第3章 19話 ハルヴィンの怒り②
「進言をひとつだけ。王子、もう帰りませんか? 疲労も限界のはずですよ」
「だーめ、また役目が残ってる」
「結局、ミシュアーナさま捜しより、公務を選ぶんですね」
「ラヴィエこそ休めよ。町で待っていろ」
ハルヴィンはまた波を放った。
「そういうわけにいかないでしょ」
昼間と同じで、人目を惹く二人だった。特に夜闇の中では、二人のブラウンの髪が際立っている。
「おい、召喚者。その辺にいるか?」
ハルヴィンの怒声が夜の森に響く。
「オレは人探しで忙しいんだ。手間かけさせないでくれ」
手が震える。優夜もメイメイもいない。
気がつくと、ゆん菜は手に霊力を集中させていた。辺りが幻青色で染まる。
夜の森に青い光がともった。
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