第64話 持つべきものは幼馴染と友人?2
「金曜日の夜に人を呼び出すなよ。非常識か?」
金曜日の夜、僕の部屋には、幼馴染と友人がいた。とりあえず、明日、鈴華さんがやってくる前にいろいろ確認しておきたかった。
キレる友人と
「……仕方ないよ、雀だから。」
機嫌が良いのか笑っている幼馴染がいた。
「それで、何?俺たちも暇じゃないんだよ。」
そう雄介は言っていたが、どうせ暇だと思う。いや、まあ、明日、土曜日だしね。
「いや、どうせ君たちは、二人でイチャイチャしてるだけでしょ。」
「違うからね。失礼な。。……それで、何の用なの雀。」
幼馴染は笑いながらそう言っていた。
「えっと、まずそこの幼馴染。鈴華さんにいろいろ吹き込みすぎなんだよ。」
「失礼ね。証拠はどこにあるわけ?」
物的証拠は無い。でも、鈴華さんは、完全にこっちの行動を予想している。流石に、そこまで見られている訳では無いはずだし、絶対に聞いてる。
「そう言うことをいう人は、犯人なんですよ。」
「はぁあ、確かに、私は、鈴華ちゃんの味方だよ。でも、そんなに余計な事は言ってないけどな。」
幼馴染は笑いながらそう言っていた。……あれ?幼馴染のこの感じ、マジで言ってない?
「……なあ、何で俺は呼ばれたわけ?」
雄介が割り込んで来た。……何となく2人でセットで呼ぶんじゃ無かった。こっちに用なんて無かった。
「ああ、雄介は、なんかニコイチだから、ついでに…特に用事はないよ。ごめん」
「はぁ?ふざけるな。俺は……まあ、良いけど。」
そう言って友人は本棚から、漫画を取って読み始めていた。良いやつである。
「それで……本当にマジで何も余計なこと言ってない?幼馴染さん?」
「余計な事は言ってないわよ。女子会はほとんど、お菓子を食べているか、それか、昔の写真を見てるかぐらいよ。」
幼馴染は少し機嫌悪そうにそう答えた。ああ,これガチで何も言ってないんだ。しつこく聞いたせいで、幼馴染の機嫌は悪くなっていた。
「……」
待ってだとしたらシンプルに僕の性格とかを鈴華さんに完全に見透かされていることになる。何それ勝ち目ないじゃん。いや、勝つって何だって話だけど……
「…それで、何、雀は、鈴華ちゃんの事聞きたいわけ?雀の方が良く知ってるでしょ。」
幼馴染は、ため息をつきながらそう言っていた。
「……いや、だって、鈴華さん。いくらなんでも、僕の動きを」
「私は、本当に何も言ってないわよ。ああ、確認されたことはあるけど。シンプルに動きを読まれてるだけでしょ。」
「……マジで、どうしやったら、鈴華さんは照れるのだろうか……」
鈴華さん……さて、どうすれば良いのだろうか?反撃できる気がしない。いや、待って、僕も鈴華さんの行動を……照れるのかな?鈴華さんって…
「知らないわよ。ここから主導権を取り返すのは、振り回されれば良いと思う。雀は、うん」
幼馴染は大爆笑していた。
「俺も、そう思う。振り回してくる方には逆らえないぞ。雀」
漫画を読むのを一瞬やめて、友人もそう言って笑っていた。
「……なるほど、無駄な呼び出しになったのか。」
鈴華さんは、うん、照れさせるのは難易度が高そうだった。まあ、もっと頑張らなければ。
「「本当だよ。」」
「夕食食べて行きますか?」
申し訳なかった。
「「そうさせてもらうよ。」」
「まあ、でも強いて言うなら、雀。鈴華ちゃんは君と話しているときは、かなり表情豊かになっていると思う。」
「まあ、頑張ることが大事だと俺は思うよ。」
二人は、そう言って、笑っていた。
「さて、どうしたものか。」
とりあえず、下に降りて夕食の人数が増えたことと、夕食を作るのを手伝いに行くことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます