第2話頭がおかしいのか?

仕事中にクスクスと笑う時が多々ある。マスクをしているので、表情はバレないはずだが、肩が上下しているのでそれでバレる可能性はある。

面白いマンガのセリフや、YouTubeの動画を作業中に突然思い出し、笑ってしまう。

思い出し笑いをする人間は、変態だ!などと言う不届き者がいるが、面白いからしょうがない。

また、何で葬式の時笑いたくなるんだろ?

ばあちゃんの葬式の時、お経を読んでいる最中は皆、正座だ。

15分ほどで足を崩す親戚もいたが、僕ら兄弟はマジメに正座していた。

そして、弟の足の裏を指先で押してみる。

「いった〜」と、小さな声で言って僕はクスクスした。ハンカチで口を押さえれば、泣いているように見える。

また、弟から反撃に遭い、坊さんの頭にハエが止まっているのを見たら、不謹慎ながらおかしくてしょうがなかった。


ばあちゃんは98歳まで生きた。大往生である。

出棺の時はさすがに、涙が出た。

ばあちゃんが火葬場に運ばれたら、親類は酒を飲む。

叔父さんが、ばあちゃんは98歳で亡くなったから、皆んなで98杯焼酎を飲もうと言い出して、当時28歳だったが帰宅後、リバースした。

ばあちゃんも、親戚の皆から笑顔で式を済ませたのだから、きっと天国に行っているだろう。

笑ってはいけない場面で、笑いたくなる。

これは、人間の真理では無かろうか?

はたまた、僕の頭がおかしいからだろうか?

分からないが、辛くても笑っていたらきっと良いことがある。と、僕は思う。

もちろん、身内以外の葬式では外に立っているだけだから、不謹慎な笑いはしないのだが。

思い出し笑いと、葬式の時の笑い。

人間は完璧では無いと言う事にしておく。

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