第1章 13話 守護獣メイメイ③
ゆん菜の前に立つメイメイは、まだシスターを睨んでいる。
今日のメイメイの怒りは、なかなか収まらない。
ゆん菜のストレスが伝わっているのかもしれない。
どうしよう。
……優夜先輩、優夜先輩。
心で繰り返したら、メイメイの表情は少し和らいだ。
ふいに、教会の中からシスターが呼ばれた。急用のようだ。
「少し待ってなさい。マリーユナ」
シスターはいい残すと、早歩きで教会に向かって行った。
天の助けだ。
ゆん菜はささっとメイメイを目隠しした。
攻撃相手が遠ざかり、視界からも消える。
目標を見失ったメイメイはやがて、困ったようにキャウンと鳴く。
シスターの姿を探そうとするが、ゆん菜は両手で目を覆った。シスターの姿が教会に消えてから手を放した。
メイメイはシスターを捜す。
キュンキュンと辺りを歩きまわった。
急に目標が消えたようで怖くなったのだろう。どうしたらいいか分からないのだ。
ぐるぐると丸く駆け回った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます