第5話 そういえばボルダリングの基本ルールとは?

「おさらいしています」

 今更だけど、私は同級生のなぎさによってボルダリングの基本ルールを再度確認している。スタートとホールドは両手でつかむ。ゴールはさわるだけでなく、保持すること。事前に決められたホールド(石)を使って登ること。

 ボルダリングで使うのは自分の手と足のみ。ボルダリングが属するクライミングには道具を使うのもあるみたいだけど、とりあえずボルダリングについて説明を受ける。シューズ、靴は専門のものがある。サイズが小さい方が小さなホールドや壁に触る時に便利みたい。

 ボルダリングは、登る課題を決めていきなり登り始めない。オブザベ、オブザベーションといって、どうやって登るか考えると上達しやすいみたい。確かに、何も考えないで登り始めてしまうと、次のホールドが見当たらなかったり、どう登ればいいか悩んでしまう時もある。

「こんな感じかな」

「分かりやすかった! ありがとう」

「でも」

 シューズを指さすなぎさ。

「シューズは思い切って早く勝った方がモチベーション上がるよ」

「シューズねえ」

 スマホで検索すると、2~3万円ほどするみたい。安い買い物ではない、けど、確かにモチベーション上がりそう。

 シューレースタイプ、ベルクロタイプ、スリッパタイプ。ベルクロタイプのベリベリすることとか気になるけど、自分でも文字だけ見るといまいちわからない。

 まぁ、マイシューズがあればもっとがんばれるのかなぁ? 皆みたいに。

 まだ吉田さんがどうこう、ではなく、私はボルダリングのことを好きになりたい。知らないことだらけだけど、もっと分かりたい。皆と何かを見たい。


 ボルダリング、好きになれそうです。

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