第18話 3
そして、夕方。
勉強会もといゲーム大会が終わり、みんなの帰る時間となった。
その時。
ぞわり、と、
気のせいだったかな、と首を傾げた時。
「みんな! 外で『
そう、パレットが告げる。
「もう! 今日は出てこないって思ってたのに!」
桃絵は頬を膨らませた。楽しい1日だったのだから、最後まで楽しい気分で終わらせたかったのだと。「まったくだ」とみんな同じ気持ちで頷く。
それからみんなで変身をして、
×
『
「(そういえば、すっかり『
そう、フロースオレンジは思う。出現場所や被害状況の放送がすぐに流れるし、避難も最初の頃よりスムーズになっているような気がしたからだ。
今だってもう、外には余計な人の気配がない。
「あ、見つけた!」
と、フロースオレンジは『
見ると『
「あ、あなたは……」
その姿を認めて、フロースオレンジは目を見開いた。
「おや。久しいですね、そこの
白銀の長髪を
この男は、橙花が初めて『
背の高い男は目を細めて笑う。そして、真っ直ぐにフロースオレンジを見据えた。嫌な気配の正体はこの男だったらしい。
「あたし達もいるよ!」
「なるほど、大人数ですね」
周囲に視線を向け男は頷く。だが、心底興味がなさそうな冷え切った声だった。
「契約のやりがいがあったのでは」
と、男は意味あり気に、パレットへ一瞬だけ視線を向ける。
「なんのこと?」
だが、パレットは首を傾げるだけだ。
「おや、ご存知でない?」
そう、男は僅かに目を見開く。
「まあ良いでしょう」
すぐに興味を失った様子で視線を逸らし、フロースオレンジに視線を向けた。
「……お前か?」
そして小さく呟く。
「は?」
「少し毛色が違いますね。やはりお前か」
周囲を無視して、ルーナムはフロースオレンジだけを見つめた。
「——お前を、絶対に手に入れる」
熱を孕んだ声だった。
「な、何この人……」
指名されたフロースオレンジは顔を青ざめさせて
「申し遅れました。私、『
胸に手を充て、丁寧に頭を下げる。
「——では。私の邪魔をする前に、早速くたばっていただきましょうか」
「『
×
現れた『
「『ピンクファンタズム』っ!」
ソムニウムピーチが必殺技を放っても
「『イエローサンダー』っ!」
トニトルスパインが雷を落としても
「『グリーンブレス』っ!」
フォリウムミントが風で包み込んでも
「『ブルーメテオ』っ!」
グラキエスベリーが氷の
「どうして?」
ソムニウムピーチが困惑の声を上げる。何度、繰り返し技をかけてみても『
きっ、と『
「『オレンジ・バースト』っ!」
カチ、と引き金を引いて太い光線が『
「どうだ!」
——だが。
「消えてない……っ!」
変わらず、『
「なんで……!」
フロースオレンジは表情を歪める。このまま浄化できないとなると、次はどうすればよいのか分からなかった。
「ふん。これは『
「試作品でしたが、存外性能は良さそうです」と、ルーナムは答える。試作品、ということはこれの改良版が出てくる可能性もあるのではないか。そう思うとぞっとした。
「そんなこと! やってみなくちゃ分からない!」
今度は全員で一斉に技を『
「消えてない……っ!」
変わらず、『
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