第5話 TS魔法少女、悪役デビューするⅡ
俺、元正義の魔法少女、現悪の魔法少女の六七海 シロはくっそ困ってた
俺の相棒、お風呂大好きマン水龍レイアを召喚したのはいいもののレイアは今、不機嫌だからだ
『妾はお風呂が入りたいのじゃ!こんな水がない所嫌なのじゃ!』
と駄々をこねって俺が仕掛けた時限爆弾を街ごと破壊し始めた
よし、今日から君の名は破壊竜レイアだ!
だがそんなことを言っている暇はない
俺はレイアにとって一番効果が高い言葉を言った
「これが終わったら飯奢ってやる!」
『ヒャッハーーなのじゃ!』
普通にこの龍チョロいのである
翼がレイアに相手をしている間、緑を殺すとしよう
「なぁ緑、愛は今元気にしてるか?」
「は?アンタ散々こっちを裏切っといて何その言い方?愛はアンタと分かれて正解だったのよ!もちろん愛はピンピンしてるわ!それにはアンタにも感謝しかねーし!」
コイツ口悪いな
隣を見ると先程までいたランスもいなくなってるし
敵も味方も自由奔放すぎて困るんスけど?
今思えば正義の魔法少女って仲間同士孤立してるわ、パワハラ上司に仕事押し付けられるわ、結構悲惨な仕事だなオイ
そーんな悪い子にはお仕置きをしちゃうぞ☆
正義の魔法少女時代、いちいち魔法使うのにマジカルなんとかってクソダサい呪文使うの恥ずかったんだよ!
いい年してプリ◯ュアごっこしてる気分になるわ!
いやまあ実際プリ◯ュアごっこだわな
そんな呑気なことを考えていると緑がステッキでぶん殴ってきた
「あぶねっ」
「きゃっ!」
ギリギリで躱して緑を投げ飛ばす
その後に緑がなにやら呪文を唱え始めた
「グリーンライター!」
そして緑色の東京ドームサイズの火の玉が俺に向かって飛んでくる
気分は隕石落下直前の恐竜のよう
俺も対抗するように闇魔法で火の玉を捕縛し逆に緑の方へぶん投げる
「っとっとと、危ないじゃないの!」
緑は火の玉が直撃したことによりまたまたふっ飛ばされるが軽傷で済んでいるようだ
流石、ゴリラ女と呼ばれるぐらいゴリラゴリラしてる
ゴリラは伊達にゴリラだったわ
「アンタ!失礼なこと考えてるでしょ!」
「え、バレた」
コイツ、ゴリラなのに勘が鋭いな
よし、隠すのも面倒だし取り敢えず煽るか
「俺はただお前が今日もゴリラゴリラしてて安心しただけだけど?」
「あたしはゴリラじゃないの!キュートでラブリーな魔法少女なの!」
「うわ、主張激しいな...思い込みにも程があるぜ?」
「ムキーッ!何言ってんのよ!」
またステッキで俺に殴ってきたんで俺も防御しつつ殴り返す
俺思ったんだけどさ、緑は多分魔法少女よりプロレス少女って改名した方がいいと思う
そう思ったのはきっと俺だけでもないはずだ
「あたしはね!影ではアンタより賢くて綺麗だから賢姫って呼ばれてんのよ!」
「拳姫の間違いじゃなくて?」
「いちいち失礼よ、貴方!」
本当のこと言ったのに理不尽にキレられた
オッサン悲しいなキャピ
まあ冗談も程々にしてそろそろ決着をつけるか
「最初に選択肢は与えとくけどね、緑、ダークネスに入ろうとは思わない?」
「ダークネスってイケメンいる?」
「うん、いるよ、多分」
緑、お前なんでそんなこと聞くんだよ
俺が知ってんのはランスぐらいしかいねぇけど
でも結構な何万人もいたはずだからきっとその中では居るんじゃね?顔面偏差値高いやつ
緑は大層な男好きだからな
「分かった!あたし入ってやるわ!」
「え、早」
レイアと同じくらいチョロいわ
俺の中でチョロいランキングは幼馴染>レイア=緑>ランスってな感じだな
そういや最近幼馴染にも会ってないな
今度家に遊びに行ってやるか
緑を引き連れてレイアの方に行くと既に翼は惨殺しててその死体の上でランスと人型モードのレイアがトランプしてた
すっごい精神やな
死体の上でトランプするって
『シロ、終わったかの。妾はお風呂とご飯が欲しいのじゃ!』
「じゃあ帰りましょうか、ランスさん」
「ええいいですよ。それよりその後ろの六条緑はどうしますか?」
「あたしはあんたらに寝返ってやるから早く組織に連れていきなさいな」
「嘘くさいので殺していいですか?」
「いいですよ」
『妾、久しくお家に帰ってないので闇魔法の部屋で過ごすより本物の家で過ごしたいのじゃ!』
「じゃあ僕の家に来るかい?」
「いいんですか?」
「いいですよ」
『やったのじゃ!』
他愛無い会話をしながら俺は家に帰った
B街に翼と緑の死体を残して......
結局誰も死体は処理しないんだね
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