第1話
「人探しのご依頼」
約1か月ぶりの依頼メールだった。
早速メールを開いて目を通す。
初めまして。
甲野カオリと申します。
人探しのご依頼でメールいたしました。
詳細・報酬につきましては直接お話したく、
9月23日に〇〇県××市へお越しいただけないでしょうか。
交通費、宿泊費等は報酬に加えてお支払いさせていただきます。
急なご依頼で申し訳ありません。
お力をお貸しいただければ幸いです。
雑誌ライターの傍ら簡単な探偵業を始めて2年。
迷子の猫探しや結婚指輪探し、浮気調査(証拠がほぼ出揃ってあり決定的な証拠を掴むための手助けのみ)など、時給換算での費用対効果の無い仕事ばかりしてきたが。
人探し。
内容がほぼわからないことは難点だが、交通費宿泊費は払って貰えるなら話を聞いて難易度が高い場合は断っても問題ないのだろうか?
そこまで聞くのは野暮だな。かっこ悪い。
9/23は明日なのだ。
大まかに承知し9/23に伺う旨、依頼の内容によってはお断りする場合もある旨、9/23の待ち合わせ詳細をたずねる旨を返信した。
とはいえ、〇〇県へは新幹線で3時間はかかる。
行って帰るだけでも旅行だ。
小さめのキャリーバッグに3日分の着替えを詰めた。少し長くなってもコインランドリーくらいあるだろう。
今日は納期に余裕のある記事もいくつか仕上げておいた方が良さそうだ。
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