ざっくりとストーリーを考えるために

 なんか、前回の話で目から鱗が落ちた方々が・・・

 大したこと書いてないけど、気がつかないことはあるからねえ。

 今日はちょっと専門用語入るけどついてこられるかな?

 いつも通り初心者向けだから気楽にね。



 話を作る最初は、大きな話の流れを考える所から。そのためにこの用語たちを使うね。かたまりとして二つ。


1.「部」「章」「節」

2.「序破急」「起承転結」


 まず、これを理解しましょう。



「部」と「章」と「節」は物語の区切り方ね。


部の中に章があって、章の中に節があるの。私の小説で言うとこうなるよね。


第一部 スローライフでおおきくなーれ

  第一章 レイシア5歳

    第一節 はじめてのおでかけ①②

    第二節 はじめてのダンス①②

    第三節 はじめてのお手伝い①②

    (以下略)

  第二章 お母様と弟 レイシア6歳

    第一節 お母様の帰還

    第二節 ティーブレイク

    (以下略)


 こんな感じ。大きなまとまりは小さなまとまりで構成されているの。



 お話を作るってどういうことかというと、主役の人生を切り取ること。

 まずは大きな括りでどこからどこまでを書くか決める。それで「部」を作るの。

「部」を作る時に使うのが「序破急」 物語を3つに分けて作っていくやり方ね。



序 物語の発端 問題の提起 

破 問題解決へのプロセス

急 問題の解決


 こんな感じね。専門的に間違ってるとか無しね。初心者にわかりやすく言っているだけだから。


 具体的に書いてみるか。RPGの王道ならこう。


序 勇者に任命される

破 仲間をつくったり、金を稼いだり、経験値をあげたりしながら力をつける。

急 魔王を退治。ハッピーエンド


 悪役令嬢ならこう?


序 前世の記憶や、処刑のシーンを思い出す。

破 悪役令嬢にならないように画策

急 みんなと仲良くなり、ハッピーエンド


 婚約破棄なら


序 卒業パーティーで婚約破棄

破 悪い噂の辺境伯がスパダリ。イチャイチャしながら領地の問題が解決。

急 結婚式でハッピーエンド


 ミステリーなら


序 事件の内容を決める

破 証拠を集める(伏線を張りまくる。ミスリードを誘う)

急 伏線回収して解決



 このくらいざっくりに初めと終わりを決めてしまうの。ちなみにうちの貧乏奨学生はこんな感じ。


序 何も知らない5歳の女の子が外の世界に出ていく。

破 周りの大人に教育され、大きく育つ

急 育ったので学園に行く


 で、第2部が学園編になる訳。


 長くなりそうなら、もっと短く切り取ればいいの。王道RPGならこうかな?


序 勇者に任命される

破 あちこちを旅し、仲間を三人探す

急 仲間が揃った。さあ次の冒険へ


 これでもいいの。問題が起こる→解決するために動く→盛り上がって解決。この道筋は、ゴールがはっきりしてさえいれば、途中で予定外が出ても最後はちゃんとまとまるのよ。主役の人生のこの部分を切り取る、と言う事から始めると書きやすくなります。




 まあ、いろんな書き方する人がいるから、これが絶対ってわけじゃないけどね。




 初心者が書きたいけどどうすればいい? って悩んでいるならまずはここから始めたらいいよ。まずは「部」を見通して、次に「章」を考えましょう。




 料理で言えばさ、「人参」と「イモ」と「玉ねぎ」と「肉」をそろえるのが「序」 調理過程が「破」 味整えてお皿に盛るのが「急」って感じ?


 さあ、料理名は何でしょう?


 カレー? シチュー? 肉じゃが? 芋煮? ビーフストロガノフ? 最終目標がぼんやりしてると困るよね。何を作るのかはっきりさせよう!


 材料(序)がある、料理のイメージ(急)も見えた。そうしたら、レシピ(破)は見えてくるよね。あとはそのレシピを具体的に考えればいいだけ。


 今日はここまで。あんまり詰め込むと分からなくなるからね。

じゃあシンプルにまとめましょうか。



 主人公の人生の一部を切り取る(部)

 切り取り方は、エピソードの発端(序)と解決(急)まで

 解決をはっきりとイメージする。解決策が分かっていればそこまでの道筋(破)を考えることができる。


 次回は「破」と起承転結の考え方。それが「章」になるってことを簡単解説しましょうか。

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