3 火
マフィア、ヒッポに入ってからの3年間の日々はひたすら仕事に明け暮れた。
なんども同じ景色を眺めては、何を運んでるか知らない荷物の為に戦った。
拳を振るって、銃の引き金を引き続けることが大半になった。
ただひたすら、ハイエとの溝は深まるばかりだった。
結局、得たものは人を殺めた罪と恨みだけだった。
恩を返せたのかは知らない。でも、ボスは感謝を伝えてくれた。
いつしかボスの言葉が支えになっていた。
───そして、ハイエとの抗争が始まった。
それは突然の事だった。多方面の支部へ同時に奇襲が行われ、生き残りは少なかった。
どうにも収まることは無い事は分かってたいた。
ボスが打ち出したのは、ハイエの支部ではなく根城を叩く。大将首を取れば自ずと決着がつく算段だ。
俺は長く続く因縁の導火線に火をつけたんだ。
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