第5話 帝都 会議室 ⇒ 凱旋門

『帝国北部の国境地帯は、主に4つに分かれています。』

 

 背の高い赤毛マッチョが、情勢の説明を始める。


「最北端の“ブルリテン島”、西部“ヒスパノア半島”、中央部“ガラリア平野”、東部“ゲイルマニア森林地帯”の4つです。」

 

「これまで3個軍団が、“ガラリア”北部で、行方不明になりました。

 

 我々の目標地点は、ガラリア平野の“大森林”です。


 合計6個軍団が、3方向から、敵を包囲します。そのあと、殲滅します。


 別の将軍たちの、各2個軍団が、敵を、左右から挟み撃ちにします。

 我々は、新規に2個軍団を編成しつつ、帝国中央から進軍し、包囲に蓋をします。


 以上で、情勢の説明を終わります。」


「えっ、それで終わり?」

 

 うーん、わかりやすい説明だと、思ったのだが?

 この新人は、もっと、長ったらしい説明が必要だったのか?


「細部は、のちほど、別の者が、ご説明します。」


 脳筋な赤毛マッチョ“ロン”は、説明が、面倒になった。

 この客人の監視を兼ねて、誰か適当な部下に、仕事を、ぶん投げることにする。


 軍団総司令は、いろいろ忙しいのだ!


 騎兵と歩兵が一定数集まったら、凱旋門にて堂々と行進させ、街道に集結させよう。


「予定地点に、再集結! おやつは、500銅貨までだぞ! 全員、解散! 」



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