第8話 エリートサラリーマンA氏⑦

Pさん:『年収いくらですか』

俺:『正確には言えないけど、今4桁ですね…でも、住宅ローンもあるし、今回車買ったのも、初めてこんな贅沢したなって感じです』

Pさん:『年収いくら位からキャンピングカーって買えますか?』

俺:『中古もあるんで、日常的に車乗る方なら次買う時にキャンピングカー買えばいいと思いますよ。でも、燃費が良くないから、全面的におススメはできないですけど、旅行行った時車中泊できるし、旅費はまじ節約できますよ』

Pさん:『年収100万円でも買えますか』

俺:『維持費がかかるから、乗りたいときにレンタルした方がよくないですか?』


 年収100万だったら軽でもどうかという水準じゃないだろうか。馬鹿馬鹿しかったが、人目があるのでまともな回答をした。


Pさん:『一度キャンピングカー乗ってみたくて。貸してもらえませんか?』

俺:『俺の車は保険の関係で、家族限定の特約入ってるんで無理です。すいません』

Pさん:『じゃあ、一緒に連れて行ってもらえませんか?免許ないんで』

俺:『すいません。車が家族でも狭いんで』

Pさん:『あーあ。時間もったいねえ!もう登録解除する!〇ね!』

俺:『すいません。お力になれなくて』


 視聴者がまだ10人くらいいる。いつ切っていいかわからない。


Fさん:『キャンピングカーでカーセックスってできそうですか』

俺:『男性ですか?』

Fさん:『バキバキ童貞です』

俺:『俺のハイエースだとちょっと狭いですけどね。俺身長高いし、車汚したくないんで…でも、若い人で彼女と一緒とかなら楽しいかも。覗きに気を付けてください』

Fさん:『奥さんがAさんの車で他の男と浮気してたらどう思いますか?』

俺:『えー。ホテル行けよって思いますけどね』


 そう言えば妻も時々、一人になりたいと言って車を運転してどこかに行ってしまうことがあった。ボストンバックを持って、スーパー銭湯に行くと言っているのだが、どこに行っているかはわからない。実は妻は何度か浮気をしていた。子どもがいるから、これが最後と言って許していたが、美人だからよく男に誘われるらしい。


 派遣先の上司とLineで連絡を取り合っていた。飲んで遅く帰って来たこともある。週末のどちらかは出かけることが多く、その時は俺が子どもの面倒を見ていた。

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