振替休日と筋肉痛

第39話 お家デート?1

体育祭が終わった。

二人三脚の後で普通に教師に怒られた。

まあ、その後で、先輩に『君たちのおかげで告白の雰囲気じゃなくなった』って感謝された。それと、妹達が二人三脚の写真を撮っていたのか、写真を手に入れた。


次の日は休みだった。

「死ぬ」

全身が筋肉痛だった。

それに、朝起きたら10時半だった。

それと視界に嫌なものが映った。

二人僕の家に、部屋に不法侵入をしていた。


目を開けたと同時に目があった。

「……寝るか。」

そして、二度寝を決めた。


「寝るなよ。お前の大親友が遊びに来てるんだぞ」


「早く起きてよね、雀。君の幼馴染も来てるんだよ。」


なんや、こいつら。

ああ、そう言えば、明日デートとか言ってたけ?

体育祭の次の日に元気すぎでしょ。って思った記憶があったが、デートの場所ここか?流石にそれはないか。


「……不法侵入」


「「君の母親に入れて貰いましたよ。」」

息ぴったりのバカップルに軽く殺意を覚えた。


「母さん……てか、そのうちをデートスポットにしないでください。」


「「いや、二人でババ抜きはつまらないでしょ。」」

微妙に会話が嚙み合ってない気もする。

でも、多分。この二人の行き先は、昼からしか空いてない場所で朝から、集まったけど暇だったから時間潰しに何かしよう。そうだ、アイツの家で、トランプでもしよう。いや、何でトランプ。どうしたのここだけ時間戻ったりしたの?なんで電子機器を使ったゲームしないの?


「時間を潰すために、ババ抜きしにくるなよ。」

僕は、目を何とか開けながら適当に抗議した。どうで、何を言っても押し通されるし。


「じゃあ、人生ゲームする?雀」

幼馴染は笑っていた。そう言うことではないけど、まあババ抜きよりは、良いかな?家には人生ゲーム3種類ぐらいあるし。何処にしまったかは知らないけど。


「……何処にあるか知らないですけど。」


「私、探してくるから、準備しててね。二人とも」

幼馴染は、そう言ってご機嫌に笑いながら、僕の部屋を出て行った。元気すぎでしょ。朝から。何なの。何で昨日の体育祭で僕より動いてて元気なの?


部屋を出て友人と二人になった所で

「……はぁあそれで、何の用事ですか?」

そう友人に訪ねた。幼馴染は、理不尽な姉的なムーブで急に来てもおかしいと思わないけど、こっちは、昨日のうちに行ってきそうなものだし。


「普通に昼からしか空いてない場所に二人で行こうと思ってて」

そんなことは、無いのかも知れない。僕の買い被りか?


「それは、知ってる。時間を潰しに来ただけですか?いや、別にそれなら良いですけど。」


「まあ、それもある。茉奈は、それだけかもだけど。俺は、お前が少し心配なんだよ。」


「何がですか?」

心配されそうなことはいくつかあった。


「2つあるけど。1つは、君のビラの件だ。大丈夫か?」

意外と広まってるのか?何処から聞いたか知らないけど。


「大丈夫では、無いですけど。犯人に検討はつかないですし。」

どうしようもない。先生もその件は気を付けていろいろ見ておくとか、昨日怒られたときにもう一度言われたし。全く心当たりがない。強いて言うなら、逆恨みはありそう。鈴華さんのファン的な人からの恨みは買ってるって昨日は走った時に理解したし。


「前のあのへんな人は違うのか?俺は、そいつかと思ったけど。」


「変な人?ああ、成志さん。こんな事できないでしょ。」


「そうなのか?でも、心当たりも無いんだろ。」


「無い。」

あったら、困らない。まあ、マジで、逆恨みだったら、僕にはどうしようも出来ないし、分かるわけがない。


「まあ、俺も気を付けていろんな人から話を聞いておいたり、目を光らせておくよ。」


「どうも。それでもう一個は?」

まあ、良いやつである。僕の性格を不当に悪いとか捻くれてるとか、めんどくさいとか、天邪鬼とかいろいろ言うけど。


「お前。彼女とちゃんと上手くいってるか?俺は、まだ疑ってる。」

これに関しては、なんか僕も良く分からないけど付き合えてるし。まあ、この疑いはこいつが正解なのだ。でも、その疑いは可笑しい。


「ええ、いや、昨日楽しそうにしてたじゃん。」

昨日の二人三脚を見ていただろう。


「……いや、分からん。どっちも表情の変化少ないし。」


「……君に心配される必要はない。」

面倒になった。


「そうか。それなら、とりあえず着替えていろいろしてくれ。早くしないと。怒られるからな。」


「間違えない……それなら、僕の朝食ぐらい用意してくれない。」

僕は、起き上がり、とりあえず着替えるために動き始めた。


「そのぐらいは、」

親友は、そう言い残して、部屋を出て行った。


動きながら、なんとなく携帯を取ると

『来ました。』

鈴華さんからメッセージが来ていた。


家のチャイムが鳴った。



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