第2話 受験勉強?

拓也は、わざわざ、僕の住む町の図書館まで来てくれた。


「拓也、お前ん家軽井沢に近いから涼しいじゃね?遠いしいいの?」


「いいんだよ、一人での受験勉強は、退屈だし

学校通う定期だって買ってあるんだから使わなきゃ無駄だろ

それに軽井沢近くて涼しくても、山ん中過ぎて買い物も出来ないし不便なんだよ

参考書だって買えないし、図書館だってないしな」


「それもそうか」


「それより、ゆき お前、英語何とかしないと良い大学なんて受からないぞ

国・公立は科目数が多いから薄れるっていっても、

ゆきは、数学だって苦手なんだから

国語、社会が良くても私立だって英語が出来なきゃ受からないぜ」


「そうなんだよな~ 私立は考えてないけど、

国・公立だって英語の比重高いもんな~」

拓也、どうしたらいいと思う?」


「ゆきのレベルじゃ、まずボキャブラよ単語覚えろ!」


「解ってるけど、単純すぎて飽きちゃうんだよね」


「これ使ってみろ!」


「食おーたー、4分の一も って語呂合わせかこれ、ピザのイラストまで付いてるし」


「意外と覚えるぞ、イラスト付きって

今から基本じゃ遅いけど、やらないよりいいだろ」


「ふ~ん、じゃやってみるよ」



「ところでさ、ジュンも藤重も彼女出来たじゃん

男子校で出会いがないにも関わらず」


「うらやましいよな~ でも、出会いなくはないだろ、


電車通学で会うし、二人の彼女も女子高で電車通学だし」


「そうか~こうしてみるとチャイム鳴ってから歩いて行けちゃう

俺の通学環境って劣悪だな、出会いに関して言えば

拓也は、電車通学なんだからチャンスあるだろ?」


「ゆき、お前馬鹿だな!俺んち知ってるだろ、

俺んちの方から電車通学してる女子みたことあるか?

遠すぎて、通学時間帯もずれちゃうし」


「・・・ 確かにないかも」


「だろ、もう馬鹿なこと言ってないで勉強しようぜ

俺は東大に行ってから、こんな田舎じゃ見つからない

素敵な彼女を見つけるんだからさ」


「おっ!出来るやつは言うことが違うね

出来の悪い俺は、取敢えず飲み物でも買ってくるわ


拓也は、コーラでいいか?」


「いいよ、悪いな」


僕は、図書館から自動販売機のある隣の公民館に向かった。

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