2話 夢と願い

ルカは夢をみた。

幸せな夢。

母の温かいご飯を食べ終え父の仕事を手伝ういつもと変わらない日常の夢。

母や父はいつもこう言っていた。

父 母「ルカの幸せは家族の幸せなんだよどんなに辛いことがあっても幸せになりなさい!」

ルカ「もちろん!絶対に幸せになるよ!」

そんな夢をみて目を覚ました。

ルカ「お母さん!」

ルカの目からは涙が流れていた。

涙を拭い落ち着くと辺りを見回した。

ルカ「洞窟?」

ルカの寝ていたところには柔らかい草が下に敷いてあり布がかけられていた。

ルカ「どこだここ?」

すると美味しそうななにかの匂いがルカの鼻を撫でた。

ルカ「そう言えばあれからなんも食べてないのか、、」

ルカはまた少し涙ぐんだが堪えた。

ルカ「絶対に幸せになってやる!」

そう決心し匂いのする方へ歩いて行った。

すると洞窟の外へ通じる穴がありそこから眩しい光がさしていた。

外には湖が広がり洞窟の前では魚が焼かれていた。

ルカ「誰もいない?」

周りを見渡しても人影は見られなかった。

流石に勝手に食べるのは悪いと思い座ってまった。

するとすぐ横の茂みの方から草をかき分ける音がちょっとずつ聞こえてきた。

姿も少しずつ見えてきたがそれは人ではなく大きな蛇だった。

ルカ(なんだあの蛇?)

ルカはすぐさま別の茂みに身を隠した。

蛇は火のための薪を取ってきていたみたいで火の前で座り魚の焼き加減を見ていた。

ルカ(そういえば寝る前になんか話をしたような?)

??「おい!いつまでそんなとこでコソコソするつもりだ?」

ルカは驚いて前のめりに転け茂みから出た。

??「ぷっ」

蛇は笑えるのを少し堪えて笑っていた。

ルカ「笑うなよ!このニョロニョロ野郎!」

蛇は笑い終えた後に言った

ノクト「誰がニョロニョロだ!我の名前はノクティス、ノクトと呼べチビ助!」

ルカも対抗して言った。

ルカ「誰がチビ助だ!僕の名前はルカだ!」

そしてそんな言い合いのあと二人は笑った。

ノクト「そんな言い張れるなら多少は元気になったのだな」

そう言い焼いていた魚を渡してくれた。

ルカ「まだ吹っ切れてない所もあるけど夢の中でも幸せを願われちゃ立ち直るしかないでしょ?」

そう言い魚を頬張った。

ノクト「人と喋ったのは数百年ぶりだな」

ノクトも魚を食べ始めた。

ルカ「数百年ってノクト長生きなんだね、そう言えばノクトってなんなの?」

ノクト「今更それを聞くか?まぁあえてゆうなら神よりの魔物か?」

ルカはギョッとしてノクトを見つめた。

ルカ「ノクトが神なら世も末だね、、、」

ノクトのしっぽが軽くルカの頭を叩いた。

ノクト「やかましい!」

ルカ「いって」

そんななんでもない会話をして食事を終えた。

ノクト「結局ルカよお前はこの先どうするんだ?着いて来るならそれでもいいが」

ルカは少し不安気に答えた

ルカ「ん〜まだ幸せっていまいちわかんないし行くあてもないからノクトに着いて行っていい?」

ノクトは少し笑顔に言った。

ノクト「かまわん!だが我がいると人里などにはなかなか降りれらなくなるが良いのか?」

ルカ「今はまだ人里にはあまり行きたくないんだ、、気軽に旅でもしたい。」

ノクトは頭を撫でて言った。

ノクト「まぁお前のペースでやっていけばいいさ!ちょうど我は世界を色々回っているから旅をするにはもってこいだろ。」

少し得意げに言うノクトを見て自然と笑えた。

ノクト「とりあえずお前の村でお前の荷物をまとめてこい人里にはなかなか降りれないから衣類などはなかなか調達出来んからな」

そう言われルカは村に荷物をまとめるため戻った。

そして荷物をまとめ家の前で足を止めた。

ルカ「いってきます」

そして家の扉を開けるとノクトが外で待っていた。

ノクト「それでは行くぞ」


そしてノクトとルカの旅が始まった

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願いと旅の行き先で 蓮の花 @Ren0803

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