第3話

下駄箱には必ず手紙が入ってる。


 ラブレターが入ってることは絶対ない、


 カズくんに近寄るな!!


 ヒロくんとゴミがいると汚れる。



 はぁー、こんなことばっかり言ってるから一向にアイツらモテるのに彼女出来ないんだよ。


 

 中にはこんな手紙がある。


 昼休みに、体育館裏で待ってます。一人で来てください。


 

 送り主名前無し、これは行っても誰も居ないパターンか隠れて見て笑ってはパターンだ。


 

 こっちにも手紙が


 昼休みに、体育館裏に来てください。必ず一人で来てください。


 まさかの被った。


 こっちも記入者は居ない。


ーーーーーーーーーーーー


 「一緒に弁当を食べようぜ」


カズに誘われる。


 「ごめん、今日もこれ貰って」


「・・・ッチ、時間無駄にしやがって。で、記入者は」


「ないよ」


「じゃあ、行かなくて良いんじゃないか?また遊ばれてるだけだぞ」


「そうかもしれないし、その可能性が非常に高いけど、行くよ。誰か待ってたら可哀想だから」


「でもなぁ」


「ありがとう、カズ心配してくれて」


「いや、俺達が巻き込んでるところもあるし」


「何度も言うけど、それはカズ達のせいじゃない。」


 「じゃあ、せめて俺も」


「いや一人で来てって書いてあるから一人で行くよ」


「でもなぁ」


「まぁ、慣れてるし、今更だよ」


「・・・」


「それよりごめんね、後でジュース奢るから」


 「エナジー系な」


「高いやつをご所望で、分かったよ。帰りに買ってくる」


ーーーーーーーーーー


 そして行ったら、一人だけ居て、片方は最初からばっくれか・・・下手したらどっかで見てるのかもしれない。


 

 困ったな、もしそうならあの子に変な噂が流れてしまうかも。


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