第13話 なろう作家はなぜフェンリルの魅力に抗えないのか。

こちら、フェンリルの魅りょ・・・便利さについて語るエッセイとなります。


フェンリル、北欧神話にて登場する神と巨人の血を引く狼の怪物で最終盤のラグナロクにおいて、主神をパックンチョする実績を持っています。

そんなフェンリルですが、なろう小説でも主人公のお供・ペット枠として存分に存在感を示します。しかし、もはや織田信長と同レベルでフリー素材と化しているフェンリルですが、一方で安易に用いすぎではという疑問の声があるのです。


その声を一部紹介しましょう。


・異世界なのにフェンリル?

・フェンリルって背景から光・氷属性じゃなくて闇属性じゃんよ!

・フェンリルって犬じゃなくて狼だろ。

・なんかフェンリルって固体名なのに種族扱いされてね?

・どいつもこいつもフェンリルフェンリル! なぜだ!なぜ奴を認めてこの俺は認めねえんだ!


かように色々と声が上がる中で、なぜフェンリルが活用される理由を考えていきましょう。


まずは存在に希少価値があるからでしょうか。

人間は大なり小なりコレクター精神を持ち合わせています。(偏見)

フェンリルといえば強力な神獣・魔獣と扱われますが、それらを使役することで主人公の格も上がることでしょう。


逆にそこらの犬や~ウルフを用いた場合、どういうことが起きるのか?

まず戦闘力がそこまでありません、人化・しゃべることもできません。

成長させることで獲得できるかもしれませんが執筆コストがかかります。

主人公がテイマーならその限りではないですが、フェンリルならテイマーでなくとも制限を取っ払えるのです。


つまり、フェンリル=喋っても強くても高貴でも人化しても良いのです。

すっげえ便利ですね!


ここで「おいおいおいおい、ちょっと待てよ。フェンリル以外にも有名なのいるじゃんか!」と思う人もいるでしょう。


確かに有名どころはいくつかいます。


オルトロス


ケルベロス


ガルム


マルコシアス


いずれ劣らぬ知名度を持ちますが、それでもフェンリルにはかないません。


何ゆえか?


ここで大事なのは知名度もそうですが出自が問われます。


オルトロス 二頭


ケルベロス 三頭頭、地獄勤務


ガルム 地獄勤務


マルコシアス 悪魔の上に地獄勤務。元天使?知りませんな。


地獄や悪魔というのは一般受けしにくいイメージがありますし

複数頭も個別の人格や名前を設定するコストがかかります。

まあ、ケルベロスを採用した作品がないわけではないですがね。


改めてフェンリルと比べてどうでしょう?


読者にわかりやすい! 強い狼! 不潔感がなさそう! 

付随するいろいろなイベント! 名前が格好いい!


かくも優秀な狼枠がフェンリル以外にあるでしょうか? いやない。

まあ、自分はここまでフェンリル上げ上げしておいて、使ったことないんですけどね。


さらにですよ。皆さんペットとか飼ったりすると思うんですが

地獄の匂いというか死臭が染み付いてそうな存在はペットとしてふさわしいでしょうか? この点からもフェンリルに軍配が上がってしまいますね。


ここで有名なワンちゃん達のなろうでの採用率を調べるべく、検索ワードに投入してみました、人名に使用されたのを省いたり、雑すぎ注意。


フェンリル  347

ケルベロス  157

ガルム      70

オルトロス   18

ブラックドッグ 10

マルコシアス  8

大口真神    6

クー・シー   4

チャーチグリム 1


やはりフェンリル最強!!


では言いたいことを言ったので、これにて話は終わります。

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