなは完全に私を意識してくれている。夏休みくらいには完全に堕ちてくれるだろう。
「好きだよ、ひな。愛してる」
ひなの寝顔に再度愛をささやき、私もまどろみの中へと落ちていくのであった。
◇◇◇
「…ゃ…ん、…や…ちゃん、…あやちゃん!」
「…ぅん、…ひな?」
「うん、おはよう。あやちゃんも寝ちゃってたみたいだね。もう19時だよ?」
ひなは苦笑いでそう言ってくる。しまった、寝すぎたみたいだ。
この時間帯ならひなの母親くらいは帰ってきてしまっているだろう。
急いで帰り支度を済ませ、1階に降りる。
「あら、あやちゃん。こんばんは。ぐっすりだったわね」
「こんばんは。すみません、こんな時間まで…」
「いいのよ、ご両親は主張中で今は1人暮らしなんでしょ?晩ごはんも食べていきなさいな。もう用意もしてるんだよ?…なんなら、泊まっていきなさいな」
ひなのお母さんはとても優しく、朗らかだ。
ひなのお母さんに半強制的に座らされ、おいしそうな肉じゃがに炊きたてでつやつやとした白米、そして数種類のおかずが眼の前に配膳される。
「今日は張り切ってたくさん作っちゃた。たくさんお食べ」
「い、いただきます」
押され気味で一口、また一口と口に運んでいく。実際、とても美味しかった。
「ひなったら、よくあやちゃんが、あやちゃんがーって自慢してくるのよ。それにモデルデビューもしたんでしょ?私もちらっと見てみたけどかっこよかったわねぇ」
「ちょ、ちょっとお母さん?!」
お義母さんの料理に舌鼓を打っているとふと予想外のことを言われた。
「…そうなんですね。よろしければもっと教えていただけますか?」
「ええ、もちろん」
「ちょ、ちょっと!あやちゃん?!お母さん?!」
とても有意義で良い食事を過ごすことができた。
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