第7話
2話連続で他視点です。書きたいから仕方ないねww
観客席パーティー(前話)ライバルパーティー???視点
「???リーダーが推してた椿ちゃん場外ですって。ぷぷぷ。」
「しかも【隠形】使っている状態で大盾の角にぶち当てられてそのまま場外ってギャグですか?」
「ねぇ今どんな気持ち?ねぇ!ねぇ!」
3人の女性から煽られる青年。背丈は180cm程度筋肉は控えめで女性を推すようには見えないのだが、そんな青年がへこんでいる姿がそこにはあった。
パーティーの女性陣は皆、戦闘学園出身でアタッカーである。パーティーには斥候役がおらずスキル【隠形】もちである椿とやらを応援していたのた。しかしあえなく予選落ちしたというわけだ。
「まあ、予選負けとはいえ斥候役は欲しいところでしたので逆に良かったかもしれませんね」
「あの負け方じゃスカウトするの家くらいでしょww」
「ねぇ今どんな気持ちねぇ!ねぇ!」
若干一名に煽られ続ける青年は、気を取り直して話を進めようとする。ちなみにこの青年はハーレムパーティーを作ろうとしているのだが、癖の強いメンバーばかりが集まってそんな雰囲気が作れない哀れな青年である。そして、タンク役を押し付けられているがスキルは【軽業師】で何とか回避盾役をやれている。
「椿ちゃんはスカウトする約束を取り付けているから、スカウトはする。だけどあの大盾使いはどうする。あの大盾であれば家に足りない要素である重い攻撃を防ぐことができるだろう。何か情報を持ってる奴はいないのか?」
「「「それはリーダーのあなたの役目でしょ。その約束でこのパーティーに入っているのだから」」」
リーダーの青年は額に汗をかき、どうやってその場をやり過ごすかで思考を加速させる。
とった行動は【軽業師】の身軽さを使ってその場を逃走するという実に大人げない方法だった。
そのタイミングでライバルである???パーティーも出入り口へと向かっていたのだが、???パーティーは研究棟へ向かう方への出入口へ。【軽業師】のパーティーは戦闘学校へと向かう出入口を使用していたため出会うことはなかった。
一方、模擬戦が行われた会場ではスキル【回復】を持つ医療スタッフがせわしなく動き回っていた。
【回復】の代償は治療者の血液。治療者の体内にあれば治療者の血液とみなされるため、世間では造血剤の常飲と定期的な献血が義務付けられていた。それはともかく、【回復】スキル持ちのスタッフは場外へ放り出された選手をどんどん治療師ていく。
しかし、毒の治療は【回復】の専門外だったため、響が場外へ転がした選手たちは隅に転がされて放置されるという仕打ちを受けていた。
ちなみに【回復】スキル持ちはパーティーに一人は必須と呼ばれるほど重要なスキルである。しかも日常で起こる事故などの対応にも参加するため当たりスキルながら過労死寸前まで働く外れスキルともどちらともつかない評価を受けていた。
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