第39話 姫っちゃんコラボ(6)
はい、土下座スタートになります。
姫っちゃんに視聴者に対して、ダンジョンの真ん中で土下座してます。
「か、顔を上げてください…。」
「いえ…これは必要なことなんです。えぇ…まずはですね…謝罪からですね…」
<そうだ!そうだ!謝罪しろー!笑>
<謝罪しろー!笑>
<さあ、かずやん…色々言うことがあるよね?>
<姫っちゃんにプレッシャーを掛けた罪!>
<姫っちゃんを危険にさらした罪!>
<姫っちゃんを…!>
<書くことないなら書くな!>
<【999円】絶許!>
<炎上乙!>
<今北産業>
<かずやん、嘘、炎上>
<かずやん…嘘はいけない>
<そんな風に育てた覚えはない>
<そんな風に育てられた覚えもない笑>
<「はじめ」パイセン…嘘はいけないっすよ笑>
<はじめちゃんちーっす!>
<「はじめ」ちーっす!>
高尾…あとで覚えておけよ…。
「ええと私はロケットラビットを食材として狩れないと…そう皆さん、姫っちゃんに伝えました。信じてもらえないかもしれないですが…本日の配信前までは狩れなかったんです。姫っちゃんが危ないと思った時に…」
<【1,000円】正直に言おうか(ニッコリ)>
<嘘はいけない>
<嘘の上塗りは笑えないぞ?>
<かずやん、そんな人だったんですか?>
<そして実際はどうなんですか?>
<今なら…まだ間に合う>
<誰も信じる気がなくて草>
「も…申し訳ございませんでしたー!!!御覧の通り、普通に…ロケットラビットは狩れます。嘘をついていました。でもこれは姫っちゃんの成長のために必要と思ってのことだったんです。それだけは嘘ではないです。」
アタフタしながら姫っちゃんは俺を見てる。
それもそのはず、セーフゾーンではないとことで土下座配信をしているので普通にモンスターが湧いて出る。
ほら言ってる間に、ロケットラビットがこちらを見つけたのか何匹かこちらに向かって飛んできた。
土下座の体勢を維持したまま、右手だけ動かしサバイバルナイフを振った。
こちらに向かってきていたロケットラビットが次々に2つに割れて食材が積みあがった――
<流石に見ずに狩れるとは思ってなかったわ>
<かずやん違う意味でびっくりだわ>
<これは…流石に…>
<いやー姫っちゃん…>
<次元が違いすぎるだろ…>
「し…師匠…」
なんとも言えない表情を浮かべる姫っちゃん。
若干引き気味だ…俺何かやっちゃいました?
「ひ、姫っちゃんも鍛えればできるように…」
「…は、流石になれないと思います…。でも師匠の足元に及ばないかもしれないけど…この配信中に強くなれたのは事実です。この後何度も訓練して絶対にAランクになって、その姿を師匠や皆さんに見せたいと思います!!」
<ええ娘やー!>
<師匠の不始末を弟子が拭う>
<許した!>
<姫っちゃんAランク宣言!!>
<姫っちゃんずっと応援するよー!!>
<まあ…かずやんをいじるのはこれぐらいにしておこうか笑>
<いじりやすかったから…仕方がないね>
<かずやん、姫っちゃんに救われたな笑>
<とりあえず…これぐらいにして飯配信マダー?>
どう事態を収拾しようかと思っていたが、姫っちゃんが最後にいい感じにまとめ上げてくれた。
ソロ配信の場合、事態を改善できずに終わっていたかもしれないと思うと配信の師匠は姫っちゃんだなと心の中で思うことにした。
セーフゾーンに移動したあと、
「さて、皆さん色々ありましたが気を取り直して…やっていきましょう!師匠が最後に大量食材を追加してくれたのでお腹いっぱい食べられそうですね。楽しみです。では師匠…お願いします!」
「あ、あぁ…ではロケットラビットを使った料理をしていきたいと思います!」
姫っちゃんが周りの空気を読みつつ、切り替える。
これができるのは純粋にすごいと感じた。
<うさぎの肉ってどんな味するんだ?>
<流石に未知数>
<そもそも食べられるの?>
「普通のうさぎ肉に関しては、日本だと食すケースのほうが珍しいけど、世界に視野を広げると普通に食されている食材です。味は鶏肉に近いけれど、独特のクセがあるので食べてみると鳥とは違うと感じますね。今日はシンプルに焼きメインの料理を作っていきたいと思います」
そういいながら、探索途中に採ってきた食材をマジックバックから取り出した。
―――――――――――
いやー嘘はいけないね(棒)、次は料理回!
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