3話 仲間

#脱檻 1章 脱獄

3話





「担当看守って」

「あぁ私だな」

「へぇー」

「なんだ不満か?」

「そんなまさかぁ!むしろ光栄です」

「気持ち悪いぞ...」


やべぇ...媚を売ろうとしたが

失敗したか...


「じゃ今日はもう房に入れー」

「へぇーい」


10分くらい掛けてゆっくりと房へ向かった


「後は明日になるで房の中に入れ」


投げるように僕を房の中に投げ入れ

鍵を閉めた


僕は地面に倒れた


「ーーーッッいってぇ」

「罪を償うんだなぁ」


そう言って看守は手をズボンに擦りつけた


嫌な男だなぁ...看守の性格って皆んなこうな感じなのか




「房の中は質素だなー」


立ち上がって房の中を見渡した

テーブルと洋式トイレと布団が置いてあった


「あ?」

「とてもすてきなお部屋ですねー


2日目



「いやだ働きたくなーいッ働いたら負け社会の奴隷になりたぁくないぃくっそぉ僕のプライドが許さないぃ」


僕は自分の布団にしがみついた


「うるせぇニート!犯罪者!クズ!社会の恥!恥を知れ!」


布団を僕から引き離そうと看守が布団を引っ張った


「くっおぉお前だってぇ」


看守は片手で

僕は両手で引っ張った


「飯なしにするぞ」

「いやー働きたい働きたい」


僕は布団を引っ張るのをやめ

そのまま看守と共に房から出た


「今日は研修だぞ」


「しゃーただ飯!ただ飯!刑務所も悪くねー!」

「やっぱこいつ飯抜きで」

「いやー働いた後の飯が食べたいなー」

「そうかよく言った」


僕は会話しながら看守について行った

しばらく歩き

作業場に着いた


「検問かぁ」

「あぁ何か持って入ったり出たりしたら面倒だからなぁ」

「えぇ...めんどくさ」

「きぃーーーーぴっ異常なし」

「よし!」

「中へ入ろうか」

「はいはい」

「おぉ孔じゃねーか!」


背後からいきなり話しかけられた


昨日運動場で軽く話した人だ

えー..名前はなんだっけ


「あぁえーと誰だっけ?」

「ダニエルだ」

「あージャニエルか」

「こ○すぞ」

「ひぇ」

「ダニエルこいつは研修だからなぁ」

「わかってますよぉー」

「頼んだぞ」

「はい」


そう言って看守は作業所を後にした


「ダニエルの看守も鈴木なのか」

「まぁあいつはクラスAの看守長だし」

「へー クラスAってなんだ?」

「俺も詳しくは知らないがクラス分けだと思う」

「なぁるほぉどぉ」

「よーし雑談はひとまずとして...今日のノルマを達成しよう!」

「1人で?」

「いや 優秀な仲間が居る」

「へぇ...あってみてたいなぁ」

「おーい...お前らー」


作業所の奥から5人くらいこっちに向かって来た


「紹介しようか...!今日この仕事を一緒にしてくれる仲間だぁ!」

「おぃ!」

「右から遠藤役職は副班長!」

「よろしくな」

「よろしくお願いします」

「次に豊岡!彼は判別担当だ!」

「鉱石の判別は俺に任せろ!」

「よっよろしくお願いします」

「次に古田...彼は連絡担当」

「サボる時は俺に伝えろよ」

「よろしくお願いします!あにきぃ!」

「次に本橋..彼は測量担当だ」

「この道3年のプロだ!よろしくな」

「よっよろしくお願いします!」

「最後に神谷...彼は採掘担当だ!」

「わからない事があったら相談しろよ!」

「ありがとうございます」

「以上..ちなみに俺は班長だ!」


誇らしげにダニエルは語った

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脱檻 マルコボーロ大佐 @dokusilyokannbunn

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