第140話 8階層 豚系魔物・メガポルコ

昨夜は鶏肉多めの夕飯だったので、朝ご飯は作り置きしておいたバゲットや白パンに様々な野菜や果物、作り置きジャムを挟んだサンドイッチ。


皆が残念そうな顔をするのでオークキング肉のスライスをテリヤキソース味でボールいっぱいに出してあげた。


因みにヴィミエナは1匹でボールいっぱい食べれてしまうので子供達とは別ボールで用意。


ヴィヴィもヴィミエナの様に2m超えのサイズになるだろうから、これから食べる量も増えるだろうな。


シリウスもヴィミエナ程ではないけど結構大きくなるだろうし…今度、大きなサイズのお皿とかマーケット通りに見に行ってみよう。


「さて、今日は豚肉祭の8階層だね!チーボアイにしか居ないメガポルコ目指して頑張ろー!」



と、意気込んでから早半日…メガポルコが居ないー。


他の豚肉…もとい、オーク・オークジェネラル・ピッグピッグのお肉となんならレアなオークキングのお肉まで数十匹分はゲットしたのに…。


「居ないねぇ。メガポルコ…。ジン君の話だと高級らしいから他の冒険者達も狙ってるよねぇ。」


岩壁に囲まれた巨大迷路の様な8階層で探しているけど、見た目も分からないし習性とかも分からないのは不利だよなぁ。


『ぷーりゅー!』


突然、モモがポヨンポヨンと飛び跳ねながらどこかへ向かって行く。


「ちょ!ちょっと待ってモモ!!どこ行くの?!」


慌ててモモの後を追いかけると着いたのは何もない、誰も居ない部屋の様な空間。


『ぷーりゅっ!!』


『ブフォ?!』


モモが岩壁に消化液を放つと岩壁がぐにゃりと歪み大きな灰色の豚の魔物が現れた。


岩壁に擬態する豚ー?!!


『ぷりゅー!』


モモが再び消化液を豚の魔物めがけて放つと、豚の魔物はちょっとお見せ出来ないグロさで天に召された。


ぽんっという音と共に魔物の死骸がドロップ品に変わる。


大きなお肉の塊なのだがキメの細やかさ、脂身の質…見るからに良いお肉だと分かる。



メガポルコのバラ肉

【種族】 レアポルコ種  (食用可)


【 備考 】

ダンジョン・チーボアイ限定魔物。

豚型魔物の中では軍を抜いた魔力を持ち、その魔力を使って周りに擬態する珍しい魔物。

魔力は高いが他の能力値は比較的低く、擬態している事さえ見抜ければ簡単に倒せる。

擬態中は感知スキル等にも引っかからない不思議な生体。

肉は最高級品とされ、ミノタウロスと並ぶ程の高級食材だが、擬態を見破るのが難しい上にチーボアイにしか生息していない為、レア度では確実にメガポルコの方が上である。


「メガポルコ肉だー!モモすごい!!良くわかったね!」


『ぷーりゅりゅりゅー』


お肉をアイテムボックスにしまったら、モモをなでくり回して褒める。


まさかメガポルコが岩壁に擬態出来る魔物だったとは…しかも擬態中は気配察知には反応が出なという厄介な魔物だった。


それでも念願のメガポルコお肉を確保!


メガポルコがどういう魔物かわかったのでこの調子でさらなる確保を目指すぞ!!

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