第41話 お家デート?3
人生ゲームの1回戦を終えて2回戦をすることに決まった。
時間は、大丈夫なのかとバカップルに尋ねたら、『予約してるわけではないし。予定変更した』って言ってたので、まだ人生ゲームは続きそうだ。3種類あるし。
ただ、それだと食べ物がないってことで、二人は、買い出しに出かけて行った。
奢りらしい。そりゃそうだ。勝手に家に入り浸ってるのだから。それに、買ってくるだけだし。
そんな合間の鈴華さんは、読書をするのかと思ったが、僕を正座させた。
「浮気ね。雀くん。結婚するなんてどういう事。」
鈴華さんは、少し笑いながらそう言った。
結婚?ああ、なるほど、人生ゲームの話か。
「人生ゲームですからね。」
「でも、あの二人は、人生ゲームでも結婚断ってるわ。」
それは、あのバカップルが頭可笑しいだけだ。
人生ゲームだよ。勝負だよ。
「あの二人がイカレてれるんですよ。勝負なんですから。」
人生ゲームは結婚した方が有利なはずだ。勝つためには、必要でしょ。
「私も断ったわよ。結婚。雀君」
……何で鈴華さんもその流れに乗るかな?後でこれを僕に言うために、結婚しなかった説もある。
「それが、おかしいんだよ。」
「そう?4分の3よ。雀くん」
そうだけどさ。
「データが偏ってるんですよ。分かりますか?」
「まあ、確かにその可能性はあるわね。」
鈴華さんは、小さく笑っていた。ご機嫌だった。
「でしょ。だから、浮気じゃありません。鈴華さん。」
「それで、雀君。勝負ってことは、勝つためってことで良いわね。」
鈴華さんは、無表情でこっちを見ていた。
「はい。」
「それで、雀君さっき何位だった?」
……凄い、嫌なところを突いてくるな。
「……最下位ですけど。」
僕は、本気を出して全力でビリだった。
「やっぱり、浮気認定で良いのでは?雀くん」
鈴華さんは、ニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「良くない。それに、浮気とかしませんよ。」
「急に、雀くんどうしたの?知ってるわよ。それとも、言い訳タイム?」
鈴華さんは、無表情で首を傾げていた。
いや、別に流れで言っただけなんだけどな。言い訳って。
「そんなわけないでしょ。いや、まず無理でしょ浮気とか。めんどうだし。モテないから。」
「……もしかしたら、君の隠れファンいるかもよ。それに、君がモテないなら私がセンスない事にならないかしら?」
確かに、そうだけど。でも、多分
「センス無いんですよ。鈴華さんは」
鈴華さんは、多分見る目がないんだよ。
「……そう。それは嫌だわ。」
鈴華さんは、不服そうだった。
「諦めて下さい。」
数秒、鈴華さんは考え込んで
「みんなの見る目が無いって思っておくわ。」
そう笑っていた。
「それは無いと思いますけどね。」
「平行線ね。でも、真面目に、次の人生ゲームは、結婚禁止よ。そもそも3人結婚しないなら不平等じゃない。」
確かに、それはまあ。次は、結婚なしでいこう。それより、いつまで僕は、正座なのだろうか。足が痛い。
「確かに……分かりました。正座辞めて良い?」
「良いわよ。大丈夫足?」
「じゃあ、正座させないでください。」
僕は正座を辞めて足を伸ばした。
「それとこれは別よ。雀くん」
「……そう言えば、お昼ご飯何が良いんですか?」
「まるで作るみたいな。言い方ね、雀君。」
鈴華さんは、無表情でクビを傾げていた。
「作りますよ。得意ではないのではないし。まあ、筋肉痛やばいのが気になりますけど。他二人はあてにならないので」
あの2人はダメだ。僕は普通だが、あの2人は平均値以下だ。友人が用意した朝食も、焼いてない食パンだし。結局自分で焼いたし。
「そう以外だわ。」
「どっちがですか?」
僕が料理を作る方か。それとも2人が料理を作れない方か。
「両方よ。一緒に、作りましょうか?雀君」
鈴華さんは、小さく笑ってこっちを見た。
「神ですか?」
鈴華さんは、料理が出来るらしい。
「彼女よ。雀君」
鈴華さんは、謎のドヤ顔でこっちを見て来た。有り難かった。
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