第10話 自称エリートサラリーマンA氏⑨
俺が車に戻ろうとすると、中から妻の話し声が聞こえた。俺は何となく嫌な予感がして、スマホで録音を始めた。
『うん。もう一人欲しいんだ。早く赤ちゃん作ろうよ。旦那はもう生理的に受け付けなくて。…昔から生理的に無理だったけど、他にいい人がいなかったから我慢してたんだ。あの人、チ〇コも何もかもすべてが臭いんだよね…喘ぎ声が気持ち悪いし。毛深いし。おえって感じ。誘って来るけど、疲れてるって断ってる。お金貰っても無理。早く浮気してくれないかなぁ…そしたら、慰謝料取ってわかれるのに。浮気しないんだよね。あいつ、私しか知らないんだよ。きもすぎる。アハハ!』
クソ!
あの女!
絶対、殺してやる!
俺は心の中で誓った。
いや、待てよ。俺が殺したらすぐ捕まってしまうじゃないか。
あんな女を殺して、無期懲役なんかごめんだ。
俺はもう一回、YouTubeを立ち上げた。
そして、すぐにLive配信を始めた。
すぐに人が集まって来た。
さっきより多い。
『俺は今、東京都西多摩郡〇〇〇にいます!
今日はプレゼント企画をやりたいと思います。
キャンピングカーとオプションをただで差し上げます!車についている付属品、取り外せるものもすべて込みです。
先着一名様!男性限定です!
鍵はついてますので、遠慮なくどうぞ!』
俺はパソコンを抱えて、その場を立ち去った。
質問箱(NGなし)サラリーマンA氏 連喜 @toushikibu
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