第18話 竜田揚げとオイスター炒め

メスティンに油を入れて火を付けた。

「さて、下準備が終わったので料理していきますね!」

下味をつけた鷲の肉に片栗粉をまぶし、油に投入していく。

2分ほど揚げたら揚げ網に取り出し余熱で中まで火を入れる。少し休ませた後仕上げにもう一度2分ほど揚げたら竜田揚げの完成だ。

次はフライパンに油とニンニクを少し入れて油に香りを移す。

肉を炒めて軽く火が入ったらお皿に一度取り出して、ダンタマとフラッシュピーマンを炒めて肉を戻し、オイスターソースと酒とみりんで味を整える。

「本日のメニューは、グリフォンを使った竜田揚げとオイスターソース炒めです!」

<8888>

<からあげじゃなくて竜田揚げってのもいいかも>

<オイスターソース炒めも材料的に絶対旨いヤツ>

<一食いくらぐらいなんだろう>

<グリフォンの肉って頭と胴体で金額が違うんでしょ?>

<頭が100グラム2,000円、胴体は100グラム5,000円とかだったはず>

<ダークボアより取れる量少ないから仕方がないけどやっぱり胴体のほうが高いんだ>

「さて酒の肴の準備ができたと言えば…じゃん金色のヤツ!」

ビールの蓋をパカッとあけて、まずは一気に流し込む。くぁーうまい!

「ではでは、竜田揚げから…あっつ、ほふっ、ほふっ」

噛んだ瞬間パリップリっとした衣と肉の弾力を歯で感じたあと、ジュワっと肉汁が溢れて口の中で旨みがはじけた。

口の中で衣と肉とのハーモニーを一通り楽しんだ後、ビールでグイっと流し込んだ。

「あー生き返る。」

<【3,000円】ああああ…いくらで食べれますか!?>

<からあげ、いや竜田揚げ買ってくる!>

<まて、まだもう一品残ってるぞ!>

「お次は、オイスターソース炒め」

個人的にはクタッとしたダンタマのほうが好きだが、フラッシュピーマンとダンタマのフレッシュな食感は火をしっかり通してしまうと消えてしまうので、この料理ではこれが丁度良い。

フラッシュピーマンの苦みと、ダンタマの甘みのコントラストを、グリフォンの肉の油が調和し口の中でしっかり混ざり合う。

すべて均一に切ることでどの食材も主張しすぎず調和されていた。食材を味わった後にオイスターソースの香りが鼻を抜けた。

「あーうまい!」

2本目、3本目とビールを空けては、残りの酒の肴を無心に食べていく。


「ふぅ…ごちそうさまでした。」

<めっちゃ旨そうなんだが…>

<腹減ってきた…>

<オイスター炒め作ろうかな?ダンジョン食材は無いけど>

<いつかYUHIからCMのオファー来たりして笑>

<途中から黙々と食べるだけの動画になったのに目が離せなかった>

<【1,000円】料理店はいつかできますか?>

「すみません。店は開く予定はないんです」

晩酌に使った材料を袋に詰め込み、中層のフロアボスのポータルから帰宅し本日の配信は終了した。


―――――――――――

今日は休みなので…2話更新しちゃいます!

「★★★」や「ブクマ」ありがとうございます!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る