第153話 一息つくぞ

モンスタートレインの犯人にされそうになったりもしたけど、なんとか食材ダンジョン・チーボアイから宿泊場所のキャンプ地に戻ってきた。


ダンジョンから出て街を歩いている時はそれどころじゃなくて気が付かなかったけれど、雪がだいぶ積もり始めていたみたい。


キャンプ地は雪掻きがされていないこともあり、30cmくらいの積雪があった。


「おぉ、戻ってきたな。同僚から連絡きたぞ?何やら巻き込まれたらしいな。」


出迎えてくれたのはここに泊まるための手続きをしてくれた監視官のお兄さん。


「巻き込まれましたよ〜。チーボアイ出た瞬間、武器を構えた人達に囲まれて冒険者ギルドに連行ですよ?」


「怪しい奴がいたら対処するのが騎士団の責務だからな。まぁ、今回は大袈裟すぎる気もするけどな。濡れ衣だったんだろう?悪かったな。」


「いやぁ、騎士団の皆さんは怪しい奴を確保しろという指示に従っただけなんでしょうからねぇ。私が相当悪い奴みたいに聞かされてたみたいですけど…。」


いったいベロトナさんは私のことをどう騎士団に言ったんだかねぇ。

誤解が解けてて本当に良かったよ。


「雪が結構積もり始めているが本当にこのままここに泊まるのか?前にも言ったが凍え死んでも責任はとらんぞ?」


「大丈夫ですよ!前にも確認しましたが、ここを達つ時には元に戻しますので雪よけ作っても良いんですよね?」


「あぁ、元に戻すなら構わん。」


よし!改めて了承してもらったので雪がもう少し積もったらログハウス作ろう!

木材ストックは足りるかな?後で確認しておかないと!


「あー色々とあって疲れたね〜。明日、調理器具を受け取ったらBBQ予定だから今日の夕飯は何にしようかなぁ。お風呂も入りたい…。」


『ぷりゅー』

『みゃー』

『わふ?』

『フシュー』

『サクラはあらぬ疑いをかけられたりと疲れたであろうから夕飯はアイテムボックスに作り置きしている物で構わぬぞ。風呂には我も入りたいが…』


マリモ以外はお風呂に入るのは大賛成らしい。あ、シリウスは初湯船かな?


ということで、夕飯は炊きたてでストックしておいた米と具沢山味噌汁。

具がたっぷり入った汁物はおかずでもあると思っている私。


大学の寮で色々な野菜入れてお肉も入れて作って食べてたなぁ。

沢山作っておけばバイト帰りに温めるだけで食べれて野菜もお肉も取れて、お手軽で良いんよねぇ。


味変でバター乗せたり、キムチを入れてチゲ風にしたり、柚子胡椒入れても美味しかったなぁ。


せっかくチーボアイに行ったので、10階層でモモとヴィミエナが拾ってきたエクストラマーグをさばいてお刺身として出した。


因みにお刺身は熱くならない狐火で炙って浄化して、食べても問題なしと鑑定さんで確認したので大丈夫!


皆でお腹いっぱい食べたら、お風呂が苦手なマリモにキャンプ地のテントでお留守番を頼んで皆で死の森の拠点に転移してお風呂タイムを堪能!


久しぶりの湯船にクロリスちゃんも一緒に喜んで入っていたし、初湯船だったシリウスも湯船からの肉球マッサージの流れでしっかりと溶けていた(笑)


氷属性のフェンリルであるシリウスに温かいお風呂はどうだろうと思ったけど、湯船に浸かりながら船を漕ぐくらいには気持ち良かったようで一安心。


テントでお留守番をしてくれているマリモには好物となったレッドベリーの実を沢山置いて来た。


誰かがキャンプ地のテントを訪ねてきた時に念話で教えてもらえるように、マリモには好きな糸や布作りをしながらお留守番していてもらっているのでそのご褒美でもある。


居る筈のテントに居ないのバレたらまた面倒臭いことになりそうだからねぇ。


皆でお風呂を堪能したら明日の為に準備!


明日は念願の調理器具を受け取りに行くのでBBQの串焼き用に食材をカットしたり、ソースを作ったりしてからマリモの待つテントに戻って就寝。


明日が楽しみだー!!

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