第2話 縞々.....?
目の前の太陽は屈託ない笑顔で俺を見ている。
俺はその姿を見ながら正直.....嫌気を覚えつつ太陽を見る。
それから盛大に溜息を吐いた。
そして、どうした。太陽、と聞くと。
「いや。いつもより登校がちょっと遅かったねぇ、と思ってね」
「.....まあ色々あってな。すまない」
「そっか。うん」
「お前はどうしたんだ?日直は?」
そう聞くと太陽は、うん。今まだ仕事中だよ。日直のね、とウインクした。
そんな姿にまた脳裏に昨日観たパソコンの画面の映像がよぎる。
だけど今は聞くべき時じゃないか。
証拠がある一定.....集まってないし.....それ以外にも気分が乗らない。
考えながら俺は、そうか。じゃあまだ仕事途中なんだな、と回答する。
「うん。じゃあまた後でね。伸晃」
「そうだな。じゃあまた後でな」
正直複雑だ。
思いながら席に座ると.....メッセージが入った。
それは月ちゃんだ。
俺は、?、を浮かべながら画像が添付されていたので開くと。
そこに逆さまの縞々パンツが写っていた。
こっそり自らを撮ったと思われる写真だ。
「!!!!?」
俺は声が出そうになるのを口で抑える。
何をしているんだコイツは。
そう考えながら俺は大慌てになる。
そして文章が送信されてくる。
(おにーさん。どうですか。パンツは)
(子供のパンツなんか見ても興奮しないけどな)
(おやー。そう言う割には数秒間動揺していた様ですね)
(そんな事は無いけど.....)
(またまた。そんな事はあるんですよ)
なんせ私はおにーさんの性欲の事が手に取るように分かりますから、と恥ずかしいセリフをポンポンポンポン放つ月ちゃん。
俺は苦笑いを浮かべながら顔を引き攣らせ、そんな事はないよ、と答える。
すると、どうしたの、と目の前から声がした。
驚愕して顔を上げると。
「な、何だお前か。梨子」
「そう。貴方のアイドルの梨子です」
狩場梨子(かりばなしこ).....17歳。
友人であるが.....。
まるで小学生の様な体型をした身長の低い女子。
顔も低学年の小学生の様な顔。
童顔ながら美少女とは言えると思うが.....。
だけど食欲旺盛。
俺より20センチぐらい身長違うのだが何故こうなった。
「梨子。お前な。勝手に覗き込むな人のスマホを」
「まあ君だからいやらしい事をしているとは思えないけど。だけど何かいやらしい」
「.....そ、そんな事は無い」
カンが鋭すぎるだろ。
考えながら俺はスマホにロックをかける。
それから、ふむ。何を隠した、と言ってくる梨子。
俺は、冗談はよせ。何も無いから、と答えながら梨子を抱える。
そしてマネキンの様に運んだ。
「.....いやーん」
「梨子。お前の体型じゃ興奮もしない。ムードメーカーぐらいにしか思わない」
「ノブのえっち」
「話を聞いているか?お前」
「聞いている。だけど身体を触られた〜よ〜。えっち」
「ふむ.....」
俺は人差し指と親指でペシッと梨子の額を弾く。
すると梨子は、いてっ、と反応した。
その梨子に、冗談でもよせ、と叱責する。
梨子は、うーん、と悩むような仕草をした。
そんな姿に、まあまあ、と声がする。
「?」
「何というか.....梨子ちゃんはそういうキャラだからね」
「まあ確かそうだがな」
その笑顔を見てそっぽを向く俺。
太陽が、うん?どうかしたの?、と言ってくる。
俺は、いや。まあ何でもない、と答えながら太陽を見る。
そして、仕事は終わったのか?、と聞いた。
「うん。終わったよ。後でまた色々と職員室に運ばないといけないけどね」
「ああ。書類とかな」
「そうだね。プリント.....とか色々。黒板を消したりもそうだけど」
「.....そうだな。日直って忙しいよな」
俺は2人を見ながら考える。
するとチャイムがなったと同時に先生が入って来た。
慌てながら太陽は、梨子ちゃん。戻ろう、と言ってから。
俺に向いて手を振る太陽。
それから梨子も、じゃ、と言いながらビシッと敬礼して去って行く。
俺は、はいはい。さっさと戻れ、と返事をする。
「.....やれやれだ」
そんな事を呟きながら溜息混じりで俺は外を見る。
そして俺はボーッと物事を考えていた.....のだが。
頭の中は強迫観念で渦巻いていた。
原因は太陽のせいだけど。
アイツが浮気とかしている可能性があるってせいだ。
そして月ちゃんの問題もある.....が。
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