「純君？念の為に確認するけど、あなた、沙羅ちゃんにプロポーズしたのよね？」

「……………………………はい、しました。」

「どんな風にかな？」

「常連さんの笹じいと由香ばあ夫妻が来ていて、『あんな夫婦になりたいね』と？」

「それで、沙羅ちゃんはなんて答えたのかな？」

「『それって、もしかして、私にプロポーズですか？」って聞きましたっ！』」

「…………………………………………」

「はぁ？よ〜く、わかったわ。あなた達、とっても、お似合いだわ！純君、沙羅ちゃんと二人で撮影会に行ってらっしゃい。私と行ってた、あの、『行きつけの』場所へ行くのよ、わかった？」

「『あそこ』だね！わかった！！」

「……………………なんか、不安だわね。沙羅ちゃん、ちょっとこっちへ来て？」

事務室を出て、カウンターの隅で沙羅ちゃんに念押しします。

「沙羅ちゃん、これから純君がラブホにあなたを連れて行くから、最初から『押し倒す』のよ、わかった？何をすればいいか、わかってるわよねっ、性教育受けたんでしょ？」

「はいっ、隙を見て襲いかかって、マスターのお☓☓☓☓を、わたしのお☓☓☓に、☓☓☓☓☓すればいいんですよねっ！」

「………………………………なんか、不安だけど、その通りよ。不安だけどね。」

「任せて下さいっ！」

「………………………………不安だわ。沙羅ちゃん、ラインのID交換して。結果報告ちょうだい。結果がわからないと不安で眠れなくなりそうだわ。」

「りょ！」

「……………………純君、チョット来て！」

「は〜い、小鳥遊、何かな？」

「あなた、ほんっとに、何をするか、どこへ行くか、わかってるのよね？」

「撮影でしょ？裏の公園で…………」

「っ、違〜うっでしょうっ！ラブホよラブホっ、私と行っていた、駅の向こうのっ！」

もう、やだ〜、何なのよ、この子達はっ！

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