匂い

いつもの仕事帰りの家の前で、美味しそうな匂いが鼻を掠める。


あまりにも美味しそうな匂いのため何処から漂う匂いなのか、鍵を開ける前に自然と辺りを見渡して確認してしまい、お隣の家の方から漂う匂いだと気づく。


「いいな……、お隣さんは、今日はカレーなんだな……」


家に返っても料理が出来ない俺は、今日もコンビニ弁当で済ませてしまう。

いつも通りの右手の袋をチラ見してから、もう一度お隣に視線を向けてその食欲をそそる匂いに生唾を一つ飲み込んだ。


               (完)

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短歌で短話集 篝火 @ezweb

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