願いと旅の行き先で

蓮の花

1話別れと出会い

この世界ソルには人を脅かす魔物とゆうものが存在していた。

魔物による災害 ディザストロ(魔物災害)が各地では起こっていた。

そんな災害で家族を失った少年と怪物の物語



どこで変わってしまったんだろう、、、

ソルという名の世界のレーヴ大陸のある小さな村に一人の男の子が産まれた。

両親はその子の行く先に光が指すことを願ってルカと名付けた。

ルカは立派な優しい子に育っていった、そんなルカに村の人達も好感を持っていた。

ある日、、、

母「ルカ〜薪がもうすぐ尽きそうなの山までとりに行ってくれる?」

畑を手伝っていたルカが手を止めた。

ルカ「わかったよ!畑が一段落したらとりに行くね〜」

そう言い畑の仕事を進め無事に終わらした。

斧と背負子を持って少し遠くの山まで薪をとりに向かった

1時間かけて薪をとるための山に着いた。

ルカ「到着!ちょっと休憩」

そう言って木陰に入り少し寝ころんだ。

ルカ「今日も天気いいな〜」

空は晴天だった。

休憩を終え木を切り始めた。

ルカ「おりゃ!」

勢いよく斧を切り込みにいく。

そして一本の木が倒れた。

ルカ「あとはこれを細かくしてっと」

細かく切っていくうちに空はくらくなっていた。

夜も確かに近くなっているがまだ夕方のはずだった。

ルカ「なんだあの雲やけに黒いな?」

そう思いながら作業を終え足を帰路に向けた。

四十分ほど帰って行くと黒い煙が帰る先から上がっていた。

ルカ「なんだよあれ!?」

嫌な予感がしたルカは急いで帰った。

ルカ「嘘だろ、、、」

ルカは目の前の光景を受け止めきれずに立ちすくんだ。

目の前には行く前に見たいつもと変わらない村ではなく全てが焼け家が崩れそこらじゅうに村の人や魔物の死体が転がっていた。

この世界にはディザストロ(魔物災害)がありおそらくそれに巻き込まれたのだろう。

ルカ「誰か!誰かいないの!、、、」

必死に叫んで生き残りがいないか探し回った。

探し回る内に家の前で足が止まった。

家は軽く壊れていたがまだマシな方だった。

ルカ「母さん?父さん?いないの?」

そう言って玄関を開け家の中を探してある光景をみた。

母は体を刺されて父はそんな母を抱えて死んでいた。

ルカ「あぁ、、、なんで、、、」

ルカは膝を落とした。

周りにはもう何も見えなかった。

ルカの心は折れてしまった。

ルカ「これは悪い夢だよ、、早く覚めてよ、、」

そう言ってただただ涙を流した何日も何日もずっと泣いて泣いて周りの火は雨に降られて消えていた。

そして、母と父と村の人達を埋めて埋めた場所の前でただ座り込んでいた。

もう5日間も何も食べていない。

ルカは全てを失いもう死んでもいいと思っていた。

ただ座り込んでいるとルカの前に大きな影が立った。

ルカはただ座り込んでいた。

なにが起きてもどうでもいいと思っていたからだ。

??「何があったんだ?」

低い声でその人がひゃべりかけてきた。

ルカ「死んだんですみんな」

そう言うとその人は少し黙ってから話を続けた。

??「お前はこれからどうするんだ?」

そう尋ねられたが答えは決まっていた。

ルカ「僕もみんなと一緒のところに行くんです」

するとその人は少し鼻で笑いルカに言った。

??「なら何故まだ死なない?」

ルカは黙って下を向いた。

??「同じところに行きたがる癖にまだ生きている」

そう暗い声で会話を続けた。

??「本当は生きたいんだろう?でもこの状況がそれを許さないとお前は思ってるんだろう?」

ルカは答えた。

ルカ「貴方になにが分かるんですか。家族や村の人を失いのうのうと生きてしまった僕の気持ちなんて分からないくせに」

その人は答えた。

??「ならお前は君の家族や村の者達がお前に死んで欲しいと思ってると思うのか?分かってないのはお前の方だろ。」

そう言われてまたルカは涙を流し言った。

ルカ「もうどう生きていけばいいか分からないよ。」

その人は暗くも優しい声で言った。

??「一緒に来るか?」

そんな声がルカの心には響いた。当たり前だった幸せをまた感じることが出来た気がした。その優しい声の元を辿り天に頭を向けるとそこにはまるで夜を思わせるような黒く大きな蛇が悲しげな表情をしながらルカを見つめていた。

怯えることもせずルカは言った。

ルカ「僕をここから連れ出してくれる?」

そう言いルカは疲れが出て倒れるように眠りについた。


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