第104話 時間の掛かる料理を作ろう
はじめと国立さんが仕事をしている間に、料理配信用の買い出しをしてきた。
戻ってきてからは、配信用ではなく動画用として撮影を開始し、時間が掛かる料理は昼前に作っていくことにする。
「さて…始めていきますよ。
野菜は…そうですね。ルビーキャロット、ダンタマ、マッシュルーム、香草を準備しておきます。
ルビーキャロットは乱切りに、ダンタマはくし切りにしつつ気持ち大きめにカットしておきましょう。
マッシュルームはスライスして、ローリエやパセリ、タイムなどの香草は布で包んで紐で縛って置いて置きます。
ミノタウロスっぽいモンスターのタンと、もも肉を取り出して、もも肉は包丁の背で叩いて繊維を崩して柔らかくしておきます。
タンともも肉を一口大にカットして…
デミグラスソースやコンソメとトマトジュースを用意したら下準備は完了です。
フライパンに火をつけたら、肉の両面に塩コショウを軽く振りましょう。
そして肉をフライパンに入れたら全体の面にしっかり焼き色を付けていきます。
全体にしっかり焼き色が付いたら、お皿に取り出して肉を休ませておきます。
このとき、肉汁が残ったフライパンには赤ワインを入れて肉汁を混ぜ合わせます。
このワインはこの後の工程で利用するので取っておきましょうね!
次に鍋に油を入れたら、玉ねぎを炒めて半透明になってきたらニンジンを入れて焦げないように炒めていきます。
全体に火が入ってきたらトマトジュースを加えて野菜になじませます。
あとは、肉汁を加えたさっきの赤ワインをここに投入して…軽く水分を飛ばして味を濃縮させていきます。
うん、これぐらいでいいですね。
デミグラスソースと、コンソメスープを入れたらひと煮立ちさせます。
軽く味を見て薄ければデミグラスソースを足しましょう。
濃すぎたらコンソメスープを追加でいれて調整します。
焼き入れをつけた肉と、香草を入れてひと煮立ちさせて、アクを取り除きつつ弱火で2時間ほど煮込んでいきます。
では…ここからは2時間後へ…スキップ!」
音声を止めて、弱火で煮込むシーンだけを作成する。
編集ではここをうん倍再生で飛ばすか、全カットするかははじめのセンスに任せる。
煮汁が減ってきたら、コンソメスープを足しながらじっくり煮込む。
圧力なべで一気に仕上げてもいいが、時間があるので、今回はじっくり煮込んでいくよ。
そうしている間に、前の居酒屋で食べておいしかったポテトサラダを思い出しながら真似して作ってみる。
ただこってりしたものでも箸休めにしたいので、新ショウガを刻んで入れておく。
これがまたいい塩梅の酸味を提供してくれるんだよね。タルタルソースのピクルスみたいな感じだろうか?
続いては、自家製のぬか床から箸休め用の野菜を取り出してカットしておく。
ぬか床もこだわろうと思うとトコトン沼に陥りそうになる。
このぬか床で漬けたキュウリは、個人的にだが一本丸かじりしたい一品に仕上がっている。
あとはスティック状に野菜をカットして、付け合わせのマヨネーズと、肉みそを作っておく。
肉みそは、前回も作ったがマジックバックにあった肉を叩いて粗ミンチにしたものをごま油で炒めつつ、焼肉のたれとみそ、あと今回はちょっとしたアクセントに細かく刻んだショウガを加えて炒めて作った。
にんにくが苦手じゃなかったらここにチューブのニンニクを少し加えてもいい塩梅で仕上がるが、今日は味の濃いメニューが多くなりそうなので、ニンニクは後に…取っておく。
時々アクを取りつつ、箸休め兼、前菜メニューをいくつか作っていると、2時間経過していたので録画を再開することにした。
「さて…2時間経過しましたね!香草を取り出して、肉一切れ取り出して串がサクッと入るのを確認して…スープの味を確認して塩コショウで味を整えたらビーフシチューの完成です!
ちなみにですが…、肉を食べたい場合は野菜を細かく切って煮込んだ後、肉と香草をとりだして野菜をこしてエキスをスープに出し切れば、野菜の旨み詰まった究極のビーフシチューが出来上がります。良かったら試してみてくださいね!」
作ったビーフシチューの出来栄えを試してみる。
「うん!いい出来栄えですね!晩御飯にこれが出てきたらお酒が進みそうです。もし作って時間を取れるなら少し味を落ち着かせておくとよりおいしくいただけると思います」
もう少し食べつつ録画を終了した。
うん、このまま食べてたら腹いっぱいまで食べてしまいそうなぐらい、我ながらいい感じの出来だ。
こってりしたものを食べた後に、スライスしたぬか漬けキュウリを一切れ…。
くー…これはうまい。ほど良い酸味が口の中がさっぱりして、まだ食べたくなるところだが…ここは…我慢だ。
昼から配信するっていうときに、腹いっぱい食べましたは流石に怒られる。
今回は魚が手に入ったので、魚料理を作ろうとしているんだが…味の濃そうなメニューの中でどういう料理を作ろうかな。
とりあえず…白ワインに合う料理を作りたいところだ。
メインの食材が色々あると、色々料理を作ることができて、料理を作る欲が満たされていい感じだ。
今回は和洋中ジャンル問わず、その場、その時あう酒を飲むというごった煮スタイルにしてみるかな…
っとなると…まだ時間はあるし、もうすこし時間の掛かる料理を作っておくかな!
―――――――――――
「★★★」や「ブクマ」いつもありがとうございます!
和洋中どれが好きかと問われると、すべて好きとしか言えない。
せっかく魚を手に入れたので…作れるものは…まだまだ作りますよ?
さて…今年も仕事納めしてきました。
今年はもう一回更新できるかもしれないし…できないかもしれません。
なので、先出し…来年もよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます