第10話 軌道修正?

純君が戻って来る前に、沙羅ちゃんの今の『状況』を軌道修正?するべく、色々と話して納得させることが出来た。


出来たと思うんだけど……………………


出来たよね?


あっけらかんとした沙羅ちゃんの様子を見ていると、自信が無くなってくる。

純君の『ズレ方』も、大概だからね。


私が純君を見捨てたのは、別れたのは、二人の間の『ズレ』が原因だからね。

嫌いになった訳じゃ無いから。


「私ですか?勿論、経験ありませんよ。今まで男の人とキスはおろか、手を繋いだこともないですぅ〜?あっ、ダンスとかペアになってとかでは有りますけど。」


「……………………エッチの意味、セックスの意味は、わかってるのよね?」


「はいっ、性教育はちゃんと聞いてましたから、大丈夫だと思います!」


本当かな?


そういえば、思い出してしまった。

『私のとき』も、色々とお誘いしたのに、二ブチンで鈍感な純君は全く手を出してこなかったから、思わず我慢できなくなった私から押し倒してしまったんだった。


「沙羅ちゃん、多分だけど、沙羅ちゃんから押し倒して襲う位じゃないと話が進まないわよ?」


「え〜っ、でも〜、私、ちっちゃくてチンチクリンで、貧乳で、まだ十五歳だし、私から襲っても返り討ちにあいそうだしっ、え〜と、後は〜?」


「大丈夫!私が純君を『襲った』のは中学生の時だったから?」


「えっ、小鳥遊さん?マスターを襲ったんですか!大丈夫だったんですか?」


「念の為に言っておくけど、後からだけどちゃんと『合意』してもらったんだからね!って何を言わせるのよっ?」


「小鳥遊さん?ところで、何を合意してもらったんですか?」


……………………ヤッパリ、まだ、ズレてるっ!

もう、嫌だ〜っ!


沙羅ちゃん?わざとじゃ、ないよね!

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