第4話トイレ事件

小学生の時、くじ運が悪くてよくトイレ掃除当番をする事が多かった。

たまに、大のトイレに行くと、物を流さない不届き者がいる。

それがしょっちゅうである。

僕は考えた。

大をして物を流さない気持ちを味わってみたいと。

ある日、他の児童がトイレ掃除当番の時にチャンスとばかりに、大を流さないで手を洗っていた。

すると、すぐに人が入って来て、

「うわっ!羽弦、トイレ流せよ!」

と、すぐにバレてしまった。

ソイツがスーパースプレッダーとなり、僕はトイレで大をいつも流さないヤツと言われた。

また、昼休み時間は、「羽弦菌」と言って鬼ごっこが流行した。


小学生は実に残酷である。

しばらく僕は、静かに小学校生活を送った。

それからしばらくして、トイレに行くと誰か大をしていた。

僕は恨みを返す為に、トイレのドアをガチャガチャ引いたり、足で蹴ったりした。

すると、中から教頭先生が出てきて、昼休み時間中、ずっと説教された。

世の中の不条理さを感じた5年生であった。

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完全変態マニュアル 羽弦トリス @September-0919

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