第2話逃げられない

理解できない、

何でここに?どうやって?そんな事が頭に浮かんでは消えていった。


「どうしたの?そんなボーっとして?」


その声を聞くだけで全身が震えていく

だが、何もせずにこれまで監禁されてきたわけではない

手足は縛られていないしドアや窓もある

そこからは早かった、窓を勢いよく開け外に飛び出した

紐なしバンジーをしている気分になったが捕まるよりマシだ


「だめでしょう、高い所から飛び降りたら、

死んじゃったらどうするの?」


「な、何で、病室に居たはずじゃ」


目の前にはホコリ一つ付いていない天使が居た、

すると何もない空間からスタンガンを取り出した


「は?」


「どうしたの海くん?そんな驚いて?」


「あっ、これ?海くんは使えないの?」


その時この娘は本当に天使なんじゃないかと疑った、人間ができることではない


「海くんが死んじゃったあとこんな事ができるようになったの♥」


何で俺が死んだことをこいつが知ってるんだ?

そもそも何で死んだのに俺は、、


「まだ生きているんだ?」


「海くんがやったんじゃないの?」


「海くんが死んじゃったあと、私も一緒の所に行ったんだけど気づいたら高校生に戻ってたの」


「そしたら色々出来るようになってたの」


じゃあ生き返ったのも唯華のせいじゃないとしたらいったい誰が、、


「そんな事はどうでもいいの、早くお家に帰りましょ♥」


「逃げたりしたら、わかってるよね?」


その言葉を最後に意識を失った

気がつくとまたあの部屋に戻っていた、


「さあ、愛し合いましょう♥」


その言葉を最後に俺は死ぬまで愛された。



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