第11話

「ああ、ダンジョンの話に夢中になっていて忘れていましたが、面談は今日から実施されます。とりあえず初めということで当たり障りのないパーティーを2チーム選んでいるので面談に行きましょう」


「ん?ミーシャ先生も面談に参加するのですか?」


「戦闘学校や研究棟を出て、一番最初に出くわす問題が新人への重労働です。それを少しでも減らすために面談の立ち合いは担当の先生の義務となっています。まあヒビキなら問題ないでしょうが・・・」


「いいえ。心強いです。それではミーシャ先生。よろしくお願いします」



※6話参照。観客席パーティー???こと疾風視点


俺たちと言ってもメンバーの紹介はしておいた方がいいか。


双子のリンとレン。リンは主に情報収集担当でスキルは【集中】。ダンジョンでの役割は地図を使った案内役と弓を使った遠隔攻撃だ。スキル【集中】と弓の相性はよくてほとんど弱点を外したことのない双子のお姉さんだ。ちなみに年齢は16歳。優秀な生徒が戦闘学校にいるということでスカウトした。


次にレンだ。連は姉に仕事をまかせっきりでダンジョン外では何もしていない。一応ムードメーカーだ。スキルは【双剣】で近距離攻撃を担当してもらっている。後は前方の注意だ。まあ、後方の注意をするダンジョン探索者なんて数えるほどしか存在しない。それは、ダンジョン探索が通路をしらみつぶしに調べる必要があるからだ。そのため後衛は上空と背後の警戒を怠らないものなのだがその話は今は必要ないだろう。


次は屈強な肉体を持った男性である。六郎だ。ちなみに次男らしい。

六郎は現在数の少ない【盾師】のスキル持ちだ。【盾師】はオールラウンダーでどのような盾でも扱うことができる。他のタンク職には重量制限や盾の大きさに制限がついていたりする。


六郎が使っているのは響と同様にタワーシールドだ。しかも響が使っているものよりも少し大きい。そのために肉体は鍛えられているし、本人も肉体を鍛えている。


次に研究棟出身の瑞樹だ。長身の女性であり、使うスキルは【風魔法】だ。お気に入りの魔法は風と聞いて想像できる通り不可視の攻撃だ。ちなみに最近は響の加入を考えて空気の循環を練習中らしい。これがなかなか精度が難しいらしくものにするのには少し時間がかかりそう打という話だ。


最後にリーダーである。一郎こと俺だ。ちなみに六郎とは名前の関係で兄弟なのかと勘違いされることが多いがそれは違う。使うのはククリナイフだ。スキルは【剣士】。大物の剣を使うこともできるのだがダンジョンでは広さがまちまちのためナイフの方を好んで使っている。ちなみに大型の剣も一応使える。


ダンジョン外ではダンジョン内で使用する日用品の調達とギルドへの申請を主に行っている。リーダーだけあって少し仕事は多いが本人曰く、満足しているとのことだ。


これが研究棟に提出されたパーティーの詳細である。少し自分語りが多い気がするが、まあ問題のない範囲であろう。

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